表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
青春代行課-今井歩の部活動青春  作者: ゆうま
バスケ部編
55/75

#10-2

「よーっす。男バスの部長いる?」


「どうした、倉科」


「後ろから声かけないで下さい」


「悪い。で、どうした?」


でっか!


「入部希望者です」


「この時期にか?」


「今日転校してきたんです。今井っていいます、宜しくお願いします」


じっと目を合わせられる


「ポジションは?」


「ポイントガードです」


「前はどこの学校にいた?」


「バスケをやっていなかったので回答する必要がないと考えます」


少しぽかんとした表情をするが、視線を外して咳払いをすると再度目を合わせる


「…いつからボールに触っていない」


「約2年前からです」


「最後の大会前に怪我でもしてそのまま辞めて高校でやらなかったわけか。何故また始めようと思った」


昔の話しを根掘り葉掘り…面倒だな


「個人的な問題なので回答は控えたいです」


「そうか。辞めた理由は」


「…予想通り怪我ですよ。それ以上は答えません」


「言いたくないことを聞いて悪かったな。だが、2年のブランクは大きい。きちんとやれるか」


思ったより悪い人ではないと思ってしまうのは、単純だろうか


「努力します」


「煮え切らない返事だな」


「断言する発言は嫌いなんです。いくら努力したって、出来ないことは出来ないんですから」


「そうかよ」








「今井くんブランクあるらしいじゃん。でも俺らと同じように練習に参加してたよね。まさか…嘘」


「なんのメリットがあって。それより、倉科さんのあれ…なに?」


「周り見るなんて余裕じゃん」


「誤魔化すってことは日常的なわけだね」


ため息を吐くと顔を寄せてくる


「入部した途端にレギュラー入り、成績優秀。容姿も性格も問題なし。誰からも嫌われないなんて漫画だけっしょ」


「倉科さんが成績優秀?なんの冗談?」


「他は否定しないんかい。ってか今日一緒に来たよね。どういう関係?」


「昔の知り合い。会ったのは本当に偶然」


この学校にいるなら補習組でもおかしくないと思ったのに、成績優秀か…

正直努力でどうにかなるレベルだとは思えない


「…辞めた原因に関係あんの?」


「ない。…と言えば嘘。でもあると言えるほど関係してはいないって感じかな。また始めるのは倉科さんのせいだけどね」


「ふーん。なぁなぁでずっと続けてる俺には分かんないな」


「続けるってすごいことだよ。だからそんな風に言わないで」


「なんか説得力ある。ありがと」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