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孫呉の重鎮大集合!

今回は長くなります。

「ってワケで、みんなをウチのお店に招待しようかと」


俺は朝議でみんなに店へ招待する旨を伝えていた。みんな乗り気のようだ。


「玄助のやってるお店に行けるのねーいつも、満員だから私たちはいつも行けないよねー。行っても迷惑になるだろうし」


「その通りですな、我ら孫呉の重鎮がなんの気も無しに、民で満員の店に行けば民たちも買い物に集中出来んじゃろう。」


「しかし、私たちを招待するのは分かったけど、今まで通り、玄助くんから直接買い付ける、じゃダメなの?」


「うん。粋怜の言ってることも確かだけど、俺が城に居るのって、朝か夜だけでしょ?昼間はほとんど店に居るから欲しい時に買えないかなと思って。ついでに、店休日とは言え、ウチの店にみんなが来てくれれば民たちの間で噂は広まるだろうし、これからも俺から買い物をするなら店に来る方が早いだろうから、民たちにはウチのお店には孫呉の重鎮たちも来るんだぞって見せておきたいんだよ。」


「なるほど、そうして、我らが三船の店に行くことを民たちの間で噂になれば、実際、我々が出向いた時の混乱は少なくなるか…」


「そういうこと。」


「でもでも〜私たちが一気に玄助さんのお店に行ってしまうとお仕事が一時的にでも止まってしまいますが〜。」


「その通りだなァ…玄助、何か案はあるか?」


「では、順番にしましょう。朝から夜まで、手の空いた人から来る、という風に。」


「それなら大丈夫そうだね!玄助のお店かー」


「そういえば梨晏は玄助から何も買ってないのよね?」


「え?うん買ってないけど…」


「きっと驚くわよー。見た事無いモノばかりだもの」


「へー…楽しみ!」


「では、三船の店に行くのは手の空いた者から順番に、と言うことで。それでよろしいですね」


各々が了解と頷く。しかし、炎蓮さんはなんか乗り気では無さそうだな…。なんだろう…?


「よし、なら玄助、次の休みにコイツらを店に案内しろ。」


「あれ?炎蓮さんは来ないんですか?」


「オレはてめェから直接買い取った方が楽なんだよ。それにオレが市井に出たら大事になるぞ?」


「うーん…出来れば炎蓮さんにも来て欲しかったんですけど…そう言われてしまえば仕方ないですね。では炎蓮を抜いた他の皆が来店する、と」


「おう。」


「わかりました。」


そうして次の店休日の朝、俺は店に居た。今回はいつもの民じゃなくて、来るのは重鎮のみんなだ。値段はそのままでも商品の確認や掃除などいつも丁寧にしているが、いつもよりその倍は綺麗にしておかないと…。そうして居ると、誰か来たようだ。


「はぁい。玄助。」


「来たぞ三船。」


「お、第一号は雪蓮と冥琳か。どうぞ、見てって。」


「お邪魔するわねー」


「失礼する」


そうして、店内に2人を招くと、2人は商品を見て俺に質問してくる


「ねぇねぇ、玄助、この透明な袋に入ったモノはなに?」


「ああ、それは惣菜パンだな。まぁ天の食いもんだな。」


「へぇー、天の国ではこんな透明な袋に入っているの?」


「ああ、基本そうだな。透明の方が中身がわかりやすいし。」


「なるほどねぇー」


「三船、この容器はなんだ?透明で細工もしてある、陶器のようだが…違うな。」


「あーソレはガラス製品だね。使い方は陶器と一緒だよ。でも透明な方が綺麗でしょ?」


「ふむ…確かにな…しかり割りそうで恐ろしいな…」


「まぁ、陶器と同じで強い衝撃を与えると割れちゃうね。」


「玄助、コレとコレちょうだい。」


「私はこれ…と…喉が渇いたな、飲み物はあるか?」


「えーっとパンを5個に。冥琳はガラス製品と飲み物ね。飲み物はコーヒーの他にフルーツジュース、じゃないや、えーと果物の果汁に甘さを加えた飲み物があるけど…どっちにする?」


