第七話 決着
『ではフカミ様。チップの賭けが終わりましたのでカードを表にしてください』
俺はカードを裏返した。
そのカードは黒のカードだった。
「なっ・・・なぜだ。お前はもう使い切ったはずだ・・・・・・」
「ああ、使い切った」
「じゃあなぜ!」
「でもこの黒のカード………ツキシロのカードなんだよ」
「なっ、そ・・・そんなの反則だーーー」
「誰が反則と言った?」
「なっ!」
「そう、ディーラーは何も言っていない。そうですよね、ディーラーさん」
『はい。その行為は反則ではありません』
「そう、このゲームに勝つための方法はチームを組むことが有利だ。お前らがやっていたように自分のチップを増やすためにお互い出す色を教えることも一つの手だ。他にもカードを交換し合うということもあるんだ。そしてハイバラさんにすべてのチップを賭けてもらうためにジョウノさんに寝返ってもらった」
「なっ!そ、それもお前のせいなのか」
「ああ、2順目の終わりからジョウノを寝返らせた」
「な、なぜっ」
「俺はお前たちの策に気が付いていたんだ。ハイバラさんとアダチさんが手を組んでいることに」
「どこにおかしなところがあった」
「それは二人が俺以外の予想していた色が全て合っていたからだ。そしてそのことを決定付けたのはアダチさんがここに残ると言い出したときだ。ツキシロさんに裏切られて負けてしまったのに、ここに残る必要はない。でも彼はここに残った。そのときに確信したんだ。そして俺はハイバラさんに全部のチップをかけてもらうためにジョウノさんに寝返る策を実行した」
「ど、どうやって!」
「簡単なことだ。俺は確実にこのゲームから抜け出せる方法を提案したんだ。それは3人で協力し合えば確実に勝てて、三人ともが救われるからだ。お前らの策の場合、ツキシロさんかジョウノさんのどちらかが負けることになる。でも俺の方法ならどちらも勝てる。自分が負けるリスクがなくなるからだ。それが俺の決め手になったんだ。欲を出したなハイバラ。普通に3人とチームを組めば勝てた。でも二回戦でも稼ごうと思ったのか知らないが、ハイバラとアダチが二人の二つのチームを作ればだいたいの情報は掴める。そして一位となり二回戦へいくつもりだった。違うか?」
「くっ……」
「ハイバラさん、お前たちの負けだ!」
「う・・・うわあああああああああああああああああああああああああああああああ」
ハイバラはその場から崩れ落ちた。
アダチも後ろで泣き崩れ落ちていた。
『賭けを成功した人はいませんのでチップはすべて没収といたします。そして0枚になられましたハイバラ様、ジョウノ様はここで敗者となります』
黒狐です!
昨日の夜中に更新することが出来ませんでした。
なので今日の夕方くらいに更新するつもりです。
もうすぐこのゲームは終わります。
ぜひ、楽しみにしていてください。
では、また!