第15話 親の心を踏み倒してでも進んでいけ
――――親の心子知らず。
親は子供を想ってあれこれと口と手を出すが、その想いを知ることなく子供は好き勝手にする。そんな言葉がある。
(この男も、そんな親の1人なのかもな)
真夜中、2階のバルコニーまで音もなく登ったキルテは、窓越しに見える40代の男を見た。男の髪色は、部屋の灯りに照らされてその紅を濃くしている。
――――ここは、ズワールト侯爵家の屋敷。そこにキルテは1人で来ていた。
(やっぱり、この恰好がしっくりくるな)
キルテは闇に紛れる漆黒のフードと口を覆う布を触った。
この服はジェイドが作って持ってきたものの1つだ。特殊な魔法糸が織り込まれたもので、防寒や耐熱、耐久性の優れた服だった。この数か月修道服を着ていたキルテにとっては、やっと落ち着いた格好を出来た、という感じである。その代わり、ジェイドによる服の着方講座は少々面倒だったのだが。
(魔法が編み込まれてる服は、着るのが途中で面倒になるんだよな)
キルテの目は、良い。集中しないと服に編み込まれた魔力も眩しくて仕方がないほどだった。人間の魔力に関しては、それほど気にならない。慣れたというのもあるし、細胞1つ1つに魔力がびっしりと詰まっているわけではないからだ。だが、キルテが愛用していた仕事着は性能の高さもあって、物凄い密度で魔力が込められていた。そのせいでボタン1つを留めるのも一苦労なのだ。キルテが不器用なのか、目を瞑って留められないため、コートのボタンだけをしっかりと留めて隠していたというわけだ。
それを今回、ジェイドの指導によって目を瞑ってボタンを留められるようにはなった。そもそも一度身に着けてしまえば、そこまで魔力は気にならないのだから、キルテのただの悪癖だったらしい。
『俺が作った服をみっともなく着たら、いくら旦那でも許さねえからな!』
そうキルテに宣うジェイドは、とても生き生きしていた。元気で大変結構なことである。
「さて、行くか」
呟いたキルテは、フードと布を引き下ろして窓をノックした。
*
「……こんな時間に、君のような若い女性が男の部屋を訪ねるものではないよ」
「生憎、夜這いではないんでな。その説教は違う女に言ってやれ」
窓を開けたキルテに、ズワールト侯爵家当主――クレイは僅かに笑みを浮かべながらそう言った。部屋には入らずに答えたキルテは、椅子に座ったままこちらを向くクレイの顔を見つめた。
端正な顔に紅の髪と瞳。年齢相応に刻まれた皴は、適度に渋みを演出して大人の男としての色気を出している。だがそこにいやらしさは微塵もなく、気品ある姿はさぞ社交界で女性の視線を集めたことだろう。
「そんなところにいては寒いだろう。中に入りなさい」
「簡単に入れていいのか。私が誰か、知ってるんだろ」
書斎机から離れたクレイは、部屋の中央にあるソファを視線で示す。
「ああ、勿論君のことは知っているとも、死神キルテさん。君は私の首を落としに来たのかな」
「……いや、あんたの首には用はない。私は話を、お願いをしに来たんだ」
「なら、入りなさい。話は腰を落ち着けてするものだよ」
キルテは、そろりと部屋に入ると後ろ手に窓を閉じた。クレイはキルテに背を向けてティーポットを手に取っていた。クレイが触れると、ポットに魔法陣が浮かび上がる。どうやら魔道具のポットらしい。
「座りなさい。執事の淹れる紅茶には敵わないけれどね、私も中々美味しく淹れられるんだよ。娘にもよく淹れてあげたものだ」
「……最近は、淹れないのか」
柔らかすぎるソファの上でモゾモゾトしながら、キルテはクレイの背に問いかける。彼は振り返ることなく、背筋を伸ばしたまま言った。
「王立学園に行ってからは、とんとなくなったね。娘は長期休暇にも家に帰ってこないから」
「……この家の噂のせいか?」
