5話 万物皆銃(オール・イズ・マシンガン)
「何〜この本、分厚い〜。なんでこんな道端に本があるの〜なになに〜外国の本?あとでぱらちゃんに読ませ…」
……………プツン。
あああああああああああぁぁぁ!!!
……………………………………………………………………………
目覚めの良い朝。
まるで、昨日の宇宙スケールのやばい(戦争ってか超大規模なテロだよねアレ)……の話が無かったみたいに…
とは、ならなかった。
「いってきまーす。」
いつものように家を出る。
いつものように通学路を歩く。
しかし、昨日の出来事が起こってからはいつも通りではないような気がした。
私は何か、嫌な予感がしたのだ。
「あ、あそこにいるのは…みいる?」
みいるは私、羽羅 恵の友人だ。しかし、様子が変なので近づいてみることにした。
「もしかしたらとは思うんだけど…みいる、あの本を…そんなわけ無いよね。うん。」
勇気を出して私はみいるに声を掛けに行った。
「おはよー。みいる!」
「あああああああああああぁぁぁあ!!!ぶっ殺す!!!!!!ぱらちゃんッッ!私最強!!!!!能力者ぁぁぁぁあァ!殺す殺す殺す殺す!!!」
「きゃああああ!!」
明らかに違う。いつものみいるでは無い。かつての御琉土と同じような、狂気に満ちた顔をしていた。そして案の定、彼女の足元には御琉土が持っていた物と同じ本が落ちていた。
「こ、ここは私のBig・Donutでどうにかしなきゃ。でもどうやって?」
みいるは私の大切な友人なので傷つけるような手段は避けたい。ブルバドの精神呪縛があれば…そうだ。こういう時こそ!ブルバドに連絡しよう。
連絡をしようとスマホを取り出そうとするも、みいるの攻撃が炸裂する。
チュドドドドド!!!
「な、何これ!?」
みいるのスマホから大量の弾丸が飛び出す。
「あたしの能力はァあ、どんな物体も実銃に変える能力ぅううぁああああ!!!!」
御琉土の暴走状態よりも重症だ。この状況を見るとブルバドが居た惑星で戦争が起こったのも納得できる。なんとしてでも止めないと。
「みいる!落ち着いて!私だよ!めぐみだよ!ぱらちゃんだよ!」
「あああああああああああぁぁぁ!!!殺す殺す殺す殺す!行けえぇえええぃ万物皆銃!!!」
チュドドドドド!!!!
「お願いみいる!目を覚まして!!」
私は近くにあった電柱に目を付けた。
「な、何とかなれ!Big・Donut!!」
電柱はぐにゃりと形を変え、みいるを囲うようにドーナツ状へと形を変えた。
「なにこれえぇえええええ!あああ!銃がぁぁあああああ!!」
電柱に囲まれた拍子にみいるはスマホを落とした。
「よし、何とかみいるを傷つけずに抑えることが出来た!急いでブルバドに連絡しよっと!」
ブルバドにすぐさま電話をかけた。
「あ、もしもし?大変なの!私の友達がどうやら魔術師が作った本を見ちゃって暴走状態になったみたいなんだ!」
状況と場所を伝えるとブルバドは「わかった。今行く。取り敢えずよく止めてくれたな。でかしたぞ。本を急いで回収しにいく。待ってろ。」
と慌てながらも嬉しそうに言った。
なんだよ。そんなこと言われたら私まで嬉しいじゃんか。ブルバドが来てくれたらもう心強いよ。
そう思っていたその時…
「万物皆銃ぅぅうう!!!」
みいるは身につけていたヘアピンを実銃に変え、弾丸を発射した。
「な、何〜!!?」
続く。




