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求古綺譚:Lucky Lore  作者: いろは
終焉: The demise of a World 【第六章】

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白い少年

 ――来たか


 白い髪に皮膚に目に服に全てに色彩を持たない白い少年は

 アカツキノ大陸を全てカメラにより監視することができていた。

 全てはネットワークにより少年の中と繋がっていたので

 わざわざモニターのようなものに映し出して

 目視する必要はなかったが

 時々、そうすることで時間を使ったりしていた。


 白い少年は、

 船から降りてくる6人の体全体をスキャンしていて

 何かを探していた。


 ――スキャンできない素材で作っている


 見つからないのが分かると

 空中に浮いたモニターのようなものとの接続を切ると

 それは一瞬で消えた。


 ――一人ずつ探すか、まとめて探すか


 瞬時に考えを決め、

 白い少年は、白い部屋を出て行った。


 (ゆう)(たまき)(りん)国王、志々度(ししど)総隊長、ゼン、(すず)の6人は

 船から降り立ち、周囲を見回した。

 そして、直ぐに分かった。


 ここには生きているものがないことに。


 全てが白く無機質で異様な風景に

 悠が、思わず言葉にした。

「ここは本当にアカツキノ大陸でしょうか?」


「そうだな。地図が正しければ、位置的にはアカツキノ大陸のはずだ」

 倫国王が答えた。そして続けた。

「源当主が言ってた“ヒューマノイドによる完全デジタル社会”を実現しているならば、ここに人はもう住んでいないのだろう」


「コードノヴァでは人が生きられるデジタル社会だったけど、ここは冷たくて、空気も澱んでいて、なんていうか……」

 環が動物も植物の姿の見えない周囲を見回しながら、

 その先の言葉を飲んだ。

 悠も同じようなことを思っていたが、

 同じく言葉にするのをためらった。


「当然、我々が上陸したことも検知されているだろう。危険だから全員で動くようにしよう」

 その先は言わなくてもいいとでもいうように倫国王が口を開いた。

 その言葉に全員が頷いた。


 皆、ここで何をすべきかは分かっていた。

 ジェノコードを探して、倫国王の持つチップを読み込ませることだ。

 おそらくこの大陸内は全てモニターなどで監視されているはず。

 声に出すとジェノコードに狙いを気づかれる恐れがあったので

 皆、それを声にすることはなかった。


 広い広い大陸を見渡しながら、悠は考えていた。


(どこから探したらいいんだろう……いや、向こうから来る)

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