ティーカップとソーサーを2人分持って振り返ったクレイは、笑みを絶やさずにキルテの座るソファに近づいた。机に僅かな音を立ててソーサーを置いて、キルテの向かいのソファに座る。
「まあ、事実だからね。年頃の女の子には受け入れがたいのだろう。君の方が娘の感覚がわかるのではないかな」
「……さあ、御令嬢の感覚なんて私は知らねーですよ」
「ふ、そうだね。あの子よりも君の方がよっぽど大人だ。その年で、様々な経験を経ているだろう」
「そうしないと、生きていけなかった。ただそれだけだ」
カップから口を離したクレイは、キルテの視線を追って机に目を向ける。
「……ああ、砂糖はいるかい」
「いや、いらねーよ」
キルテは、カップの縁を上から掴んで口元に持っていった。紅茶に詳しくはないが、渋みもなく飲みやすいと感じた。カップから視線を上げると、こちらを見ていたクレイと目が合う。
「さて、では君が言うお願いとやらを聞かせてもらえるかい」
「――――王宮で行われるパーティーへの潜入に協力してほしい」
目を合わせたままキルテが言えば、クレイはコテリと首を傾げた。紅の髪が一筋額にかかる。
「パーティー、というのは殿下の卒業を祝うために開かれるもののことかな」
「そうだ。――――そこで私は、聖女を殺す。侯爵家の使用人として、あんたの娘の付き人として王宮に入れるように取り計らって欲しい」
「それは随分と、物騒だね。私なんかに話してよかったことなのかい」
「あんただから、話したんだ」
キルテは、修道院に潜入してから知ったことを順番に話していった。その話にクレイは静かに耳を傾けていた。
「――――成程。よく調べられている」
「事実だと、認めるのか」
「うん、この国には魔物化する可能性のある人間が今も多くいる。それも国の中枢に、だ」
「この家の人間は」
「0とは言えないが、魔物化する可能性は限りなく低い。そうするために、不名誉な噂もそのままにしていたんだしね」
「娘に嫌われるより、娘が醜い姿になる方が耐えられなかったのか」
額にかかった前髪を払ったクレイは、足を組んで肩を竦めた。
「それだけ、と言えないのが私としても嫌な人間だなと思うんだがね。私は王家の、他の貴族たちの言動に心底納得いってないんだよ。だから、そんな奴らの思う通りに動くのは……凄く癪じゃないか」
「なら、」
キルテはクレイの言葉に、身を乗り出した。彼の考えは、キルテのものとそう変わりがないように思える。ならば、一緒に動くことが出来るのではないか。そう言おうとしたキルテを止めたのは、目の前に掲げられたクレイの手のひらだった。
「悪いけど、君の話には乗れないな」
「なぜ――」
「君のことを、信用することが出来ないからさ」
クレイは、カップを手に取って立ち上がった。そして、窓を開けて振り返る。
「今回君が来たことは誰にも言わないよ。さあ、帰りなさい」
「……あんたの娘と王太子の婚約破棄を発表するという話を聞いた。潜入に協力してもらう代わりにあんたの娘を守り、会場から脱出させる」
キルテは、座ったままクレイを見上げた。はいそうですか、とここで帰るわけにはいかない。さすがに、王宮に潜入するまでの時間が少なすぎる。準備期間がもう少しあれば他の手段もあっただろうが、キルテの回復にも数日が掛かってしまった。なので侯爵家に協力を得られなければ強硬手段で王宮に乗り込むことも選択肢に入れなくてはいけなくなる。
「交渉、ということかな。でも、娘は君に守られるほど弱くはないよ。それに家の力を借りずに自分でどうにかすると決めたのはあの子自身だ。私は、あの子に請われない限り手を出すつもりはないんだ」
クレイの主張は、キルテにとってよく理解できることだった。弱いから悪いのだと、強くないから奪われるのだと。そう言って来たのはキルテだ。クレイの言っていることは筋が通っている。間違っていない。
