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運に寵愛された転換転生者【完結済】  作者: 大沢慎
第2章 元魔族大陸編
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第42話 ダンジョン探し


 今日も今日とて魔神神殿跡地の調査である。


 獣人族の調査団は博士を中心に探索や調査を進めているが、こちらは護衛という名目で風探知や地振動探知を使い、隠された洞窟や通路などを探している。もちろん、ソーマ一人で。

 探知魔法を使えないマキナは意気込んでいたものの早々にやることが無いことに気付き、ギルドに行ったり常時討伐の依頼などをこなしたりしながらソーマと調査団の成果を待っていた。


 そんな状態が五日続いたある日の夜。

 今では日課になりつつある夕食後の二人の稽古時に、マキナが気になったことを報告してきた。


「だいぶ街から外れた森の中にちょっと気になる岩があったんだけどよ、調べにいかねぇか?」

「いいね、実はもしかすると世界樹みたいに全然関係ないところに入り口があるんじゃないかって思い始めてたとこだ」


 二人は疾風を使って神速で移動する。

 素早さはマキナの方がかなり高いので、マキナが速度を抑えながら走っている。身体強化を使えば同等の速度になるのだが、身体強化は脚力がかなり上がり土や草の上だとかなり足跡が残ってしまうので、普段の二人の移動は疾風のみとなっていた。

 せっかくなので二人は移動中に出会う魔物を魔法で適宜除去している。


 あっという間に街から数十キロほど離れた森の中、マキナが指したところにその大岩があった。


「へーまあ結構大きい岩だけどね、なんでこれが気になったんだ?」

「あ? んーそうだな、この辺にあまり大きい岩ってねぇし、なんとなくだ」


 なるほどね、とソーマは岩に手を当て、地振動探知を始める。


(にしても急に森の中に数人の人影が集まってきたな……普通の大岩って感じだけどこうなると逆に怪しいぞ)


 ソーマは同時に風探知も使いながら周囲を警戒していた。

 時間にして5分くらいだろうか、ソーマは地振動探知で岩の中をくまなく探っていたが、かなり地中深くまで埋まっているもののこれと言って入口らしいものやレリーフの類、また岩の中も不自然なものが無いことから探知を切り上げた。


 強いて言うなら大岩の下部に地下水脈があり水が流れているらしいが、水源を辿っても特に何か見つかることはなかった。


「特に何もなさそうだな、見えてる部分よりさらに何倍も大きかったから怪しいと思ったけど、本当に普通の大岩らしい」

「はーん、そうかい、ま、何もないって分かっただけマシだな」

「ああ、せっかく遠くまで来たことだし今日はまわり道で疾風使って帰ろう。疾風の習熟度はどれだけ高くても損はないからな」

「イイぜ、じゃあ他にもおもしれぇもんあっからそっち行こうぜ」


 そう言うとマキナは風のようにその場から消え、ソーマも後を追った。



 二人はさらにそこから数十キロ離れた地点の小さな泉に来ていた。


「へぇ、これは面白いな、流れ込む川も流れ出る川もないのに水が澄んでる。湧き水だろうね」

「それにここの水すげー綺麗だぜ、明るい時に見たら結構下まで見えるんだ」


(ここでも人影が集まってくるか。盗賊ってわけでも無さそうだから魔族っぽいよな)


 ソーマは水中探知を使って泉の中を調べ始める。


 底はかなり深いものの特に変わった様子はなく、小さな横穴から大量の水が流れ込み、また別の横穴から流れ出ているようだった。その地下水脈を辿ってみるもののかなりの長さがあるらしく、ソーマの探知限界距離を越えたので探知を諦めた。

 特に変わったところもないので、単なる地下水脈だろう。


「どうだ?」

「ここも特に変わったところはなさそうだな。ちなみに他に例えば……そうだな、なんか変わった木の生え方してるとか、大きい木とか、ちょっとでも変わったとこって見つけたか?」

「あー……変わったって言やぁちょっと開けた森の広場みたいな場所はあったな。日当たりがよくて昨日昼寝したとこだ」

「……よく魔物がいる森の中でのんびり昼寝出来るな」

「あ? 魔物来りゃすぐ分かるだろ、そこまで熟睡しねぇよ。行くぞ」



 二人が風のように疾走して数十分、また数十キロ離れたその地点はまさしく森の中の広場と言った具合だった。

 中心部の直径10メートルほどの場所は草もなく地面が露出している。


「真円ってほどでもないけどわりと綺麗に丸くひらけてるな」

「だろ? たまに森の中でこういう場所見つけるとつい昼寝したくなるぜ」


(そしてやっぱり人影は集まってくると。こりゃいよいよキナ臭いな)


 ソーマは円状にひらけた広場の中心辺りで地振動探知を使い、地中を調べる。


(……やっぱり地下水脈は通ってるな。ちょっとこの場所は分からないけどおそらくどういうシステムになってるのかは予想がついた。合ってるなら結構めんどくさい仕様だなぁ……)


「どうだ?」

「特に何もないな、とりあえず今日はもう遅いし一旦宿に帰ろう」


(会話を探知されていてもイヤだし、話は帰ってからだな)


「おう、じゃあ宿まで競争な、負けた方が一杯奢りだ!」


 マキナは言い終えたそばから全力で駆ける。

 ソーマも良いねぇとばかりに局所的に身体強化を使い、一杯の酒を掛けた世界トップクラスの追いかけっこが幕を開けたのだった。



いつもお読み頂きありがとうございます!

是非感想、評価、ブクマ宜しくお願いします!

本日から12時19時に更新時間を変更します、今後はこの時間で固定したいと思っております。

ルビ後日振ります。

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