2話 獄炎の拳(ブレイズ・フィスト)
「なあ、姉ちゃんよ、お前も"能力者"なんだろ?」
「だ、だから何?さっきからあなたは何が言いたいの!?」
「俺にゃわかるんだよ。お前に謎のオーラが出ている。」
どうやら能力者は謎のオーラを放っており、それをお互いに見ることであいつは能力者だと認知することができるらしい。
チャラ男は突然語り出す。
「あのさァ。俺、謎の本拾っちゃってさあ、その本持ち帰って見たらよ。魔法っつーか、超能力っつーか。フシギな力が身についてよ。なんか最強になった気分?んで、たまたまその当時俺はとある奴と金関係でトラブってたんよ。そいつを俺はどうしたと思う?」
チャラ男はメラメラと燃え盛る手を私に見せつけるかのように問いかける。
「まさか、その手でトラブってたやつを消し炭に?」
「そう!そう!な?俺の能力って凄いだろ?最強だろ?触れたものを"消し炭"にする能力を手に入れたんだ。この能力を誰にもバレずに、ムカつくやつをこっそり殺してストレスを発散するために使おうと思ってたんだ。」
「な、なんて事を…」
チャラ男が言っている事を聞いて、私も同じ目にあうかもしれないという恐怖で体が震えていた。
「でだ。お前、俺と同じように"超能力"を持っているようだな?どうやって能力を手に入れた!?ああ?あの本は俺しか持ってないはずだぞ!」
「そんなの知らないよ!私は図書館でたまたまその本を見つけただけだよ!」
「ほう、ならその本は複数あるようだな。つまり、姉ちゃん以外にも能力者がいるって訳か………………ならやる事は1つ!!!全員を消し炭にしてやる!!!最強の能力を持つのはなあ、俺だけで十分なんだよ!まずは姉ちゃん、お前からだ!あ、俺の手下になるってなら命だけは助けてやるぞ。」
「嫌だよ!私だってこんな能力欲しくて手に入れた訳じゃない!あんたの手下になんかなりたくない!」
「そうか、なら死ね!!!喰らえ!俺の能力!獄炎の拳!!!」
チャラ男は燃え盛る炎を纏った拳を使って私に殴り掛かる。
私はギリギリのところで回避した。
「危ないっ!なんなの!もう!てか、何?技名までつけちゃって!厨二病なの?あなた!」
「ウルセェ!黙って消し炭になれ!!もう1回言うぞ。俺の手下になるってんなら…」
「ああもう、うるさいのはあなたの方だよ!いい加減にして!!」
私も無意識のうちに超能力を発動していた。
すると、チャラ男の指がドーナツ状に切り刻まれた。
「ウがァぁぁぁぁああ!痛え!!なんだよ!コレェ!?骨が…丸見え…痛い!痛い!」
「え、え…私、そんなつもりじゃ…」
私は自分が能力で何をしたか受け入れられず、吐き気がした。
「もう許さねえぞこの女ァ!激痛で右手は今は使えないな!だが!俺にはまだ左手が残っている!もうひとつの手さえありゃまだお前を消し炭にできる、まだ勝つチャンスはある!さあ覚悟するんだなあ!」
チャラ男は指を切り刻まれた激痛を堪えながらも私に襲いかかってきた。
「ダメだ…私、まだ吐き気が…もしかすると次、攻撃が当たったら私は死ぬかもしれない。」
死を悟ったその瞬間…
「そこまでだ。」
「あなたは!図書館に居た…」
「やれやれ、なんか大変なことになっているな。どれ、俺に任せろ。」
奇抜な服装をした男が現れ、私を助けようと駆けつけていた。
「なんだあ?姉ちゃんの彼氏さんかあ?まあいい、俺のどんなものでも消し炭にするこの最強の拳には勝てねえだろうなコイツもよォ!!」
「精神呪縛!」
「ぐっ!があっ!あ、アレ?俺は何を…あれ、ここはどこ?あれ、えーっと…」
男は混乱状態になった。
「俺の能力は、精神呪縛。簡単に言えば洗脳をする能力。こいつが俺たちを攻撃できないようにしたのさ。それより、君、大丈夫か?」
「はい…あの…さっきから凄い気になってるんですけどあの本って一体なんなんですか?あのチャラ男も持っているみたいで…」
「そうだな。詳しい話を聞かせよう。オイ、そこのチャラチャラしたやつも聞くんだな。」
「え…あ、ハイ。」
奇抜な格好をした男はこの怪しい本、そして謎の能力についての話を始めたのであった。
続く。
キャラ紹介その1
羽羅 恵
高校3年生。誕生日9月16日。血液型A型。
趣味はゲームをしたり、アニメ、漫画を見ることだが、オタクと思われたくないので学校ではその趣味を隠しているようだ。
部活は入っていない。
学校での成績は中の上くらい。
基本的に性格はマジメなので普段からコツコツと勉強をしている。




