太郎、この世の理を知る
説明と本編とネタの複合って難しいですね。2.3回心が折れそうになりました。
目を覚ました俺がまず初めに感じたのは頭の温かさ。
天井が光り輝いている。
「あぁ…やっと死ねたんだ…」
ん?いや待ってこれ家じゃね?
「あ、太郎起きた?テレビこのままのチャンネルでいい?」
親父だった。親父が膝枕をしていた。
「!?親父ッ!!??」
『今私は北海道の漁港に来ています!』
「今日の特集は魚かぁ…。あぁ目が覚めたなら早くどいてくれないかな?家事が出来ないし。」
親父は目線をベランダに移す。そこには洗濯物がかけられていなかった。
「あれ?そういえば親父仕事は?」
「父さんだよ太郎。何言ってんだ僕は昔から専業主夫じゃないか」
ナンデ!?センギョウシュフナンデ!?
ここでやっと俺は気づいた。
これ…男女の価値観入れ替わってね?と。
『新鮮な牡蠣がいっぱいですねぇ!!』
「なぁ親j…父さん。いくつか質問してもいいかな?」
「何かね?」
「父さんと母さんが籍を入れたのは何年前だっけ?」
「美樹が高校入学してからだから2年前だね」
「父さん達がこの家を買ったのはいつだっけ?」
「2年前だね」
「住宅ローンの名義は誰になってる?」
『君のような活きのいい牡蠣はフライだよ!!』
テレビ!!タイミング!!タイミング!!!
「母さんに決まってるじゃないか。僕は専業主夫だから収入がないしね」
なるほど。ここで情報を整理してみよう。
まず大前提としてこの世界は女性が上位みたいだ。
男性がやっていたことを女性がやってる感じか。
ちなみにお気に入りの大人向けサイトは全部女性向けになってた。マッチョか細いイケメンしかいない感じ。ふえぇ・・・。
話を戻そう。この世界は男性の出生率が減っているらしく男女比3:7で女性のほうが多くなってしまったらしい。
だから女性が社会の主役になってるってわけか。
女性がメインで働くので男性が家で家事などをやる。これが常識らしい。
さて、ここで考えてもらいたい。
以前の世界で地味に人気だった大人向けコンテンツってなーんだ?
正解は至極単純。痴漢である。俺もそういうの好きだったり
この世界でも痴漢、もとい痴女は存在するらしい。
電車内でお姉さんに抵抗も許されず教育される。最高では?
「太郎。そういえば学校はどうする?寝てた分は遅刻って連絡してあるけど今日は大事をとって休んどく?体調悪いときは痴女に会った時のショックも大きいし」
そういえば!!!!!!ショックで忘れてたけど俺普通の学生だった!!!!!!
「あぁ安心してよ父さん。学校行けないほど具合は悪くないし痴女には気を付けるからさ」
「それならいいけどちゃんと男性専用車両に乗るんだよ?」
「あ、うん。わかってるようん」
やだよおおおお!!!
俺はお姉さんにやさしく教育してもらうんだよおおおおおおお!!!!
俺は父さんの忠告を無視し外に飛び出した。
この忠告を無視した結果大変なことになるとはこの時の太郎は思ってもいなかったのだ。
「あ、太郎に外歩く時も危ない集団に気を付けてっていうの忘れてた。まぁ大丈夫でしょ多分」