俺って目立つ?
明記してませんでしたが玄助は紙タバコを知ってます
揚州、寿春城、今ここに孫呉の拠点がある。元は袁術の治めていた土地である。
「んー…」
俺は庭の東屋でタバコを咥え唸っていた…いくら袁術を欺くためとはいえ豪族連中にタダで酒とタバコを提供したのはマズかったかな…
「やっほー玄助。どうしたの?そんな難しい顔して。」
「おお、梨晏。いや、ちょっとやり過ぎたかなと…」
「そんなことないよ!玄助の策で袁術から独立できたんだから」
「いやあ…でもいくら豪族の反乱に見せかけるために豪族にタダで酒とタバコを提供したのはマズかったかなと…」
「え?タダで渡したの?」
「うん。」
「うわあ…それ冥琳なら許してくれそうだけど…雷火さんにバレたら雷落ちるよ?」
「だよなあ…梨晏、このことは内密に…」
「タダだと口が滑っちゃうかもねー。」
「分かった分かった、コレは俺の分が悪い。酒でも奢るよ。これで勘弁。な?」
「ふふ。了解。いいよ。」
「コレで雷火さんにバレたら真っ先に梨晏を疑うからな?」
「バラさないよ!まあ、玄助が約束を反故にしたらバラすかもだけどね。」
「それは困るな…よし、出来るだけ早いウチに奢ろう。」
「やった。約束だよ?」
「おう」
そうして梨晏は訓練に行ってしまった。ん?待てよ?そう言えば今回の作戦は俺の案が大元だから詳しい内容を書いて提出しろって冥琳言ってなかったか?しまった文書に残してしまったら雷火さんにバレる…てか内政は雷火さんが主に担当してるから戦費の計算のために絶対見られる…ってことは…バレるワケで…、あれ?終わった?いやいや、落ち着け俺、豪族に売ったと言うか提供したのは俺だ、金を取ったと嘘を…いやダメか、そうなったら補填として戦費として納められた税が俺の手元に来る…それは騙して搾取するのと変わらない…仕方ない…正直に報告書を書こう。うん…
「け…すけ…玄助!」
「うお!なんだ雪蓮か…驚かせるなよ…」
「もー…ずっと声をかけてたわよ。どうしたの百面相なんてして」
「いやぁ…かくかくしかじか…」
「あー…それは雷火に叱られるわね…」
「やっぱりか…」
「でも嘘をつくより良いんじゃない?男ならドンと来い!でしょ?」
「まぁ…確かに…腹括るか…。んで、雪蓮は俺に何か用?」
「戦勝祝いよ。飲みに行くの。みんな来るわよー。だから玄助もお誘い」
「お誘いという名の強制だろ?」
「正解ー♪」
「分かったよ。どこでするんだ?」
「城の大広間よ。あ、お酒は持ち込みだからね?」
「はいよー。」
「美味しいお酒、用意してね?」
「分かった分かった。」
「じゃあ声はかけたからね?来るのよ〜」
手をヒラヒラと振って雪蓮は去っていった。戦勝祝いか…最高の酒を用意しとこ…
「えーとKAMIZON…っと…」
東屋でタバコを片手にスマホをいじる俺…。なんか風景と俺の違和感半端ないような…まぁそれより酒だ。
「えーと…お酒お酒…」
「ここに居たのか三船。」
「ん?冥琳?どした?」
「報告書も必要だが、今回の策を口頭でも聞いておこうと思ってな。」
「あー…了解…」
そうして冥琳に作戦の概要を説明すると…冥琳はこめかみを抑えている。やっぱりマズかったかな…
「おおよそは分かった。雷火殿には私から説明しておこう。孫呉独立の為だお前が身銭を切ったと言えば雷火殿も納得するだろう。」
「ありがとう…冥琳。恩に着る。」
「せっかく独立をしたのにお前だけ叱られては可哀想だからな。」
「冥琳が説得してくれるなら百人力だよ…ホント助かる…」
「ならば、その分行動で示せ。口だけならなんとでも言えるからな。」
「そこは厳しいな。」
「ただでさえ、仕事を抜け出す常習犯が居るのだぞ?手はいくらあっても足りん。」
「仰る通り。」
「店があるから大変だろうが、文字起こしの方も頼むぞ。」
「了解。しっかりやるよ。」
「ならば良い。ではな。」
「あー。うん。」
これで、梨晏、雪蓮、冥琳…なんだ?この東屋は人気なのか?偶然か?
「ねぇ玄助、何してるの?」
「今度はシャオか…なんで俺の場所が分かるんだ…」
「えー?分からないの?」
「さっぱり。そんなに俺って目立つか?」
「玄助って、天然?」
「ンなワケ。俺はしっかりしてますー。」
「じゃあなんで玄助の場所が分かるのか検討つく?」
「それが分からん。」
「全くもー…ソレだよソレ。玄助が咥えてるヤツ。」
「あ、タバコ?」
「そう。その匂いで分かるの。」
「ンなアホな…他にも吸ってる人居るでしょ。」
「でも基本的には玄助しか居ないもん。」
「はぁ…俺はコッチに来てからヘビースモーカーになっちまったか…」
「へびー…なに…?」
「あぁ、いや、コッチの話し。」
「たまに玄助って分かんないこと言うよね。天の言葉?」
「ん?あぁ、そうだな。」
「へー」
「んで、シャオは俺に用事か?」
「えへへ…玄助に会いたかっただけ。」
「なんだよ…それくらいならいつでも呼べば良いのに…」
「こういう所だから雰囲気があって良いんじゃんかー。」
「へいへい。」
「んもー玄助、冷たい!」
「はは、悪かったな。ちょっとな…また埋め合わせするから許してくれ。」
「んー…分かった。絶対だからね?」
「おう。」
「じゃあ夜の戦勝祝いでねー」
そう言って手を振りながら去っていくシャオ…。なるほど、タバコの匂いか…。こりゃ部屋に戻るべきだったかな…。まぁいいや、今は酒だ。絶対に酒飲みは俺の持ってくる酒を期待してるだろうし…。
そうして俺はスマホとにらめっこするのであった
タバコの匂いって気になりますよね…主も喫煙者なので非喫煙者と会う時は結構気にします←