(――――けど、それでも)
『だってあなたには私を守れるほどの力がないから。自由に選択する強さがないから』
「……私は、自分が強いと今までずっと思って来た。そう言えるだけのことをしてきたからだ。実際に、戦闘になれば大体の人間を捻じ伏せることが出来るだろう」
「君は治癒魔法を使うからね。自分で回復できる戦闘員ほど恐ろしいものはない」
話を聞いてくれるらしいクレイに、キルテは頷いた。やはり、キルテのことをある程度調べているのだろう。
「だが、今回の仕事で修道院に潜入したことで……強いとは何か、武力や魔法の力が強いことが……強いと言えるのか。そんなことを考えることになった」
「……それで君は、どんな答えを出したのかな」
キルテは、目を閉じて今まで関わってきた人間の顔を思い浮かべる。そして一番色鮮やかに、濃く浮かんだシヨウの姿に知らず口角を上げた。
(――――お前との出会いから、随分と私は変わってしまった)
「ヒトにとって――――これは魔物や魔物化前の人間にも言えることだが、感情があるモノにとって記憶はそのヒトを形成する重要な要素だ」
日記の聖女が記憶を忘れて心の平穏を手に入れたように、感情と記憶は密接に関係している。日記に出てきた王女の話もそうだ。前世の記憶というものがあるせいで、今世での人生を楽しむことなく去っていった。あるいは、救いを求めて死んでいったのかもしれない。場合によっては、前世の記憶があることで良い方向に行くこともあるだろう。しかし、記憶にある世界と現実の世界の差異が大きいほどそれは難しいだろう。
「けれど一方で、私は殺し屋としての記憶を失っても性格やポリシーのようなものは変わらなかった。……まあ、多少向こう見ずにはなったが」
記憶を思い出してから頭を抱えたのが、もう懐かしい気がする。
「では、記憶はなくても良いということかな」
「いや、そうではない。ただ……何と言えばいいか。記憶を失おうとも、魂に刻まれているものがある。それは決して、武の力や技術、知識とかそういうものではないんだ」
「ほお、ではその刻まれているものとは何かな」
クレイはカップを机に置いて、腕を組んでキルテを見下ろした。その紅の瞳は興味深そうに、しかしどこか獲物を甚振る獣のように妖しく光る。
「――――私は、それが『思い』だと考えている」
「思い?」
「ああ」
瞳を瞬かせたクレイに、キルテは話を続けた。
「自分の思い。それも勿論ある。欲、とも言い換えられるかもしれない。原初的なものほど、記憶を失っても強く残るんじゃねーかな」
「死にたくない、とか子孫を残したい、というやつかな」
「そうだな。魔物は特にそういった欲が強く反映されている」
「確かに知性や理性を感じはしないが、それにしては魔物に個体差が大きい。姿や行動に生前の欲や思いが反映されているとしたら……面白い仮説だ」
笑うクレイに、キルテは魔物にも詳しそうだなと思う。貴族だが、目の前の男も戦える人間だ。少なくともあの王太子など一瞬で殺せるくらいには。
「でも、それだけじゃない。自分独りの思いは、限りがある。切り捨てて強くなることは出来る。私も、そういった類の人間だからだ。孤児として、治安の良くない地で生きていくには強くならなければいけなかった。他人のことなんて、邪魔な存在としか思っていなかった」
「今は、違うと?」
クレイの問いにキルテは首肯した。
「ああ。他人と関わることで得られるものがある。それは経験や知識、技術だが、それらが色濃く記憶に残るのはその関係に心を揺さぶられるからだ。その人間と交わした言葉が、受けた行動が、自分の中に積み重なっていくからだ。積んだものをどう発露するかはヒトそれぞれだが、積んだものが多いほど……様々な強さを持っているんじゃないか」
