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よし、攻撃が通る!

 ブレイドが、ダイアモンドドラゴンに切りかかる。


「よし、攻撃が通る!」


 ブレイドはステータスが10倍になり、与えたダメージだけHPが回復するドレインスキルを持つ。

 ダメージを与えた実感があったということは、HPが回復する実感があったのだろう。

 見るからに元気になった。


 ダイアモンドドラゴンは防御力に優れたモンスターだといっても、

 レベル46の10倍のステータスは暴力だ。


「グラアアアアアッ!!!!」


 ダイアモンドドラゴンが爪で切り裂きにかかる。

 だが、


「455!」


 サーシャが攻撃を完全回避し、反射ダメージを与える。

 オレにはなんの数字かわからなかったが、ダイアモンドドラゴンのステータスの一つだろう。

 サーシャは敵のステータスを見破るスキルと、敵のステータスを的中させることで攻撃を回避して反撃するスキルを持っている。

 サーシャが作り出した隙に、インテルが攻撃を加える。


「【インテリジェンス・マッスル】!」


「ガァアアアアアッ!!!!」


 ダイアモンドドラゴンが悲鳴を上げる。

 ブレイドのステータス10倍攻撃よりも、こちらの固定ダメージのほうが効いてそうだ。

 どれだけ防御力高いんだ、ダイアモンドドラゴン。


 サーシャがすべての攻撃を回避し、ブレイドとインテルがダメージを与えていく。

 こんな状況でも、一撃でもまともに食らえば死んでしまいかねない。

 緊迫した時間が続いた。

 そしてついに……


「グオオォオオ……」


 ダイアモンドドラゴンは倒れた。



 …

 ……

 ………



「ほらよ、ダイアモンドドラゴンの報酬だ」


 その後、オレたちは町にもどり、ダイアモンドドラゴンの討伐報酬を山分けしていた。


 金貨100枚を5人で分けて、一人20枚だ。


 これで転移門を通れる。


「本当にボクも貰っていいのか……?」


 ブレイドたちは、記憶を失う前は仲間だったことをジェリーに話していた。


 ジェリーのおかげで助かった、と感謝していたのだが、ジェリーは複雑そうな表情だ。

 記憶がないので、実感が湧かないみたいだ。


「気にすんな。オレも突っ立ってただけだしな!」


 オレがフォローすると、ブレイドが、


「でもお前のおかげで勝てたんだ! だから一番の功労者はお前だぜ! タクマ!」


「だよなー! オレめっちゃガンバったよな! オマエめっちゃイイヤツじゃん!」


 いきなり襲ったの、悪いことしたなー。


「気にすんなよ! 弱かったしな!」


 ちょっと毒あるな! まあいいか。


「ジェリー、君がアステルダムに行こうしていたのは、もしかしたら王立図書館に行こうとしていたのかもしれないよ。ダイアモンドドラゴンを倒すための情報が、あそこにはあるかもしれないと」


「そ、そうだったのかな……」


 インテルとジェリーが話している。


「え、アステルダムって、【スキル消滅】を持っている人がいるんじゃないの?」


「そんな話は知らないかな……」


「あ、あー。う、ウワサだよ、ウワサ! そういうウワサを聞いたことがあったの! で、でも図書館なら、確実にいろいろわかるよ」


「まあそうだな」


 本読むの苦手なんだけどな……まあなんとかなるか。


「ウワサといえば、王立図書館には、すべてのスキルの情報が集められているって話だ。【スキル消滅】のスキルについても、なにかわかるかもしれないね」


「なるほどね」


 そんなこんなで、オレは目指し続けることになった。

 アステルダムへ。

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