表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
94/131

曹操のお膝元。

「ふぅ…こんなモンか…」


「兄やんコッチはー?」


「あーそっちには卓と椅子を頼む」


「玄助さん、お庭はどうするのー?」


「あー、そっちには隅っこに喫煙所の設置を…」


「三船殿、会計の場所は入口から近い方が良いのでは…」


「あー…どうするか…」


今俺は、凪、沙和、真桜の3人と店の準備をしていた。ちなみに俺の護衛でもあるらしい。ちょうど3人が街の警備隊を担当しているので俺もついでに護衛してくれるらしい。あと真名は交換してもらった。案外この3人は人懐っこい感じがする。あとこの店が広すぎるのでたまに手伝いにも来てくれるらしい。お礼はちゃんとしとこうと思う。


「おおー、良い感じなのー!」


「ふむ、確かにお店らしくなりましたね。」


「うーん…でもこの広さ兄やん1人で大丈夫なん?」


「まぁ、なんとかなるだろ。しかし、今日は悪かったな手伝ってもらって。」


「沙和的には玄助さんのお店が早く開けばその分堪能出来るから平気なのー。」


「ウチも珍しいモンが見れるなら早く店開いて欲しいしなぁ…」


「お前達…三船殿を都合のいい人だと思ってないか?」


「そんなことないのー」


「そやそや、失礼やで凪。」


「そうか凪は俺を都合のいい人間だと思ってたんだな?」


「い、いえ!決してそのようなことは…」


「はは、冗談だよ。店の内装を手伝ってもらったお礼にご飯でも奢るよ。どこかいい店知ってる?」


「いいの?」


「もちろん。」


「せやったら、あそこの店行こうやぁ!」


「あそこの店?」


「華伝飯店って言うのー。美味しくて安いってウワサのお店なの!」


「へぇ…いいな。んじゃそこにしよう。凪も行くだろ?」


「あ、はい!自分も行きます!」


「んじゃ案内よろしくー。」


そうして3人と一緒に店へ行く。さすが警備隊の隊長だ、街のことは把握してるんだな。すぐに店に着いた。そうして店に入り、注文をする


「俺はラーメンとチャーハン、それと餃子。」


「ウチはチャーハンとネギ炒め」


「沙和はラーメンと食後に杏仁をお願いするの」


「自分はラーメンと麻婆豆腐を唐辛子ビタビタで。」


「と、唐辛子ビタビタ?」


「あーアカンで?兄やんツッコんだら。」


「凪ちゃんは辛党なのー」


「いや、唐辛子ビタビタってどんな感じなんだ…」


「麺が赤くなるくらいやな…」


「マジか…」


「それに凪ちゃんは追い唐辛子をするのー」


「な、凪?身体は大丈夫なのか?」


「え?はい。私は普通ですけど…」


「ヤバい凪の普通が分からない。」


「やから、ツッコんだらアカンって言うたやん。」


「う、うむ…」


そして注文したモノがやってくる。美味そうだが…どうしても唐辛子ビタビタな凪のメシに目が行く。


「凪…それ…美味いのか…?」


「え?はい。美味しいですよ?」


案外旨辛的な感じなのかもしれないな…凪もフツーに食べてるし。


「凪、悪いが一口貰えるか?」


「え?はい。構いませんが…」


「え?兄やん命知らずやなぁ…」


「へ?そんなにヤバいの?」


「まぁ食べれば分かるのー」


「なら、一口…ハグ…ングング…か、辛ー!ヒィィ!辛いぃ!水!水!」


「あーあ、言わんこっちゃない…」


「はい、玄助さんお水なのー」


「ゴク、ゴク、ぷはぁ…いかん…口の中が痛い…」


「そんなに辛いでしょうか?追い唐辛子もしてませんよ?」


「な、凪!こんな辛いモノ身体に悪いよ?少しは抑えなさい。」


「そ、そんな…」


「絶対明日お腹痛くなるやつだ…」


一口食べて後悔した…唐辛子ビタビタ恐るべし…その後に普通のメシを食べたが味がほとんどしなかった…俺の味覚は一時的に機能を停止したらしい。そうして楽しい?食事を楽しみ…


「ふぅー…お腹いっぱいやなぁ。」


「やっぱり食後の杏仁は美味しかったのー」


「やはり、ウワサになる程だな…食べて分かった。」


「俺は凪から一口もらったことを後悔してる。」


「まぁコレで分かったやろ?」


「うむ…絶対今タバコ吸ったら辛そう…」


「でもタバコを吸いたい顔をしてるのー」


「そりゃ食後の一服は美味いからな…」


「だったら吸えば良いのでは…」


「歩きタバコはいけません。危ないからね。あとちゃんと喫煙者としての最低限の礼儀は守らないと…」


「そんなモンがあるん?」


「そりゃ、火を使うし、煙が出て匂いも出るし…周りには気を配らないと…」


「なら、早く玄助さんのお店の喫煙所に行くのー」


「あー確かに…ウチの店なら大丈夫か…」


「なら早く向かいましょう。」


「俺そんなに飢えてるように見える?」


「はい」 「うん」 「見えるの」


「そんなに顔に出てた?」


「三船殿は気付いてないかもしれませんがさっきからソワソワしてますよ?」


「マジか!?」


「タバコってそんなに美味しいの?」


「俺的には美味いと思って吸ってるが…まぁオススメはあんまりしないな…ノドにくるし…」


「ンなこと言われたらウチ気になるわぁ。」


「沙和も気になるのー」


「分かった分かった、店着いたら1本やるから。」


「わーい」 「よっしゃ!」


「全く…三船殿に甘えてばかりではないか…本当に宜しいのですか?」


「別にタバコ1本くらい平気だよ?酒をあげるワケじゃないし…」


「兄やんもそこまでケチやないやろうしなぁ。」


「懐の広い男性は素敵なのー」


「はっはっは。俺はケチでも無いし、懐も広いぞー。」


「全く…三船殿は乗せられやすいですね。」


「載せられてた方が楽だと思ったら乗るな。」


そうしてワイワイと4人で話しながら喫煙所に向かう。嬉々としてタバコを吸った真桜と沙和が盛大にむせたことも言っておこう。まぁそんなこんなでこれから曹操のお膝元で店をやっていくことになった。まぁ出だしは不明だが、曹操からの期待に応えるのも俺の仕事だ。頑張ろう…と気合いを入れるのであった

やっぱり三羽烏は人懐っこいイメージなんですよねぇ…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