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青春代行課-今井歩の部活動青春  作者: ゆうま
軽音部編
44/75

#8-1

「第一回今井くん争奪戦、料理対決ー。どんどんパフパフ」


「家庭科の授業でマフィンを作りました」


目の前に透明な袋に入ったマフィンが置かれる。口がとめてあるリボンの色は青と赤

ボクシングですか、じゃあ殴り合って決めて下さい


「どうしたんですか?早く食べて下さい」


正直に言おう

どちらも美味しそうに見えない

赤が少し焦げているのは砂糖の入れ過ぎが原因だろうか

青は半生な気がする

でもプレーンだと決まったわけじゃない


いや、その前に言っておかなくてはいけないことがある


「あのさ…勝負をするのは別に良いんだけど、僕彼女募集してないからね?」


「勝負してる最中に気が変わるかもしれないじゃないですか。良いから早く食べて下さい」


「う、うん…」


青いリボンをほどき、マフィンを頬張る


「うっ…!」


ゴミ箱に向かって駆け出し、抱え込む

昼に食べた物も全て出した


「だ、大丈夫ですか…?」


「折角作ってくれたのにごめんね、ちょっと…バナナが苦手で」


「そうだったんですね…すみません」


心底申し訳なさそうな顔をする

こんな状況で大丈夫だと言っても、その場しのぎの言葉でしかない

桃矢さんに言ってあげられることは…


「次の勝負が決まったら呼んで。今日は帰るよ」


「そんなフラフラのまま帰せるか。休んでから帰れ、な?」


「そんな風に心配そうな顔をされていたら落ち着けないよ。大丈夫」


小さく手を振って部室を出た

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