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リベラの街防衛戦!――結末と二つ名――

前の投稿で2話同時に出していたのに気付いたのが先日。

流石に自分のアホさに呆れました……。


終わり方が中途半端な気もしますが、これで一章終了です。

人物紹介や閑話を挟んでから二章を書きたいと思います。

バロンに見つかった(見つかってしまった)俺達は、冒険者ギルド内のギルド長室に連行された。


「んで?さっさと全部説明しやがれ」

「い、いえ、全部と言われましてもね?

どれを説明すればいいのか分からなくてですね……」


「そうかそうか、それなら、

1、どうやってここまで来たか

2、そこの二人は一体誰なのか

3、あの地形破壊はどういう事か

4、魔王軍の幹部をどうしたか

この四つに答えやがれ!!」



鬼の形相じゃないか……。

正直どう答えればいいか分かんねぇよ。


信じてもらえる気がしない。



「えっと、一応言っておきますが、これからいう事は全て事実です。それと、口外無用でお願いしますね?」

「当たり前よ、他人の情報を簡単に売る俺じゃねぇ」


釘は刺しておいたし、もう言っちゃっていいかな。


「まず、どうやって来たか、ですけど、実は俺の趣味は魔導具を作ることなんです。それで、転移陣をちゃちゃっと作ってこっちに飛んできました」

「…………」


言葉も出ないらしい。

魔導具を作れるなら冒険者なんてする必要が無いだろうし、この反応も当たり前なのかな?


「次にこの二人ですけど、俺の新しい仲間です」


ソフィアさんに関してはちょっと違うけど、まあ言う必要は無いだろう。


「仲間って……。そいつらもあれか、異様に

強いんだろ?」

「ええ、まあ。あ、そうだ、二人も冒険者登録して欲しいんですけど」

「わかった、後でカードを取りに来い。

パーティーは『ファミリア』でいいんだよな?」

「はい、勿論です」


「そして、地形破壊の事でしたっけ?」

「そうだよ!突然地面が抉れて大量の魔物が即死したんだよ。どうせお前が何かやったんだろ?」


ぐっ、当たってるから言い返せねぇ。


「そ、そんなこと……」

「ねぇのか?」

「ありますね」

「あるじゃねぇかよ。で、実際あれは何だ?」

「全力で矢を撃ったらああなりました。

まさかあそこまで威力が出るとは思っていませんでした」

「…………」


バロン、二度目の沈黙。

仕方ないか。俺自身が困惑するような威力だったし。


「最後は……何でしたっけ?」

「魔王軍の幹部だよ。フェリスとか名乗ってたのがいたんだよ」

「ああ、いましたね。戦いましたよ」

「マジか!?よく生き延びられたな!いや、

もしかして……」

「おう、倒したよ」


倒したの俺じゃないけど。


「…………」

「いやー、正直死ぬかと思ったね!

ここにいるリヴィが助けてくれなかったら確実に死んでいたと断言出来るよ!」

「いえいえ、わたくし如きご主人様に比べたら赤子のようなものですわ」


何か言ってるパツキン幼女は無視していいよね!


「…………」


一方バロンは三度沈黙。

三度目の正直とはならなかったか。

もう何も信じない、見たいな淀んだ目をしてやがる。


「おーい、バロンさんやーい」

「……いろいろ情報が多すぎて疲れた。今日はもう帰っていいぞ」

「あっそう?じゃあ皆、行こうか」



こうして、俺達はギルド長室を後にした。






******



「おっ、大英雄『一騎当軍ワンマンアーミー』様のお帰りだぜ!!」


ギルドのホールに戻ると、酒に酔った冒険者の一人が叫んでいた。


『一騎当軍』ってなんだ?流れからすると俺の事か?

なにそれ、二つ名?

いつの間にそんなのが付いたんだよ……


「やっぱり困惑するよな。残念ながらお前の事だよ」


途方に暮れていると、シン少年がこちらにやって来た。

彼は他の飲んだくれどもと違って、まだ酔は浅いようではある。


「む。やっぱり二つ名か?ついに俺にも付いてしまったのか?」

「その通り。アリスさんやユキさんにもしっかり二つ名がついてるよ」

「アリスも?アリスもお兄ちゃんと同じ?」

「私も二つ名ですか……。

あまりイメージできませんね」


二人もこれには流石に反応した。


ところで、かわいい名前なんだろうな?変な名前だったら付けたやつを《ピー》してやる!!


「何があったか知らないが、落ち着けよ。

おっそろしい顔になってるぞ?」

「はっ!すまん……。

気を取り直して、教えてくれ」

「気になるの!!」

「私もです」


「アリスちゃんが『白銀魔姬ブラン』、ユキちゃんが『漆黒刀姬ノワール』だった筈よ」


答えたのはシン少年ではなかった。

彼がコンビを組んでいるエリーさんだ。


もっとも、あまり一緒に行動している感じはしないが。


「エリーちゃんだ!久しぶり!!」

「エリーさんは今までどこにいたのですか?」

「ちょっと所要があって故郷の村に帰ってたのよ。

ちなみに、シンも私と同郷よ」


へぇ、だからコンビを組んでいたのか。

別にリア充だからって訳じゃなかったんだな。

疑ってすまんな、シンよ。


「ところで、用事って何なの?」

「…………シンと結婚したから、村から色々と持ってきたのよ」


恥ずかしいのか、少し間を置いてから話すエリーさん。


前言撤回。爆発しろリア充め。


「結婚!おめでとうなの!!」

「お二人ともおめでとうございます。…………いつかは私もお父さんと……」


呪詛を唱えていると、アリスとユキは普通に二人を祝福していた。

俺とは人間性が違うという事か……。



「ところで、リョーガ」

「どうした?」


「後ろの二人はどちらさん?」


やっべ、ソフィアとリヴィの事忘れてた!


後ろを振り向くと、二人とも顔には出していなかったが、随分とお冠のようである。

冷酷な目で俺を非難していた。


そんな目で見られても、俺は興奮しない。

なので表情を戻して下さい。正直怖いです。


「え、えっと!この二人はソフィアとリヴィ!

俺達の仲間で、新しいパーティーメンバーだ!!」


早口になってしまった。怖かったんだもん。


「また女の子か……。これだからモテる奴は嫌なんだ」


モテねぇよ!妻帯者にそれは言われたくねぇ!


「あら、シン?そんな事言うなら、後でお仕置きが必要みたいね」


エリーさんが言うと、シン少年の顔から血の気が引く。

……彼も彼なりに苦労しているようだ。


「そ、そうだ!リョーガは飲まないのか!?」


強引に話を逸らしたな。


「酒はちょっとな……。そこまで好きじゃないんだ」


本当は日本の感覚が残っていて、未成年の飲酒に嫌悪感があるだけなんだけどね。

しかも、この世界では十五で成人だから全く以て問題ないんだけど。






その後は宿に戻り、ぐっすりと眠ったのだった。





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