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如何にして女子高校にへ編入したか③

!(◎_◎;)ブクマが増えてる...


ヾ(@⌒ー⌒@)ノありがとうございます


この投稿で始めて主人公の容姿が....(遅い



困惑から先に復活したのは月子だった。


「いやいやいや、由紀さん。無理があります! てか無理です‼︎ アリアはこんな容姿でこんなヒラヒラな服着ちゃってますが男ですよ。編入なんて無理ですよ」


月子のカミングアウトに由紀は驚いた顔をしてアリアを見る。小学生でも通るだろう128cmの身長に整った顔立ちにアリアの祖母華の母親譲りの銀髪。黒のフリルの沢山施されたドレス姿は西洋人形のようである。とても男には見えない。


「あらあら月子さん。私の目には女の子にしか見えないわ。こんなに可愛らしい子が男の子のはずないわ」


「由紀さん...本当にこいつ男何ですよ」


「えぇ、戸籍上はそうかもしれないわね」


「戸籍上じゃなくても正真正銘男何ですけどね...」


月子は今迄のやり取りで漸く理解してくれたと疲労困憊であったが次の由紀の発言で呆気に取られる事になるとは思ってなどいなかった。


「でも...黙っていたらバレないわよね」

にっこりと良い笑顔を見せる由紀。月子は頭を抱えた。


「由紀さんがこんな性格してるとは思ってなかったわ...流石お婆様の親友だわ。アリアが小学生の時の事を思い出すわ」


特にたいした事ではなかった筈とアリアは昔を思い出しながら眉を寄せた。小学三年生の最初の頃同級生に容姿の事でからかわれたのが始まりである。三人の同級生が「女みたいだな! 明日から女子の制服きてこいよ」女男とかたまに小突かれたり落書きちょっとしたイジメ状態であった。以前に公園で知らない中年男性に裸にされかけ暴行未遂のトラウマものの出来事が無ければ折れていただろう。自分を助けた3つ年下の6歳児には驚かされたるなと今更ながらに思う。師匠に助けられなかったらどうなっていたことか...。師匠は古武術をやっていてその後継者である。わんわん泣いてたアリアに拳骨をかまし道場までズルズル引っ張られ強制的に弟子入りさせられた。両手両足の関節が外され呼吸で関節を戻せと無茶ぶりな特訓の成果もあって(もちろん関節は入れられない)イジメ状態を耐えることができた。そして自覚したのだ。あぁ、私は可愛いのだと。午後の授業を抜けて帰宅し女子の制服を買ってと父親と祖母に話すと「アリアは可愛いからね」と反対する母親を洗脳もとい説得し父と祖母と三人で買いに行った。次の日から女子の制服を着て通学を始めイジメていた主犯格の同級生はアリアを見ては距離をとっていたが別のイジメグループから守ってくれる振る舞いをしてくれた。「別にお前を守った訳じゃないんだからな!」という彼の台詞を思い出す。ツンデレとは思わないでおこう。自分自身と彼の為に。


「どうするかはアリアさん自身に任せるわ。でも書類は記入漏れの無いようにしてね。性別が女で記入されてて気付けなかった...でも、悪いのは気づけなかった学園の方。まさか人生を棒に振るような事をしでかす女装癖のある変態がいるとは思わないもの...」


由紀は自分自身の身体を抱き締め悲しい事件ねと泣いたフリをした。要は女装して入学することはある程度便宜は図る...しかしバレるような事が起きれば全てアリアの責任だと由紀は言っているのだ。面白い。由紀の発言に口元に笑みを浮かべる。


「それは楽しそうだね」


「でしょう。で、アリアさんはどうする?」

「うん、行こう」


改めての由紀の問いにアリアは即答する。あちゃーと月子は頭を抱えてソファに深く座った。事ここまでいくとアリアはテコでも動かない。

「アリア本気?私の将来もやばいんだけど...てか止めて欲しいけど...」


アリアの頭にポンと手を乗せる。


「ぶらぶらしてるあんたを見ていたくないしね...あんたはお婆様の愛弟子だし。四木々谷に行ってお婆様の見てた景色を見て自分の探し物見つけなさい」


くしゃくしゃと髪を撫でる。アリアには才能がある。月子は音楽高校に進学して伸びるかと思って期待していた。それがどうだろうか揉めて中退した挙句に通う前よりも酷くなっているのが月子の印象だ。アリアに今無いもは自信なのだ。アリアは無意識に祖母と自身を比べている。比べる事は悪い事では無い。祖母とは生前アリアがスランプなのを話し合いアリア自身が気付くまで黙っている事を約束している。月子もそれで満足している。アリアなら見つけられると。

「姉さん...ありがとう」

ふわりと笑顔を浮かべ姉に抱きつく。


「断固反対なのです‼︎ 」

唯一の反対派が机をバンと叩き絵理がソファから立ち上がった。それでも由紀は笑顔のまま絵理を見つめ

「四木々谷女学園中等部に絵理さん編入なさらない?」


「行きます‼︎ 」


問いに対する返答が間も無くなされた。由紀も絵理もガッチリ固い握手を交わしている。


「絵理も行くんだ...良かった」


「きゅ〜ん、アリアとは離れないです!」


熱い抱擁を交わし絵理も笑顔だが四木々谷女学園は全寮制だが中等部と高等部で建物は違う事を由紀は笑顔のまま黙っていた。後日それを知った絵理が食えない学園長と苦々しく漏らす事になる。


「もう編入すり気でいるけれどアリアさん?」


「?」


「編入試験は受けて貰いますよ?絵理さんも...」


ヒィィと絵理が悲鳴をあげる。


「後は...うちの生徒に手を出したら承知しませんよ? わかりましたか?」

笑顔で由紀は言うもののそれは絶対零度の有無を言わさぬ口調にアリアは背筋が凍った。

何度も頷き漸く絶対零度の笑顔が溶ける。笑顔で恐怖する事をアリアは始めて知った。


(=゜ω゜)この話で過去回想終了。次は再びバスからスタートです...早いのか遅いのか...

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