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青春代行課-今井歩の部活動青春  作者: ゆうま
軽音部編
34/75

#6-1

今日から新しい学校へ通う

校舎を背景に何度も見たパンフレットを出し、部活動のページを開く


「よし、決めた」


軽い足取りで職員室へ向かう


「ふんふっふふん~」


「君!」


男子生徒が仁王立ちしている


「…なんですか?」


「軽音部に入らないか」


「バスケ部に入るって決めているので」


…あれ?

僕転校生だって言ってないのに


「君の鼻歌を聞いて確信した!俺たちのバンドのボーカルになってほしい!」


鼻歌…そういえば口ずさんだかもしれない

でもほんの少しのような…

こうやって誰のことでもスカウトしようとしているのかもしれない


「だから僕はバスケ部に入るんですって」


「もったいないじゃないか!」


「粟野くん」


「げっ!」


粟野と呼ばれた男子生徒が逃げるように去って行く


「強引でごめんね、悪い子ではないんだけど…」


この言い方はやっぱり…

というか担任、もしかして軽音部の顧問なのかな


「少しでも声が素敵な子を見つけるとすぐにあの調子で。良かったら見学だけでも行ってあげて」


「入部届を書かないと帰してくれなさそうなので嫌です」


「そう思われるのは自業自得だからなんとも言えないかな…」


否定しないということは、そういうこともあるんだろうか








「今朝の子!」


「うわっ、今朝の人っ」


彼の姿を見た瞬間教室がざわつく

小さく聞こえてくる声から想定するに、やっぱり面倒事に巻き込まれたらしい


「俺、軽音部部長の粟野。改めて勧誘しに来た」


相手は顧問が担任だろうということでクラスを特定したのだろう

僕はといれば、上履きの色で同学年だと知ったくらいだ


「嫌だって言ってるのに…」


「なんでだ?」


「バスケ部に入るからって言ってるでしょ」


「なんでバスケ部に入るんだ」


この人なんなの…

そんなの決まっているはずでしょ


「やっていたから。もう良い?一先ず見学に行きたいんだ。通して」


「そうか!見学するんだな!」


手を握られたかと思うと走り出す


「どこ行くの!?」


「見学!」


最悪だ…

これだけは分かる


「体育館は絶対にこっちじゃない!」

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