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夢中の日々

カタカタ…


劉備が逃げてから幾日か過ぎ俺は考え過ぎも良くないといつも通り仕事をしていた。が、その仕事の進みは遅く…雪蓮が俺の部屋で飲んでいるのもその原因なのだが…


「ンク…ンク…ぷは…美味し…」


「雪蓮…飲むなら俺の部屋じゃなくて他で飲んでくれ…」


PCから目を離さず雪蓮を注意する


「なによ。迷惑は掛けてないでしょー?」


「そりゃそうだが…集中出来ん…」


「それは貴方が劉備のことを気にしてるから、でしょ?」


「いや、そんなことは…」


「自分では気づいてないかもしれないけど、俺、劉備が心配ですーって顔してるわよ?」


「ンなワケあるか…」


カタカタと手は動いている


「全く…意固地ねぇ…」


「うるせぇ…人の部屋で酒飲んでるヤツには言われなくないね。」


「もう…図星だからってそんなこと言わないでよー。」


「劉備は逃げた…再起を計るかも知れないが、謎の軍のこともある。俺が離れるワケにもいかん。」


「はぁ…玄助って真面目ねー…」


「悪かったな堅物で…」


ジロリと睨む


「そんな怖い顔しないでよー…冥琳みたい。」


クスクスと笑う


「冥琳はこんな甘くないだろ…」


「それもそうねー。」


「いいか?酒飲んだら仕事するって言うから飲ませてるんだぞ?ちゃんと仕事しろよ?」


「分かってるわよー。ちゃんと仕事はするから心配しないで?ね?」


「心配じゃなくて、信用してないだけだ。」


「冷たいわねー…もうちょっと私のこと信じてよー」


「冥琳に見張られてないと仕事しないヤツに言われたくないね。」


「ちゃんと仕事するから、ね?もう1杯だけ。」


「はぁ…これ冥琳にバレたら俺まで怒られるんだからな?」


「あら、それは悪いことをしたわね」


「本気でそう思うなら仕事してくれ。」


「あはは…」


「ったく…集中も出来ん…」


PCの前から移動し、机を挟んだ雪蓮の前に座るとグラスにウイスキーを注ぎちびりと飲む。


「あら?玄助も飲むの?」


「もう今日は集中出来ないからな。」


「あは、じゃあ飲みましょ。」


「お前は仕事。」


「もー、玄助冷たい!」


「俺は少なからず仕事はした。だから飲んでる。雪蓮とは違うんだよ。」


「まるで私がいつも飲んだくれてるみたいじゃない。」


「当たってるだろ?」


「酷いわねー…私だって仕事する時もあるのよ?」


「冥琳に注意されずに自分から仕事をする機会があるか?」


「そ、それは…」


「無いんだな?」


ジトっと見つめる


「あはは…」


そうして部屋で飲んで居ると扉越しに声を掛けられる。


「三船、入るぞ」


ガチャリと冥琳が入ってくる、とその顔はどんどん険しく…


「ほう?三船、雪蓮…昼間から酒とは良い度胸だな?」


「ちょ、ちょっと待て冥琳、俺は仕事したぞ?」


「お前の仕事は文字起こしだけでは無いだろう?」


「う…」


「はぁ…まさかとは思ったが雪蓮と酒盛りとはな…」


「そー…」


冥琳が俺を注意している隙に雪蓮は逃げ出そうとするが…


「雪蓮、お前は何処に行く気だ?」


「あ、えーと…」


「まさか逃げられると思ってる訳では無いだろうな?」


「あはは…いやねー冥琳。私が逃げるなんて…そんな…」


「三船、お前は自分の部隊の練兵をしろ。雪蓮は私と仕事だ。」


「りょ、了解。」


有無を言わさない顔をしている…やっぱり怒った冥琳は怖い…


「ほら、雪蓮行くぞ。」


雪蓮の襟首を掴みズルズルと雪蓮を連れていく冥琳。


「三船?練兵の報告書をちゃんと書くんだぞ?」


「はい…」


そして部屋に残ったのは飲みかけの酒と俺。


「冥琳にも釘を刺されたし…訓練行くか…」


酒盛りの跡を片付け、練兵場へ向かう。


「さてと…もう一仕事しますかね…」


部屋を出て伸びをしながら練兵場に向かうのであった

冥琳は怖いと言うより厳しいだけなんですけどね…雪蓮もそれが分かってるから逆らわないんでしょうね

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