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アーミーラビット!

ブクマ登録が10人になりました!

これからも頑張って参ります

「うへぇ……さすがに疲れたわ……」


気が付けば朝になっていた。一晩中、放魔石を使った神器の作成をしていた。夕方まではアリスと一緒にしていたが、アリスが寝た後もついつい作り続けてしまった。


「うみゅー……お兄ちゃん、ねむってないのー?」

「ああ、ついやっちゃた」

「ねないのは体に良くないの。今からでもねむるべきなの」


むむむ、一理ある…。それに、アリスを心配させるなんて言語道断である。


いや、アリスに心配されるってシチュエーションは嬉しいけどね。


「そうだな、じゃあ昼くらいまで寝るか!」

「じゃあ、アリスもいっしょにねるの!」


アリスと一緒に寝るのもずいぶんと久しぶりだな。





******


目が覚めると太陽は真上を少し過ぎたところだった。


「おはよー、って時間でも無いな」

「元気になった?」

「うん、バッチリだよ」


それにしても、微妙な時間だな。これからどうしようかな?


よし、ギルドに行こう!ランクも上げたいしね。


「アリスー、お昼ご飯食べたらギルドに行こっか」

「うん!」


よしよし、では行きましょうか。





「うーん……Eランクってなかなかピンとくる依頼がないよなーって、なんじゃこりゃ?」


そこに書かれていた依頼は、


『アーミーラビットの討伐 推奨ランクE 』


アーミーラビット……?

兎か?でも、アーミー(軍隊)って書いてるし……


やべぇな。だんだん気になってきた。


「アリス。これどう?」

「いいよー!」


二つ返事である。依頼を確かめたかすら疑わしい。

まあそれ程に俺を信頼して居るのだろう。


この依頼の達成条件はアーミーラビット二十体の討伐。多くないか?とも思ったが、レナさんに聞くと、「そもそも、アーミーラビット一体一体はゴブリンよりも弱いんですよ」って言われた。


自分が弱いから群れる。イワシのようなものだろうか?





アーミーラビットの討伐に来た俺達は草原を歩き回り、ついにそれと思わしきものを見つけた。


探し始めて少しした頃に、レナさんからアーミーラビットの特徴を聞いていなかったと思ったのだが、実際は聞く必要などなかった。


と言うより、レナさんはこれを知っていたっぽい。



アーミーラビット(と思わしきもの)を見つけた時には衝撃が走った。


かの兎は、全身がまるで迷彩服を着ているかのような色合いで、行進していた。


「ほんとになんだこれ……」

「かわいいの〜」


ふぁ!?かわいいか?これ!


イヤでもちょっと待てよ……一応色以外は普通のうさぎだ。確かにコレはかわいい――


約五十体ほどのアーミーラビットの群れを率いていたのは、一際大きなうさぎだった。


体長は約1メートル。右耳はなく、左目には切傷。その体は筋肉に覆われ、その鳴き声は「グァァァ!!!!」


って、お前はダメだ。絶対に兎ではない。どっからどう見てもヤクザのオッサンだ。


「グルァァ!!」

「「「キュイーーー!!!」」」


ボス兎が声を上げると、兎達は一斉に動き出した。


「ほんとに軍隊だな」


呟きながら、アイテムボックスから剣を取り出す。


『硬剣デュランダル』。アダマンタイトで作った、とにかく硬く、そして鋭い剣だ。


――ズパンッッ!!


およそ剣とは思えない音を鳴らして兎を切る。


隣を見ると、アリスも順調に兎を倒し続けていた。


「グガァァァ!!!」


ついにボスのお出ましか!


ボス兎はかなりのスピードで突進してきた。


「おいおい、こいつほんとにEランクかよ!」


動きをよく見て。

一閃!!


――ズドンッッ!!


「やっぱ、デュランダルは剣じゃねぇよ……」



「んー?おわったのー?」


アリスがトコトコと歩いてきた。


「おう、終わったよ。後は回収して帰るだけだね」




「ん、あれは人か?」


大量の兎をアイテムボックスに放り込んでいると、兎のいた場所の近くに人が倒れていた。


「おい!大丈夫か!?」


倒れていたのは、額から小さな角の二本生えた女の子だった。


年齢は、アリスよりは少し上だろう。十歳くらいに見える。

その子はやせ細り、全身傷だらけだった。


「アリス!!」

「んっ!わかったの!」


アリスは答えると、すぐに回復魔法を使った。


女の子は光に包まれ、傷が治っていった。


「放って置くわけにも行かないから、取り敢えず起きるまではここにいるか。野営の道具って持ってたっけ?」

「大丈夫!ちゃんとあるの!」

「じゃあ大丈夫かな」



結局その日は、彼女は目覚めなかった。

悪夢でも見ていたのか、「うぅ……お父さん、やだよ……」と魘されていたので、頭を撫でてやると一応それ以降は、魘される事は無くなったようだ。



「んっ、…あれ、ここは?私、生きてるの?」

「ふぁ〜〜あ。おっ目が覚めたか!」


いかん。いつの間にか寝ちゃってたみたいだ。


「おっ、おはようございますっ!あなたが助けてくれたんですかっ!?」

「んー?まぁそうかな?ちょっと待ってね、妹起こさなきゃ行けないから。」



「アリスー、朝だよー。起きてー」

「ん、今日は起きてるの!」


なぬ!?アリスが起きてるだと!?


「あの子が心配だったの」


なるほど、そういう事か。


「大丈夫。ちゃんと目が覚めたみたいだよ」

「じゃあ、アリスも会いに行く!!」

「もちろん」



「お待たせ」

「大丈夫です!」

「それなら良かった。俺はリョーガ。この子は妹のアリス。君は?」

「私は……私の名前は無いんです……」






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