「君の考え方は面白い。つまり君の言うところの強さとは、思いの強さで。思いは他者との繋がりから得られたものの積み重ねによって多種多様、多くの強さを持つ。そんな感じかな」
「……まとめるのが上手いな」
「これでも教師を夢見た時もあったんだよ」
肩を竦めるクレイが、教壇に立つ姿を思い浮かべる。意外と似合う気がする。生徒から秋波を送られそうだが。
「……まあ、私も何となくでしか掴んでねーけど、ヒトが頑張るのに無感情ってのはありえねーだろ。進むためには、強い思いがいる。積み重ねてあれば、その『頑張る』を選択する可能性が高くなるんじゃねーかってことだ。そこで重要なのがどんなヒトと関わって、どんな感情を抱いたのか。巡り合わせ、運命、と言ってしまえば陳腐になるが」
「確かに結果的にはそう言えるのだろう。しかし、実際は本人がそういうモノを引き寄せている、という場合が多いだろう。何もしない者の前には決してそういった類のモノは現れない。現れたとするならば、災害に巻き込まれて流されているだけだ。転生した自分が特別で、周りの人間が全てお膳立てしてくれると思っている奴とかね」
ふふ、と笑ったクレイの瞳は冷たい。もしかして、聖女のことだろうか。キルテは無理にツッコまず話を続ける。
「……そういうのが上手い人間もいるがな。まるで未来を予期しているかのように自分にとって最善の状況を作るのが上手いのが。しかも無意識で、だ」
「へえ、それは興味深いね。君の知り合いかい?」
「あんたの娘と、両片思いとやらをしている男のことなんだが」
「は?」
キルテの言葉に、クレイの表情が固まった。笑ったままだが、口元が微かに震えている。
「…………もう一度言ってもらっても、いいかい」
「あんたの娘と、両片思いの男、だよ。その男はスカーレットを手に入れるためには、この世界を滅ぼすとでも言いたげな感じだったぞ」
「……………………ほんとうに?」
「ああ」
「もしかして、魔物狩りの……? いや、でもあのスカーレットだぞ? 元気に手下を作ってるとは思っていたけど、まさか、お、想い人が」
(ま、そこまでは言ってなかったが、見当違いではねーだろ。あいつは、ヤルときは一切の躊躇もなくヤル)
姿勢を崩して頭を抱えるクレイは、自分の娘の恋愛事情までは把握していなかったらしい。もしかするとスカーレットがそれだけはバレないように動いていたのかもしれない。
(何となくわかってたが、娘を想っていないわけではねーよな)
親の心子知らずとは言うが、子の心だって親は知らないものだ。キルテは、父親というものは皆娘に対してこんな感じなのかと思って、すぐに被りを振った。キルテの血の繋がった父は、母のことすら愛していなかったらしいのだから。
「どっちにしろ、あんたの娘は渦中にいるんだ。しかもあの男が動いたら、あんたの思惑なんて振り切って、踏み倒してとんずらこくぞ」
「…………ああ、悔し気な顔しながらその手を取る娘の様子が思い浮かぶよ」
「あんたも何か計画を立てているのかもしれねーし、私のことを信用できないのもわかる。でも、もう運命ってやつは動き出してる。それに一緒に乗らねーかっていうのが私の『お願い』だ」
キルテは、頭を抱えたままのクレイを見て立ち上がる。そしてクレイの前まで移動してから、頭を下げた。
「あんたの、貴方の協力が必要なんだ。――――お願いします。力を貸してください」
息を呑むような音が頭上から聞こえたが、キルテは頭を上げなかった。
「……君は、君は平民だろう。それに、強い。ならこの国から出ていくことだって出来るのに、何故首を突っ込む」
「そう約束したから、思いを託されてしまったから。何よりも、そうすると自分が決めたから。私はやれることを『頑張る』んだ」
10秒ほどだろうか、無言で頭を下げ続けたキルテに静かな声が掛けられる。
「……頭を上げなさい」
