死んだと思ったのに〜ようこそNew world〜
手慰みに書いたのが友人間で案外受けたので初投稿です。
唐突だがこの俺、山田太郎は運がない。
道を歩けば犬の糞を踏み
海に行けば必ず救護班のお世話になり
飛行機に乗ろうとすると台風や事故で必ず欠航する。
この前も彼女がチャラい金髪に寝取られたばかりだ。
色々お祓いなどを試してみたがもう限界だ。
「オレは人間をやめるぞォー!!」
そういい残して俺はビルから飛び降りた。
はずだった
「ここは・・・見知らぬ・・・天井??」
じゃねぇ!!これ家の天井だわ!!!
「あれ!?なんで俺生きてんの!?」
俺、確かに飛び降りたよな????
「ちょっとおにぃ!!うるさいんだけど!!!!」
こいつは二個下の妹の美樹。ツインテールがよく似合う自慢の妹だ。
「おう美樹おはよ。すまんな騒がしくて」
「私は平気だけどお父さんが怖がってたよ」
なんで親父が怖がるんだ・・・?まぁいいやベッドから出て支度するか・・・。パジャマ脱いで制服に着替えてっと
「ちょっ!!おにぃ!!!着替えるなら言ってよ!!」
「いいじゃねぇか男の裸なんて見ても面白くねぇだろ」
「おにぃも男の子なら慎みを持ってよ!!!電車で痴女にあっても知らないよ!!」
んん????
痴女ってどういうことだってばよ・・・?
まぁいいか。
まだ着替えるには早い時間だしテキトーにTシャツ短パンになってリビングに出た。
「お、おはよう太郎。今日は目玉焼きとベーコンエッグとゆで卵だぞ。」
親父がエプロン着てリビングに立ってるー!!!!!!!!
ピンクの!!!!フリフリ!!!!
ハゲ頭の上部のアホ毛が心無しかツヤツヤしてるしー!!!!
「な…なぁ…親父ィ…それ…」
「これ?服屋で安かったから買っちゃったんだ☆可愛いでしょ?」
お、親父がッ!語尾に星を付けてるーッ!!
「そんなことより太郎。親父って呼び方ははしたないからやめなさい。男の子なんだから。」
「お、おうごめんなさい。」
もう限界だ。
情報が多すぎて頭がパンクしてきた…。
「あ、お母さんおはよー!」
「お、母さん。ちょうど朝ごはん出来たよ。」
母さんッ!母さんだけはまともであってくれッ!!!!
「おはようテメェら朝っぱらから元気だなぁおい…こちとら二日酔いなんだよ少し静かにしてくれ…。」
そこには
自慢にしていたサラサラの黒ロングの髪をボサボサにしてパンイチ上裸の母親が頭を痛そうに抱えながら立っていた。
「うぼぁ」
脳の処理が限界を突破した俺の意識は再び闇に閉ざされるのであった。