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外史の謎

「んー…。分からんな…」


部屋でタバコを咥えて呟く。分からないのはこの『外史』と言われる世界のことだ…平和に、とか言っといて戦乱の世の中に放り出された俺、そして今更になってでてきた謎の軍隊…


「くそ…なにか繋がりでもあんのか…?」


1人で考えていても始まらない…謎の軍隊のことについては明命と思春の部隊が調べているが…俺の知ってる恋姫のストーリーではそんなモノは出てこなかった…少なくとも、『俺の知っている恋姫』では、の話だ…しかし、この世界には『北郷一刀』は居らず、その代わりに俺が召喚された…それだけで原作からは大きく外れている…


「外史…か…」


そう呟いて紫煙を吐く…カランとグラスに入った氷が鳴る…この感覚、音、全てが現実だ…


「くそ、何にも分からねぇ…情報不足にも程があるぞ神様…しかも謎の軍隊とか笑えねぇ…」


グラスに入ったウイスキーを一息に飲む…そんなことをしていると扉の外から声がかかる。


「三船、私だ。」


「ああ、冥琳、居るよ。」


「失礼する」


「あの、お邪魔します。」


「お邪魔致します〜」


「亞莎に穏まで…軍師が勢揃いだな…どうした?」


「全く…お前は昼間から酒か…我々が働いてるというのに…」


「それくらい許してよ。ちょっとだけだし、んで、何か用?」


「ああ、天の国の戦術を教えて貰おうと思ってな…」


「はぁ?コッチの戦術?」


「うむ、相手にするのは謎の軍隊だけでは無い、他の諸侯とも戦うことになるだろう…そこで、お前の知っている天の国での戦術を取り込もうと思ってな…」


「うーん…俺が住んでた国は戦とは程遠い国だったし…」


「しかし、軍隊は居たのだろう?」


「まぁ一応、軍隊に似た組織はあったな…」


「ならばその戦術を…」


「待て待て、俺はその組織に所属してたワケじゃないし、コッチの世界ともそもそもの戦闘手段も戦術も何かも違う…ここでは使えるとはと思えない…」


「そうか…何かきっかけになればと思ったが…」


「ふむ…一応、天の国の武器なら用意できるけど…」


「本当か?」


「うん…俺の居た国で使われてた武器だ。ただし、極秘だぞ?」


「ああ…」


「では、その武器の力を見せるにはここではダメだ…人目につかない広い所じゃないと…」


「分かった…普段使わない練兵場で良いか?」


「まぁそこなら大丈夫だろう…すぐ、支度するから待っててくれ。」


「分かった。」


そうして支度をすること数分…


「すまん待たせた。」


「いや大丈夫だ。」


「しかし、天の国の武器とはどういった物なのでしょうか…」


「まぁ、みんな驚くだろうね。」


「どんな物か凄く気になります〜。」


そうして練兵場に着くと…俺は準備を始める


「誰か、そこそこ遠くに的になるこちらの鎧を人形につけてくれないか?」


「あ、はい、では私が…」


「ありがとう亞莎。」


そうして亞莎が的の準備をしている間に俺は自衛隊の標準火器である89式自動小銃を準備する。5.56ミリだけど…矢ですら貫通するこちらの鎧なら簡単に貫通するだろう…


「それが天の国の武器か?不思議な形をしているな」


「これが標準の武器だよ。コッチで言う剣、槍、弓矢と同じ。」


「玄助さま!準備完了しました!」


「ありがとう亞莎。3人とも少し離れててくれ。」


「ああ…」


「弾込めよし、安全装置よし、単発5発…用意。」


薬室に弾を装填し、安全装置を外し、引き金を引くと…


タァン!タァン!


と5回銃声が鳴る


「まぁこの距離なら外さないか…」


「三船…今何をした…音は鳴ったが…それが攻撃か…?」


「うん。みんなで的を見に行こう。」


そうしてみんなで的にした人形を見ると鎧に複数の穴が空いている。


「なんだ…これは…」


「これが天の国の武器、銃だよ。どう?この威力。」


「どういった原理だ…」


そりゃそうなるのは分かってる。だから説明することにした。


「なるほど…これが火薬の力で飛んでいるのか…」


「そういう事。」


「しかし、火薬を使うということは…それなりに高いのでは…」


「まぁね…銃にも弾にも金がいる。それに訓練しないと、こっちの弓矢のようにだれでも使えるモンじゃない。」


「ふむ…なるほどな…」


「確かにこの武器が標準装備だとするなら戦術も戦略も何もかも変わってしまいますね〜…」


「そうなんだよ…だから使えるかどうか…」


「戦い方の全てが違うのであればこちらの世界では使えん…か…」


「うん…難しいと思う…ソレに俺はコイツを使えるけど精通してるワケじゃない…教えることも出来ないよ。」


「そうか…ふぅ…また一から考え直さねばならんか…」


「ごめん…」


「お前を責めてる訳ではい…しかし…なんとかせねば…」


「俺も考えてみるよ。」


「すまん…お前は仕事だらけだと言うのに…」


「それはみんな一緒だろ?俺だけ怠けるワケにはいかないよ。」


「ふ、そうだな…」


そうして俺たちは部屋に戻り戦術や戦略の案を出し合うのだった

まぁコレも外史ってことで

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