ゆっくりと顔を上げたキルテは、正面に立つクレイを見た。向き合うキルテとクレイの目線の高さは同じだ。クレイは眉を下げて、腰に手を当てた。
「君はなんというかヒトに興味がなさそうに見えて、その実興味津々だね」
「……似たことを言われたことがある。そいつと出会ったから私は変わった」
「それは、君にとって大事な人?」
「初めて好きになった人間、だ。……俗にいう初恋、というやつだな」
不意に動きを止めたクレイに、キルテが首を傾げる。
「どうした?」
「……いや、勝手に娘の姿に重ねて自爆しただけだよ。気にしないでいい」
「よくわからねーが、わかった」
「全然わかってないだろうけど。……まあいいよ」
はあぁ、と息を吐いたクレイが姿勢を正してキルテを見つめた。
「――――君のお願いを受け入れよう」
「……本当か」
「うん。こっちでも色々と準備していたんだけどね。帝国も大きく動くならそっちに乗った方がいい気がしてきた」
先ほどまでよりも雑な動作でソファに座ったクレイは、顔に掛かった髪を耳にかけながらため息をついた。
「――――ありがとう。恩に着る」
「うん。その代わりに、娘のことは任せてもいいかな」
「ああ。傷1つなく守ってみせる」
「かすり傷くらいはいいよ。あの子はお転婆だからね」
「わかった。言うこと聞かねーなら死なない程度に痛めつけることにする」
「…………承諾したことを早速後悔しそうなんだが。変なところで素直な子だな、君は」
クレイから協力を取り付けたキルテは、今後について打ち合わせをした。しかし、クレイが娘の想い人のことをやけに知りたがるため、打ち合わせは日が昇ってからも続くことになった。
(こりゃ、年頃の娘には嫌われるだろ。親馬鹿かよ)
*
「――――よし、完璧。さすが俺。最高に似合ってるよ旦那!」
「姐さん! 惚れちゃいそうなくらいにカッコいいです!」
「これは……すげえな」
「男として自信をなくしてしまいますね」
「キルテおにーちゃんだ~。ちょうかっくいい~」
「華美」
「ははは! 確かに目立ちそうだな! うん、戦闘力も高そうだ!」
周囲を囲まれて感想を投げられたキルテは、顔を歪めて首元を触った。
「圧迫感が凄い。緩めていーか」
「絶対にダメだ。ほら、ちゃんと背筋伸ばして! 今の旦那は侯爵家に仕える騎士様だからね。死神モード全開で首を落とそうとしちゃダメだよ。旦那はただでさえオーラがあるんだから、そのオーラにちょおっと爽やかさと誠実さを加えて!」
「そうですよ、姐さん。笑顔じゃなくていいですけど、獲物を狙う目はダメですよ! クールで無口な騎士っぽい感じで! お願いします」
「それ、ただのお前の好みじゃねーの」
ジェイドとリアの要求に、キルテは渋々頷いた。自分ではよくわからないが、反応を見るにキルテの男装は問題ないらしい。
キルテは、渡された手袋をつける前に握っていた指輪をリアに渡す。
「……これって姐さんが持っていた方の指輪ですか?」
「ああ、そうだが。それがどーした」
リアはキルテに近づいて、口元を耳に寄せた。
「――――全部終わったら姐さんが好きな人のこと、色々と教えてくださいね」
「!」
「約束ですよ」
一歩下がったリアがキルテを見上げながら笑っている。修道服の上からジェイドが持ってきたコートを着たリアは、やっぱりミラに似ていて。けれども頬にある雀斑と生気溢れる表情に、キルテは安堵した。
「――――ああ、わかった」
「キルテさん、リアさん、そろそろ」
他の面子も準備が整ったらしい。キルテは部屋にいる人間を見渡してから、いつも通りの表情で言った。
「――――さあ、仕事を始めるぞ」
数多くの作品の中から選んで読んでくださり、ありがとうございます。
この話を読んだ感想や評価など「与えてやんよ」という方がいらっしゃいましたら、頂けると大変ありがたいです。小説を書く上での参考、糧にさせて頂きます。