「なら、果物の方を貰おう。種類はあるのか?」


「えーと…オレンジ…じゃない蜜柑の仲間と、林檎と、葡萄かな」


「なら、林檎で頼む。」


「はいよー。んで、お会計は?別々?」


「ここは私が出してあげる!冥琳に奢ってあげちゃうんだから。」


「む?良いのか?なにか企んでいそうだが…」


「そんなワケないじゃない。日頃の感謝よ。」


「ふむ、そうか、ならば遠慮なく頂こう。」


「はい、玄助、お金。」


「毎度ありー。飲み食いするならそっちの部屋で出来るぞー。」


「あら、便利。」


「まるで、茶屋のようだな…」


そうして、2人はお喋りと飲食を堪能して城へ帰って行った。


「ふむふむ…雪蓮はカツサンドが好みで、冥琳は、リンゴジュースが好みと…」


そう、俺が重鎮たちを招待したのは、天のモノの何が個人的に好みなのか、それを把握する為でもあった。


「あ、雷火様〜こちらです〜。」


「うむ…三船、邪魔するぞ。」


「お、今度は穏と雷火さん?どうぞどうぞ、見ていってー」


「ふむ…意外と綺麗に使っておるようじゃの。それに商品の陳列も丁寧じゃな。」


「んもぅ…雷火様〜。お店の中身じゃなくて商品を見ましょうよ〜。」


「はは、雷火さんらしいよ。うん、ちゃんと丁寧な接客を心掛けてるよ。商品の説明も出来るだ分かりやすくしてるし…」


「なら良いのじゃ、せっかく来たし、何か買って行くかの。」


「えぇと…私は…玄助さん〜…本は取り扱ってないのですか〜?」


「本?本は取り扱って無いなぁ…ゴメンねー」


「残念です〜。天の国の本なんて…想像するだけで…はぁ〜…」


「穏、お主の悪癖が出ておるぞ、全く、自重せい。」


「はぁ〜い…ではでは、玄助さん、私は何か飲み物を頂きたいです〜。」


「うむ、儂も飲み物と…あとはこの透明な容器を貰おう。」


「飲み物ねー。ついでに甘味も組み合わせると少し安めに提供出来るけど、どうする?」


「では、お願いします〜。」


「ふむ、甘味と飲み物を組み合わせると安くなるのか…考えたの。」


「2人とも飲み物はどうする?果物の果汁を加工したモノとコーヒーがあるけど。」


「私は果物の方で〜。雷火様はどうします〜?」


「儂も、果汁を貰おう。」


「了解。んじゃクッキーセット2つね。そっちの部屋で待っててー。」


「ふむ、こちらの部屋で飲食が出来るのか…」


「お庭を見ながら飲食が出来るのは、庶民からすれば嬉しいでしょうねぇ〜。」


「ほい、お待ち。どっちも甘いからねー」


「うむ。」


「ありがとうごさいます〜。」


そうして、また2人はお喋りをしながら飲食を楽しみ、帰って行く。


「ふむふむ…穏は、クッキーセットで、ジュースはリンゴジュースが好みで、雷火さんは同じくクッキーセットのオレンジジュースと…メモメモ…」


そして、午前中最後のメンバーがやって来る


「おう、三船、邪魔するぞ。」


「やっほー。玄助くん。」


「お、祭さんに粋怜。いらっしゃい。」


「ほれ、さっさと案内せんか。」


「もう、祭ったら、もう少し落ち着きなさいよ。」


「えぇい、早めに出向こうと思って仕事を急ぎ終わらせて来たのじゃ。早う見たい。」


「はは、祭さん真面目に仕事したんだ?」


「む?なんじゃ?それではいつも儂が適当に仕事をしているみたいではないか!」


「3日前、真昼間から、城下でお酒飲んでた祭さん見たんだけど。あの日祭さん仕事だったよね?」


「う、そ、それはじゃな…」


「冥琳に報告しようか?」


「そ、それだけは勘弁してくれんか?」


「ほら、やっぱりやましい事してるじゃん。黙っておくから何か買ってよねー」


「全く…ちゃっかりしておるのう…まあ背に腹はかえられん。仕方ないのぅ…。では三船、おすすめのタバコをいくつか頼む。あとこぉひいも頼む。」


「私も玄助くんおすすめのタバコを貰おうかしら、あ、私も祭と同じくこぉひいをお願いねー。」


「了解。コーヒーはどうする?砂糖と牛乳は?」


「儂は乳だけもらおう。」


「私は砂糖だけお願い。」


「はいよ、ミルクのみと、砂糖のみね。タバコと一緒に持って行くよ。タバコはすぐに吸う?」


「儂は吸うが…粋怜、お主はどうする」


「そうねぇ…じゃあ私も吸おうかしら」


「了解。なら庭にある灰皿のとこに持って行くからそっちに行ってくれる?」


「うむ」「分かったわ。」


「ほい、コーヒーとタバコお待ち。それじゃ…」


「三船、お主も付き合え。」


「は?俺も?」


「確かに、玄助くんもタバコ吸うんだし、お姉さんたちに付き合ってよ。」


「いやでも一応接客中…」


「客は儂らしか居らんじゃろ。儂らが良いと言っておるんじゃ。ほれ付き合え。」


「ンもー無理やり過ぎるよ…1本だけだよ?」


「おお、そう来なくてはのう。」


「ふふ、なんだかんだ、付き合ってくれるのはお姉さん的には評価高いわよ。」


