模擬戦三連発!後編
もうすぐブクマ百件だぜ、ぐへへ。
あ、今回はちょっと長いです。
当社比1.5倍です。
あと、最近新作を作るか悩んでたりします。
設定は浮かんでるんや。
ただ、新しいの書くと時間が無くて過労死しかねない。
実は俺も結構驚いていた。
まさか魔法を合成させ、複合属性を作り出すとは……
流石はアリス、もはや天才確定だろう。
それに、神性魔法の使い方も正直俺より上手い。
もう神器を使わなければアリスには叶わないだろう。
こうしてアリスが強くなっていくのは、嬉しいような寂しいような……
複雑な気持ちである。
「ん〜。まあまあ?」
どうやらアリスさんは満足していないようだ。
でも、まあまあなら強さとしてはエルダートレントくらいの強さがあるということだ。
個人であのレベルの魔法使いなら将来Sランクになるのも頷ける。
相手が悪かったと納得してもらうしかない。
それに、上には上がいるというのもわかっただろう。
ナゼルくんの今後の活躍に期待したい。
しかし、上には上がいるというのは俺達自身も忘れてはいけないだろう。
慢心、ダメ、絶対。なかなかいい言葉だ。
ナゼルはどこかに運ばれ、次の試合の準備が始まった。
こちらからはユキ、向こうはジョンさんだった筈だ。
ユキもまたアリスと同様に強くなっているだろうし、こちらも楽しみである。
「ユキ、相手は知り合いだけど、遠慮する必要は無いぞ。怪我はするなよ?」
「大丈夫ですよ。アリスも頑張ってましたし、私も頑張りますよ!」
どっちかというと、頑張りすぎが心配だが、言わぬが花だろう。
ユキの心配はもちろん、ジョンさんの心配もしておこう。
「あーあ、気が進まねぇなぁ」
ジョンは呟いた。
そりゃそうだろう。さっきこの街最強の冒険者が負けたというのに、そのパーティーメンバーと試合しなければならないのだから。
「ふふ、大丈夫ですよ、ジョンさん。私、手加減はできるんですよ?」
相手は少女である。
しかし、その強さは隔絶している。
彼女が本気を出せば、自分は死ぬだろう。
「ほんと、手加減はしてくれよな……」
ジョンはそう願った。
「もちろん。いきますよ?」
「おう、かかって来い」
うわー、ユキも強くなってるだろうとは思ってたけど……
目の前で繰り広げられている光景に、俺は唖然とする。
振り下ろされたジョンさんの剣をユキが木刀でそらす。
そのまま水平に薙ぐと、それに合わせてジョンさんが剣を当てる。
そんなやりとりが既に三分ほど続けられている。
登録試験の時はステータスの力だけでゴリ押したが、今は完全に技術で戦っている。
しかも、それはジョンさんを勝っているようだ。
恐らく、ユキもまた天才なのだろう。
「ちっ!前よりも強くなってねぇか!?」
「当たり前です。毎日練習は続けていますから」
「それでもおかしいだろうよ!
しゃあねぇ、俺も全力を出すぜ!喰らえ!【重断 】!」
ジョンさんの剣速が突然速くなる。
剣技だろう。こちらもまた、素晴らしい技を持っているようだ。
だがこの程度では、
「なるほど、強力ですね。
でもそれなら、一刀流【山茶花】!」
力に対して力で対抗する。
そして、ジョンさんの剣とアリスの木刀が衝突する。
競り勝ったのはアリスだった。
ジョンさんの剣は空高く飛ばされ、彼の首元には木刀が当てられている。
「私の勝ちですね」
「ああ、俺の負けだ」
いやー、なんともいい戦いだった。
割とユキが圧倒していた気がするけど、いい戦いだった、そうに違いない。
てかさ、ユキも強過ぎじゃない?
これまた剣で戦う限りは俺に勝ち目はないよね?
気が付けば周りは歓声であふれている。
Bランクを美少女が倒したのだから、当たり前……なのかな?
