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1章 鹿と馬 3

駅まで徒歩5分、電車で15分ほど揺られ、適正者協会に到着した。

適正者協会は、県内に複数個所設置され、県本部と特定の市町村に支部がある。

住所から徒歩5分の駅前に支部があるものの、新たに適正者となった者は、県本部でしか最初の登録ができない。しょうがなくそちらに向かったわけだ。


県本部は5階建てのビルだ。適正者協会に入ると、複数人の適正者と思われる人物と、受付嬢がいた。

適正者たちは掲示板を見て、何やら話していた。

受付嬢の元へ行き、新たに適正者となったことを伝える。


「おめでとうございます。では、2階の新規受付へお進みください。」


俺は受付嬢に言われるがまま二階へと上がる。

二階には、新規受付と書かれたドアがあり、そこへ入る。受付嬢がいるかと思いきや、ごついおっさんがそこにいた。


「あん?適正者か?」


「はい。新しく適正者となりました。」


「んじゃ、神機やるからそこに血をかけろ。」


おっさんはぽいっと腕輪のような物、神機を投げてきた。雑なおっさんだなー。

とはいえ、噂に聞いていた適正者の証である神機を手に入れたのだ。

俺は言われるがまま、血を・・・って、血をかけるってどういうことだよ。


「あの・・・どうやってやれば?」


「あ?聞いてなかったのか!?血だよ血!血をかけるんだよ!指でもどこでも切って血をかけるんだよ!」


「切るものがないのですが・・・。」


おっさんの言い方にイライラしたが、ここで出ていくわけにはいかないし、おっさん強そうだし・・・。


「ちっ・・・めんどくせーな。ほらよ。」


今度はナイフを投げてくる。

ダメだ。キレてはだめだ・・・。


俺は仕方なく指先にナイフの先を刺し、血をかける。

すると、神機が赤に光り、俺と馬柳の名前が浮かぶ。


「お前・・・赤かよ。Ⅳの動武なんて数えるほどしか見つかってねぇぞ。まじか。」


光り方で動武のランクがわかるのか。


「まぁいいや。とりあえず、それで登録すんだ。神機の説明はいるか?」


「ぜひお願いします。」


「めんどくせぇからこれ読め。質問があれば、答える。」


おっさんは神機説明書というものを投げてきた。

結局自分で読むんかよ・・・。


1、神機は適正者だけが持てる、身分証明書である。

2、神機はアイテム保存が出来る。神機に回収するように念じると回収する。他人の所有物は回収できない。

3、神機はステータスを他人に見せることが出来る。

4、神機の色は白・青・緑・赤となっていて、動武のランクⅠ~Ⅳを表している。ランクⅤは発見されていないため、色は不明。

5、神機はキャッシュカードの役割も果たしている。現金を回収するように念じるとアイテムとは別に金額が表示される。他人の所有物は回収できない。

6、神機を他の適正者を登録できることができ、連絡を取ることが出来る。


かなり便利な代物だった。

ていうか、ランクⅤって見つかってないんだな。

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