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君の名前は!

夢を見ていました。


すぐに気がつきました。これは夢だと。




「おはよう。――――。」


おはよう、お父さん。


「今日はお母さんと――――とアルカと四人で遊びに行こうか」


アルカは私の兄です。とても優しく、時に厳しいできた兄です。


「あら、いいわね。じゃあ、お昼ご飯の用意をしなきゃね」


お母さんの料理はとても美味しいです。



私は、家族四人で幸せに暮らしていました。











本当は、そんな事は無かったのに。



お父さんは私を捨てた。私は『いみご』だったらしい。


お母さんは私を叩いた。私が居ると、村の人たちに馬鹿にされるらしい。


兄は私を馬鹿にした。私は馬鹿にされても仕方が無いらしい。



私を助けてくれたのはおじいちゃんでした。

村のはずれに住んでいた私のおじいちゃんは、家族に馴染めていない私を拾ってくれました。


私が『いみご』でもおじいちゃんは関係ないと言ってくれました。


私は、おじいちゃんと暮らせればいいと思っていました。


ですが、それは叶いませんでした。


私が五歳だったある日、おじいちゃんは亡くなってしまいました。


元々、かなりのお年寄りだったので、寿命だろうと村のお医者さんが言っていたのを聞きました。




おじいちゃんが亡くなった後、私は村を出ました。


五歳の子供には大変な旅でしたが、私はなんとか生き残っていました。



旅を続けていると、十歳になりました。話に聞くところによると、リベラの街という所があるそうなので、そこに来てみました。


体もボロボロで何のために生きているのかも分かりませんでしたが、リベラの街に行けば何かが変わると信じていました。



リベラの街の外壁が見えた時、兎を見つけました。

アーミーラビットと言われる魔物です。ですが、一匹なら私も倒すことができます。


しかし、そこにいたのは五十匹にも及びそうな兎の群れでした。


そして、群れを率いていたのはアーミーラビットの上位種のジェネラルラビットでした。



そして、私の意識は途切れました。





******


「名前が無い?どういう事」

「私達幽鬼族は六歳になると、親から名前をもらうんです。ですが、私は『いみご』だから村から出てくことになったんです」


ん?『忌み子』だって?アリスと同じか?


あんまり気は乗らないんだが、この子を鑑定してみるか。


________

名前:なし 10歳 魔族(幽鬼族)

職業:なし  状態:過労 名無し


レベル:7 HP180  MP550


      力230   防御200

      敏捷320  魔力0


スキル 通常:危機察知Lv5 

    ユニーク:力・敏捷強化

    EXユニーク:なし


称号:魔族の忌み子 旅に生きるもの

________


『魔族の忌み子』・・・忌まわしきものと呼ばれた魔族。魔力が一切扱えなくなる。 称号スキル『力・敏捷強化』


なるほど確かにそうみたいだ。


「で、これから君はどうしたい?リベラに行くか?」

「その……リョーガさんと一緒に居てもいいですか?」

「ん?別にいいけど……いいのか?」

「いっしょにいくの!」


アリスはえらくこの子を気に入ってるな。


「じゃあ、一緒にリベラに行くのはいいとして、名前が無いのは不便だよな…」

「それなら!リョーガさんが私の名前を考えてくれませんか!?」

「えっ…ほんとに!?」

「はい!後、お父さんって呼んでもいいですか!?勿論、嫌なら良いですけど……」


この子も忌み子だし、父親とも何かあったのだろう。


俺如きが父親を気取るだけで少しでもこの子が幸福になれるなら、何でもやってやろう。


助けられる人は助ける。これが俺の信条だからな!

「よし!じゃあ、服と名前を何とかしておくから風呂に入ってきて!」

「お風呂……ですか?」

「そのままじゃ流石にちょっと……ねぇ」


怪我こそ治っているものの、服はボロボロで、言っちゃなんだが体も汚い。


彼女もそれに気がついたらしく、恥ずかしながらも風呂に入りに行った。


ちなみに風呂は俺が作ったもので、今は露天風呂として設置してある。



「どんな服がいいかねー……」

『和服とかどうですか?』

なるほど、和服も良さそうだな。黒髪だったし。



「お父さーん。あがりまたよー」

「きもちよかったのー」


いないと思ったら……


二人の仲はかなり良さそうだね。


「よし、じゃあこの服に着替えてくれ!」

「これ……ですか?」

「あれ?気に入らなかったか?」


ヤバい、何も考えずに和服しか作ってないぞ!


「いえ、気に入らなかった訳ではありませんが…どうやって着るんですか、これ?」


ああ、確かに和服は着るのが難しいよな。



四苦八苦しながらも、何とか着てもらうことが出来た。


それにしても、アリスもかなりの美幼女だが、この子もかなり可愛い。


黒色の長髪に、額にチョンと二本の角。すらっと鼻筋の通ったかなりの美少女だ。


「それじゃ、名前を発表するよ」

「はい!」


正直かなり悩んだ。名前は一生モノだからね。


「君の名前は『ユキ』だ」


種族の幽鬼と雪のように真っ白な肌の色をから取ってユキ。


我ながら結構いい名前なんじゃないかなって思う。


「うぐっ……ありがどう、おどうざん……」


どうやら抑えていた感情が溢れたようで、ユキは泣き出してしまった。


そんなユキを優しく抱きしめる。



ふと思った、アリスの時と逆になったなと。

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