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運に寵愛された転換転生者【完結済】  作者: 大沢慎
第7章 竜人族と光の神編
211/346

第211話 リュージの武器と賢王


 ソーマ達は本日最後、五回目のヤマタノオロチを倒した。

 ここまで休憩を挟みながらも約10時間で周回しており、予定より5時間も早く完遂した。


 そしてついにソーマのレベルが68になり、知力とMPが700を越えた。


――――――――――

 ティロリロリン♪


 ボス・ヤマタノオロチを倒しました。

 ソーマのレベルが68に上がりました。

 詳細はステータスプレートをご覧ください。


 スキル・大魔術師がスキル・賢王になりました。

 職業・大魔導騎士は大魔賢騎士にクラスチェンジしました。


 高位魔法『黒炎剣』『光炎剣(こうえんけん)』『氷結剣』『風破剣』『認知阻害結界』を取得しました。


 超位魔法『黒炎嵐』『光炎嵐(こうえんらん)』を取得しました。


 極位魔法『光魔(こうま)結界』を取得しました。

――――――――――


「おお、なんか凄い沢山魔法を覚えたぞ」

「もったいぶんじゃねぇよ、早く全部見せろ!」


 マキナは丸眼鏡が出したムフフの本を見ながら、ソーマがどれほど強くなったのかを楽しみにしている。

 フィオナとリュージも集まり、皆がムフフの本を凝視する。

 丸眼鏡は全知の神眼を用いてステータスから順次書き記していった。


――――――――――


名前:ソーマ

年齢:15

職業:大魔賢騎士(魔法剣士→大魔導剣士→大魔導騎士)

レベル:68

ランク:B


・ステータス

(クラスチェンジ1によりHP、ちから、ぼうぎょ20%アップ)

(クラスチェンジ2によりMPと知力20%アップ、全ステータス5%アップ)

(クラスチェンジ3によりMPと知力30%アップ)


HP 712(B)

MP 895(B)

ちから 709(B)

すばやさ 492(C)

ぼうぎょ 700(B)

ちりょく 883(B)

こううん 6123(SSS)

こうげきりょく 2709(碧竜刀 2000(全魔法ダメージ・効果50%上昇))

ぼうぎょりょく 1900(ミスリルバックラー580、ミスリルプレート500、ミスリルブーツ120)


――――――――――


 丸眼鏡はさらに、覚えたばかりの魔法を書き記していった。


「おいおい……あたしよりMPとちりょくが高けぇぞ」

「ソーマ殿は大精霊の恩寵があるからのぅ。クラスチェンジによるステータス上昇ボーナスが高いのじゃ」

「でもついにソーマ様、認知阻害結界を取得しましたね! それに魔法属性付与の剣に、光魔結界というのも気になります」

「いよいよコテツやタケルにも勝てんじゃねぇの? すげぇもんだゼ」


 各自感想などを言いながら、ソーマを祝福する。

 その労いが、ソーマには嬉しかった。


「みんなありがとう。とりあえず宝箱を開けたら一旦秘密基地に戻って魔法の検証をしようかな」

「そーだな、今日はクタクタだぜ。明日も潜るんだろ? サッサと戻ってソーマの賢王祝いの宴会でもしよーぜ!」

「そうじゃの、それではコテツ殿達やタケル殿も呼んでみるかのぅ」

「良いですね、私も沢山料理作りますっ!」


 そう言うと四人は転移レリーフへと足を進めた。


「おいおいおいー! 本日最後はオレが宝箱を開ける番だろうが! ちったぁ期待しろよ!」

「あ? サッサと開けろよ、こっちは疲れてんだ」


 もうすでに気持ちは酒に移っているのか、マキナは興味無さげにリュージをあしらう。


「ったく……見てろよこのクソアマが……」


 リュージは悪態を付くと、宝箱の蓋を蹴飛ばすように開けた。

 なんとそこには、白銀の棍棒のようなものの先端にいかつい棘が無数についた武器が入っていた。

 いわゆるメイスである。


「うーい、見ろよマキナちゃん、良い武器が出たゼ」


 リュージが自慢げにその釘バット……ならぬメイスを掲げると、全員が驚き歩み寄った。


「クッソ! テメェが最後の最後で武器だすとはな!」

「俺の賢王取得祝いムード全部持ってかれちゃったね。リュージ、おめでとう」

「おめでとーございますー。……私はまだ武器出てませんのに!」


 マキナとフィオナは心底悔しいのか小言をぶつくさと言っている中で、丸眼鏡は鑑定の眼を揺らめかせていた。


「どうだい、ココネちゃん」

「うむ、まごうことなきオリハルコンのメイスじゃの。リュージ殿の所有属性に合わせて宝玉を嵌めこめるような穴が一つになっておる。こうげきりょくはソーマ殿とマキナ殿の神剣よりも少し高く2200じゃな。終の武器の入手、おめでとうなのじゃ」


 リュージは嬉しそうに、野球選手の如くメイスを振り回している。


「コイツァ具合が良いゼ。槍よかよっぽどオレ向きだ。そうだソーマ、お前が全員の武器の名前付けてんだろ? なんかカッコいい名前ねぇか?」

「んーそうだなぁ……アマテラのダンジョンと竜人族ってことで、武御雷槌なんてどう? 俺の前の世界の神話ではアマテラが統治する世界の軍神みたいな神の名前なんだけど」

「ほー、武御雷槌か。響きが気に入ったゼ。今日からオレの相棒だ、ヨロシク頼むゼ」


 こうしてソーマの賢王取得とリュージの終の武器・武御雷槌を手に入れた一向は初日の周回を順調に終え、かまくら式住居へと戻った。


 その後、ソーマは全員と魔法の検証をした。

 認知阻害結界はディーノが使っていたようなもので、姿や気配が全く見えなくなるものだ。

 近付いて結界に入れば見えるのだが、それまでは生半可な探知術士では探知も難しい。


 続いて極位魔法の光魔結界だが、こちらはなんとヘルドが使っていたあらゆる魔法や攻撃を無効化するものであった。

 極位魔法はスキル・アデンの智慧を授かったことによるもので効果は『封印されし古の魔法を取得出来る』というものだが、ヘルドがアデンの智慧のスキルを持っているとは考えにくい為、おそらく禁呪か何かの類で得たのだろう。


 やはり光属性と闇属性の複合魔法のようだ。

 術者であれば結界内でも外の様子を探知出来るが、術者以外では探知出来ないのがデメリットだろうか。


 フィオナが一人でヘルドとディーノと対峙した際に、ワイバーンとディーノを先に屠れた件を鑑みると、ヘルドのは術者も探知出来ない可能性が高い。

 おそらく何らかの方法でディーノの光属性を用いてるため、不完全なのだろう。


 想像以上の収穫に再度全員がソーマを祝福し、コテツとヒルコ、オニマル、タケル、そして王も呼んで、この日は祝いの宴を楽しんだ。

 ソーマがさらに強くなったという話をすると、タケルとコテツは負けてられないとライバル心を露わにし、その様子を見ていた王は嬉しそうだった。



いつもお読み頂きありがとうございます

楽しんで頂けたら嬉しいです。

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