アリスの時は歓声なんてなかったが、あれは仕方ない。
Aランクが手も足も出なかったのだから。
アリスはやり過ぎだったんだよ。
まぁ、それでもやはり手加減はしていたようだが……
そうそう、後で聞いたのだが、【山茶花】は力を受け流すカウンター技だそう。
受け流した力で空高く打ち上がるのだから、ジョンさんの【重断】も侮れない。
「よし!最後は俺だな。相手がバロンさんなのはちょっとアレだけど、俺だけ負ける訳にはいかないし、しっかり勝利をもぎ取ってきますか!」
「大丈夫!お兄ちゃんなら勝てるの!」
「バロンさんですか……。試験の時は手加減してくれてましたからね。
あの人の本気も見てみたいですね。
負けないでくださいよ?お父さん」
二人も応援してくれている。
これは負ける訳にはいかないな。
「俺だって『ファミリア』の一員だからな。二人が勝って俺が負けるなんて事にはさせないよ」
それに、仮に負けて二人に「普段あんな態度なのに負けるなんてカッコ悪い」なんて言われでもしたら少なくとも発狂する自信がある。
ユキの言っていた試験の時は本気じゃなかったという言葉も気になるが、俺はベストを尽くすだけだ。
道具なしでどれだけやれるか、しっかり試さなきゃね。
俺ステージ上でバロンと対峙する。
「リョーガよぉ、俺はお前と戦いたいと思ってたんだよ」
「は?なんだよ突然」
「滅茶苦茶に強い子供を次々と連れてくるお前が一体どんなやつなのかがずっと気になってたんだよ。
『久遠』の時もナイフや槍を投げるだけでまともに戦ってなかったしな」
……いや、結構本気だったよ?
投げるだけって……それが俺の本来の戦闘スタイルなんだけど……
「おいバロン、お前は勘違いをして――」
「御託はいいから掛かってきな。全力で相手してやるよ!」
話聞けよ!
「おらっ!ちゃんと受けろよ!」
バロンがいきなり切りかかってきた。
それを俺は右手に持った木刀で止める。
「危ねぇよ!?」
「試合なんだから当たり前だろうがっ!!」
縦横斜めとすべての方向から斬撃が迫ってくる。
さすがSランク、その名に恥じない鋭い剣だ。
間違いなくユキの登録試験の時より一撃一撃が速い。
しかし実際、どうすれば勝てるだろうか。
ステータスの差でのゴリ押しはあまりしたくない。
そのためには、ここにあるものと自身のスキルを使いこなすしかない。
考えろ、考えるんだ。
しばらく経ち、ふと思い付いた。
なお、今まで約二分ほど、バロンは一メートル半ほどある体験を振り回していた。
かなりの化物である。
「おいおい、反撃してこないのかよ。それじゃ、もっとペースを上げるぞ!」
まだ上がるのか。ますます化物だな。
「望むところだ!こっちもこれから反撃だ!」
これはハッタリではない。
ちゃんとソフィアさんに俺の思っていたことができるか確認したのだ。
返事は、余裕です、だった。
俺の考えた策は、端的に言うと、現在使用中の木刀を改造しながら使用する、というものだ。
普通の人間にできる芸当ではないが、ソフィアさんのサポートがあれば余裕らしい。
ともあれ、できるならやる。
やっとこの試合に光明が差したというところか。
「付与、『爆裂』」
呟きながら切りかかる。
バロンは今まで通り剣を当てて止める。
そして、その剣が爆発する。
バロンの目が驚愕に染まる。
「よっと」
そして、その隙を逃さず、バロンの首に刀を当てる。
俺の勝利だ。
あのあと、観客やバロンから問い詰められた。
あれはどうやったのか、と。
俺はそういう剣術だ、と誤魔化しておいた。
元に戻してからバロンに木刀を見せたので、やつも一応納得したようだ。
そのまま宴会はお開きになったが、案外楽しめたし、またやりたいものだ。
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