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ランクアップ試験!その2――終結と新たな敵――

前書きに書く事もなくなってきました……


面白ければブクマや評価お願いします!

「アリスさん、ちょっとこっちに来なさいな」

「んにゃ?どうしたの、お兄ちゃん」


俺は氷漬けになった廃教会の壁を指差しながらアリスを見て言う。


「あれは何?」

「………………テヘッ」


かわいい。じゃなくて!


「そうだと思ったよ!やけに詠唱が長かったもん!!」


アリスレベルの魔法使いになれば、型に嵌った定型文的な詠唱をする必要は無い。


それゆえ、どの程度の詠唱をするかを選ぶことができるのだ。


一言だけ詠唱をする事もあれば、数分間詠唱を続ける事もある。そして、魔法の威力は詠唱の長さに比例するように上がっていくのだ。



そして、先程の詠唱は(あくまで、アリスにしてはだが)割と長かった。


だが、その結果が氷漬けになった壁である。


本来【コキュートス】という魔法は、対象の体内から凍りつかせる魔法であり、その魔法で壁が凍ったということは、つまりまあ、そういう事だ。


「あの相手なら一言詠唱しただけで十分だったよね?明らかにオーバーキルだよね?」

「うぅ……ごめんなさいなの。つい……」

「…………一つ間違ったら、俺達はともかくバロンが危なかったんだよ?これからは気をつけるように!」

「うん……」


結構落ち込んでるな。この表情を見るのは正直辛い。でも、叱る時は叱る。これは大切なことなんですよ。


とはいえ、褒めることも重要だろう。


「でも、魔法自体は凄かったよ。よく練習できてたね」


そう言って、アリスの頭を撫でる。


すると、嬉しそうに、


「あのね、あのね、いっぱい頑張ったの!!」


と、ハニカミながら言ってくる。


かわいい。




「規格外だと言ってはいたが、まさか『久遠』を倒すとはな……。お前らに対する評価を上げなければならんな。そして、リベラに来るかもしれなかった災厄を打ち倒してくれたことに感謝を」


そう言って、バロンは頭を下げた。


「頭を上げろよ、バロン。ギルマスとして言わなきゃならないことかもしれないが、俺達はたまたま見つけた竜帝を倒しただけだ」

「そうか……だがそれでもだ。本当にありがとう」


うーむ、気にしてないんだけどなー。


「そんなことより、試験の結果と報酬はどうなるんだ?」


すると、バロンは困ったような表情を浮かべ、


「そのことなんだがな……

まず、試験は合格だ。誰が何と言おうと合格にさせる。ただ、問題は報酬の事だ。俺もまさか竜帝クラスがいるとは思っていなかったから報酬金が足らんやもしれぬ」


まあ、元々は中位の死竜を想定していたのだから、当たり前か。


ってあれ?じゃあもしかして、ちょっと厳しめのお願いをしても通るかも?


「それなら、この死体をくれないか?」

「あ?いくら竜帝のものだといっても、死竜の素材なんか武器にはならないぞ?」

「違う違う。武器にはしないよ」

「じゃあ何に使うんだよ」


バロンの眼光が厳しくなる。

まあ、血液だけで生物兵器を作り出せる素材だから当たり前か。


「言ってなかったか?俺の趣味は魔導具作りなんだよ」


俺が言うと、バロンは一瞬顔が引き攣ったが、


「まぁ、お前だしな……。もう驚かねぇよ…………」


なんとかこの日最後の衝撃に耐えたようだ。





******


翌日は森を抜けるのに使い、その後は即宿に戻り泥のように眠った。



そして、翌々日。


「やっと来たか!それじゃさっさと支部長室に来いや!」


ギルドに行くとすぐにバロンに連行されてしまった。


「ギルドカードを更新するから出してくれ」


俺達三人はギルドカードをバロンに渡した。


「これから君たちは晴れてBランク冒険者だ。といっても、お前達は普通のBランクじゃない。それは俺が身を持って知った」

「大げさだなぁ」

「大げさななんかじゃねぇよ」


その後、バロンから「これからはBランク冒険者として――」みたいなことを言われたが、適当に聞き流していた。


「とまあ、こんな感じで説明は終わりだな。聞いてたか?」

「ダイジョウブ、キイテタヨー」

「…………本当か?」


こんなもの聞いてなくてもなんとかなるでしょ!(逆ギレ)






******


北の森。リョーガ達が去った後。


その男は森を歩いていた。鼻歌を歌いながら、ただ一つの場所のみを目指して。


「ふんふふーん。っと、ここやったな」


たどり着いた先は廃教会。


エルダートレントや久遠の竜帝の根城であった場所だ。


「確かここに『久遠』が封印されとんやったな。アレやったらワイの配下に丁度ええやろ!」


それは何も知らないものが聞くならば傲慢、しかし男にはそれを可能とする実力が確かにあった。


「おっじゃまっしまーす!!」


そして、廃教会の中で男は見つける。


凍りついた壁を。


「へぇ……。なんや雑魚しかおらん街や思っとったらなかなかできるやつがおるみたいやな……」


そう言って、男は獰猛な笑みを浮かべる。


魔王様・・・への手土産として、これをやったもんの首でも持って行きましょか」



そして、魔王軍の脅威がリベラを襲う。















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