第六話 逆転の一手
『ではツキシロ様。チップの賭けが終わりましたのでカードを表にしてください』
ツキシロはカードを裏返した。そのカードは・・・・・・赤だった。
「ほら黒だ。お前は終わりだー……っえ……」
斗真は笑みを浮かべた。
「な・・・な・・・なにぃぃぃぃぃぃぃぃぃ・・・・・・どういうことだ、ツキシロォォォ!」
「ふっ、残念だったな・・・」
「な、なぜだ。なぜ黒を出さなかった!」
「アダチ。僕とツキシロさんは組んでるんだよ」
「い、いつから!」
「一巡目が終わったときの休憩時間に組んだ」
「ツキシロさん」
部屋の外にいたツキシロさんを俺は呼び止めた。
ツキシロさんは悲しそうな目で俺を見てから部屋に戻ろうとした。
「騙されているよあんた」
「えっ!」
ツキシロさんは俺を再び見た。
「アダチさんに俺と話すなと言われただろう」
「……」
「チームは二人で十分だと言うことも言っていただろう?」
「………はい」
「このままいけばあんたは負けるかもしれない。だからひとつ、提案があるんだけど……」
「……わかりました」
俺はツキシロさんを部屋に入れることに成功した。
つまり話を聞いてくれること。
そして俺の策が一歩進みだしたのだ。
列車がレールにのり始めた。
それがすべての始まりであった。
俺はアダチさんの策、そして俺が考えている策をツキシロに教えた。
「だから俺とチームを組もう。それが唯一俺とお前が助かる方法だ」
「残念ながらお前は脱落だ」
「く、くそおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
アダチはテーブルを思いっきり叩いた。
『賭けを成功したフカミ様、ジョウノ様には2倍のチップを差し上げます。他の皆様は没収とさせていただきます。そして0枚になられましたアダチ様はここで敗者となります。ご退場いただきます』
黒服の男二人が寄ってきた。
しかしアダチは抵抗をした。
「ま、待ってくれ。ディーラーさんよ!このゲームを最後まで見ることはいいのか?いいだろっ!!!」
『構いませんが暴力行為やプレーヤーにアドバイスと見られるなどの妨害行為を行った場合さらに1億円の罰金が科せられますが、それでもよろしいですか?』
「ああ、構わない!」
すぐにアダチは断言した。
『では2巡目が終わりましたので30分休憩を取らせていただきます』
そうして休憩タイムに入った。
斗真は笑みを浮かべた。
各プレーヤーのチップ枚数と残りのカード枚数は―――
フカミ 38枚 赤3枚 黒0枚
ジョウノ 39枚 赤1枚 黒2枚
アダチ 脱落
ハイバラ 46枚 赤2枚 黒1枚
ツキシロ 43枚 赤1枚 黒2枚
俺はツキシロの部屋にいた。
そしてツキシロさんと話し合っていた。
「約束・・・覚えてるよね?」
「ああ、もちろん。じゃあ、やらなければいけないことがあるんで………」
そして僕はツキシロの部屋を出た。
『今からゲームを再開とさせていただきます。ではフカミ様、場にカードを提出してください』
僕はまた、すぐにカードを出した。
『では順番が早い人からチップを賭けてください。ジョウノ様からです』
各プレーヤーが賭けた色とチップの枚数は―――
ジョウノ 赤 39枚
ハイバラ 赤 46枚
ツキシロ 赤 42枚
そう賭けるのは当たり前だ。斗真の手持ちのカードは黒しかないからだ。赤は全部使い切ってしまったのだから。
そして、みんなは焦っているのだ。
ツキシロの裏切りによって……
『ではフカミ様。チップの賭けが終わりましたのでカードを表にしてください』
俺はカードを裏返した。
鼻風邪が若干直り気味の黒狐です!
昨日はゴミ箱がティッシュであふれるほど大変でした!
寝るしか方法がなかったwww
そんな話は置いておいて、本題に入りましょう。
斗真はツキシロを仲間にするということで危機を抜け出すことが出来ました。
ではなぜツキシロは斗真と組んだのか?
理由は二つあります。
今後の展開にご期待ください!
では今日はこの辺で!