表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TRUTH  作者: 黒狐
17/29

第十七話 第三回戦 天国と地獄ゲーム



 第二回戦が終わってから斗真はいろいろな事を考えていた。

 KRONOS………何か引っかかる。何か、わからないが頭の中で引っかかっている。

 そして斗真にはもう一つになる事があった。

それはーーー

ピンポーンーーー

 家のチャイムが鳴った。

 俺はKRONOS関係の人だと思った。なぜならこの家のチャイムが鳴ったのはKRONOSへの参加の手紙をもらったときが久しぶりだからだ。

 月城さんという可能性もあるが、俺は自分の家を教えていない。

 だからこの家のチャイムを鳴らす人はKRONOS関係の人しかいないだろう………

ガチャーーー

「はい」

「ヤッホー!元気?」

 開いた扉から顔を出したのは姉さんであった。

 どうやら予想はかなり外れたようだ。

 そして俺は姉さんを家の中に入れた。


「へぇー、まだ全国模試で一位取ってるんだ」

 優里は机に置いてあった模試の結果の紙を見ていった。

「まあね。それで、どうしたの?姉さん」

「少し聞きたい事があるの」

「聞きたい事?」

「斗真はなぜこの大会に参加したの?別に強制参加じゃなかったはずだと思うけど」

「えっ…」

「どうかした?」

「俺は父さんの莫大な借金の肩代わりとして参加した……もしかして姉さん、知らない?」

「知ってるわよ、詐欺師に騙されたときのことは斗真も知ってるはずでしょっ!」

「そんな金額じゃない……」

「そんな…金額じゃない?」

「五億だ」

「えっ!」

 斗真は立ち上がり自分の部屋にあるタンスを探り始めた。

「騙されてるんじゃない?」

「いや、ちゃんと借用書もある」

 そして斗真は優里の前に一つの紙を見せた。

「そして、父さんの字だ」

 優里はそれを隅から隅まで目を通した。

「じゃあ……父さんは詐欺師に騙されて死んだんじゃない………」

「このKRONOSに殺されたんだ……俺はそうだと思う………」

「じゃ、じゃあこの大会に私と斗真が参加したのは偶然じゃないの。そしたら賢吾もっ!!!」

 深見賢吾。賢吾は俺の兄である。深見家の長男だった。姉さんと一緒であの日、父さんが死んだ日から連絡を一切取っていなかった。

ピンポーンーーー

 次こそKRONOSだと俺は思った。

 そして俺はドアを開けた。

 そこにいたのはやはりKRONOSの関係者であった。

 その男はいつも俺にKRONOSの招待状を渡したあの男であった。

「第二回戦突破おめでとうございます。おや、今日は深見優里様も一緒ですか。ちょうどいいので、お二人に第三回戦の招待状をお持ちいたしました」

 その男は二つの黒い封筒を斗真と優里の前に差し出した。

「第二回戦の結果があなたの答えなのですね」

「KRONOSはいつから始まったっ!」

「その質問にはお答えできません」

「じゃあ、深見賢吾はこの大会に参加しているのか?」

「その質問にもお答えする事は出来ません」

「くそっ!」

 斗真は自分と優里の封筒を奪うように受け取った。

「絶対お前達には負けねぇ。俺がこの腐った大会をぶっ潰す!!!」

「ふふふ…ははははははははは………楽しみにしていますよ」

 男は不気味な笑みを残して、この場から去っていった。

 その姿を俺は睨むしかなかった。





遅くなってすいません。

これからは不定期に更新していきます。

今回は斗真の過去について少し触れてみました。

第三回戦の天国と地獄ゲームは結構力作になるのではないかと思っています。

土日に頑張らないとっ!


感想、アドバイスなどお待ちしております。

誤字・脱字報告も出来ればお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