「全く…2人には敵わないよ…んじゃ、一服…」


タバコを咥えて火を付け、煙をゆっくりと肺腑に染み込ませるように吸い込み、ゆっくりと煙を吐く。


「やっぱり、様になってるわねぇ…」


「ん?何が?」


そう呟く粋怜の言葉に反応する


「いや、玄助くんはいつも美味しそうにタバコを吸うなーと思ってただけよ。」


「まぁ、実際俺的には美味いと思って吸ってるし、良い気分転換だよ。」


「そういえば、お主はいつになったら酒を売るんじゃ?そろそろ取り扱っても良かろう。」


「まだまだ、試験運用だからね。本格的に動いてからにしようかなと。」


「儂は早う天の酒が飲みたいわい。」


「全く…祭ったら飲んべえじゃない。まぁ私も飲みたいけど…」


「どんだけ酒好きなんだよ…呉は酒好きが多いなぁ…」


そう言いながら2人とお喋りする。さて、午前中はこの2人で最後かな?えーっとあと来てないのは…梨晏か…梨晏はこっちに来て日が浅いし、迷子になったりしないと良いけど。まぁ梨晏の事だし分からなかったら人に聞くか。さて、祭さんと粋怜も帰ったし、商品の補充して、俺も昼休憩にするか。


そうして昼休憩を終えて、店で梨晏が来るのを待って居ると…


「あ、ここかぁー!玄助ー。来たよー!」


「おお、梨晏、いらっしゃい。待ってたよ。」


「ごめんねー遅れちゃった。」


「大丈夫だよ。さて、店内見ていく?」


「もちろん!楽しみにしてたんだから!」


そう言って梨晏は店に入るとワクワクした様子で店内を見て回っている。梨晏にとっては初めて見るモノばかりだし、そりゃワクワクするよな。


「ねぇ、玄助?取り扱ってるのはここに並んでるモノだけ?」


「ん?あとは嗜好品と甘味に飲み物だな。」


「嗜好品ってどんなの?お酒とか?」


「いや、酒じゃなくて、コレ、タバコだよー」


「えぇ、煙草って薬じゃないの?」


「天の国では、嗜好品かな?どう?お1つ、初心者向けなのをおすすめするよ?」


「うーん…じゃあ1つ貰おうかな。飲み物は何を売ってるの?お茶?」


「お茶に似たモノかな、あとは果物の果汁を加工したモノだね。どっちか飲む?」


「えーっと…せっかくだし、お茶に似たものを貰おうかな。」


「了解。冷たいのと温かいのがあるけどどっちが良い?」


「え?冷たいのもあるの?えーっと、じゃあせっかくだし冷たいのを貰おうかな」


「はいよ。あ、タバコの吸い方は飲み物を持って行った時に説明するから庭で待ってて。」


「うん、分かったよ。」


さて、アイスコーヒーか…いや、初心者だし、もっと甘めのカフェオレとかにした方が良いか…。あとタバコは1ミリにしよう。あ、マッチと携帯灰皿もオマケで付けよう。


「はい、お待たせー。飲み物はカフェオレ、タバコは1番軽いのにしといたよー。あと、タバコには火が必要だから火を付けるマッチとタバコの吸殻を捨てる携帯灰皿はオマケね。」


「わー…こんなにオマケして貰っていいの?一応売り物でしょ?」


「初めてタバコを買った人にはオマケしてるんだよ。梨晏はタバコ吸ったことある?」


「煙草?えぇーっと…だいぶ前に頭が痛くなった時に吸ったかな…」


「なら大丈夫だろ、そっち咥えて、んで反対に火を付けて吸うんだ。それで、煙をゆっくり肺腑に染み込ませるように吸って吐く。それを繰り返すんだよ」


「なるほどー。すぅー…はぁー…。こんな感じ?」


「おお、むせなかったな、他のメンツはみんなむせてたぞ?」


「え?そうなの?すぅ…はぁ…。うん苦味がくるけど、旨味も感じられる。でも、もう少しキツくても良いかも。」


「おお、梨晏はタバコと相性が良さそうだな。タバコとそのカフェオレを一緒に合わせても良いぞ。」


「コレ?ん…コク…。んー…甘くて、冷たくて美味しい!」


「良かったー…。」


「ねぇ、玄助?」


「ん?なに?」


「なんで、みんな私に優しくしてくれるんだろうね?この前までは敵だったのに…」


「そりゃ梨晏の人柄だよ。優しくて責任感があって真摯に物事に取り組む。それをみんな見てるからね。ソレに孫呉はデッカイ家族みたいなモンだ。よそ者だから、新参だからってのは関係ないよ。仲間になったらとことん、付き合うし、面倒も見る。ソレが炎蓮さんを始め、孫呉のやり方だよ。まぁ俺なりの見解だけどね。」


「そっか…私、呉の一員として認められたってことか…」


「そういう事。さて、そろそろ帰ろうか。梨晏で最後だし、一緒に帰ろ?俺たちの家に。」


「ふふ、うん!玄助。ありがと…」


「ん?なんか言った?」


「なーんにも言ってないよー!ほら帰ろう!」


「おう!」


そうして孫呉の重鎮たちの相手をして、店を閉じ、梨晏と共に城へと帰るのであった。

梨晏ー?抜け駆けする気かー?なーんか玄助と梨晏って相性良さそうじゃないですか?書いててそう思ったんですけど…

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