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琴音の歓迎会!と言う名の飲み会…

「琴音の歓迎会?」


「そ。琴音がこちらに来て数日経つでしょ?」


「まあ…琴音は嬉しいだろうが…まさかまた飲み会するんじゃ…」


「あは。当たりー。」


「全く…仕方ないな…琴音には伝えとく。んで、何処でやるんだ?」


「玄助の歓迎会をした酒家よ。覚えてるでしょ?」


「ああ、あそこな。了解。」


「それじゃ、今日の夜ね。」


「はいよー。」


雪蓮から琴音の歓迎会の話しをされ、そのまま琴音の部屋へ向かう


「琴音ー。居るかー?」


「ん?お兄ちゃん?居るよー。」


「よう。琴音。勉強してたのか。」


「うん。早く読み書き出来るように…」


「流石、三船家の才女。お前は勉強得意だったもんなー…」


「お兄ちゃんも勉強出来たじゃん…」


「お前程じゃないよ。俺なんてこっちに来てから当分は読み書き出来なかったし…」


「えー意外…」


「それで雷火さんに呆れられたな…」


「あはは。それで、お兄ちゃん何か用事?」


「ああ、そうだった。今日の夜お前の歓迎会するってよ。」


「え?歓迎会?そんなこともしてもらって良いの?」


「俺の時も歓迎会あったし。何かとこじつけて飲みたい連中が居るんだよ…」


「あ、私、飲む口実なんだ…」


「まあ…歓迎会ってのも本当だしな。」


「あ、良かった…ホントは歓迎されてなかったらどうしようって思ったよ…」


「まあウチはアットホームだから。安心して良いぞ。」


「確かに、みんな良い人だよねー。」


「ああ。新入りにも優しいしな。」


「なんかお兄ちゃんが良い人達に出会えて良かったよ…安心したー。」


「お前も仲間なんだけどな…」


「あ、そっか…」


「じゃあ、歓迎会のことは伝えたからな?また迎えに来るから。」


「はーい。」


そうして琴音の部屋を出て自室で仕事をしているとあっという間に夜になってしまった


「そろそろ時間か…よいしょっと…」


部屋を出て琴音を迎えに行く


「琴音ー迎えに来たぞー」


「はーい。」


そうして琴音が出てくる


「ん?今日は私服じゃなくて制服なのか?」


「うん。一応私の歓迎会でしょ?ちゃんとしないとと思って…」


「そんなに硬くならんでも大丈夫だよ…まあいい行くぞ。」


「はーい。」


そうして琴音と城下を歩き目的の酒家に向かう


「わー…大きいお店…」


「まあ…ここでは一番の酒家だな。」


「酒家?」


「えーっと居酒屋みたいなモンだ。」


「なるほどー。」


そうして店主に声をかけみんなの居る場所に案内してもらう


「お、ようやく来たか。待っておったぞ。」


「遅いわよー。もう始めるところだったわ。」


「時間通りだろ…みんなが早すぎるんだって…」


「じゃあ…琴音はこっちに座って。玄助はそっちね。」


「ああ。」


「はい。」


「それじゃあ…みんなお酒は持ってるわね?琴音の孫呉参加を祝して乾杯!」


「「乾杯!」」


雪蓮の音頭でみんなが乾杯する。しかし…俺の時の歓迎会とは随分違うな…


「ほら玄助くんも飲みましょ?」


「ああ…ンク…ンク…」


「はあ…それにしても玄助くんにあんなに可愛い妹が居るなんて知らなかったわー。」


「そりゃ言ってないからね。」


「なんで教えてくれなかったのよー…」


「いや、だって琴音までこっちに来るなんて思わなかったし…」


「それもそうねー…玄助くんでも意外だった?」


「こんな展開読めないよ…俺だってビックリしたんだから…」


「これからは頼れるお兄ちゃんしないといけないわねー。」


「まあ…そうだな…アイツお兄ちゃんっ子だから…」


「あら。そうなの?」


「うん。小さい頃なんて俺と一緒じゃないと眠れないくらいだったんだから…」


「へー…可愛いとこあるのねー。」


「そりゃ自慢の妹だからな。」


「あら、兄バカ?」


「親バカみたいに言わないでよ…でもアイツは勉強とかは俺より出来てたし…努力の天才だな…」


「そうなのねー…でも玄助くんも努力の天才だと思うわよ?」


「俺なんて琴音の足元にも及ばないよ。琴音は根っからの努力家だから…」


「へえ…玄助くんがそこまで言うなんて珍しいわねー…」


「そりゃ、ずっと近くで見てたからな…」


「ふふ、優しいお兄ちゃんだったのね。」


「さあ?自分では分からんよ。」


「じゃあ、そんな優しいお兄ちゃんは妹が飲まされてるの見て止めないの?」


「まあ…歓迎会だし…潰れたら俺が責任持って、おんぶして帰るよ。」


「止めないのね…」


「祭さんや雪蓮がやめろって言って止まると思う?多分俺が止める前に冥琳が止めるよ。」


「良く見てるわねー…でもそれくらいが丁度いい距離感なのかもね。」


「さてね?」


そうして歓迎会は進み…琴音はベロベロに酔っ払ってしまった。


「雪蓮。そろそろ解散にしないか?琴音もこんなのだし。」


「そうねー…じゃあ解散しましょうか。みんな解散するわよー。」


そうして歓迎会は解散になり、俺は琴音をおんぶして帰路についていた


「琴音ー?大丈夫かー?」


「おにーちゃんー…らいじょうぶ~…ふわふわすりゅ~」


「こりゃしっかり出来上がってるな…気持ち悪くなったりしたら言えよ?」


「うん~…えへへ~…おにーちゃんの背中~」


「こらこら、動くな…」


「らって~…もう会えないと思ってたおにーちゃんにまた会えたんだもん~…」


「はいはい…悪かったな…心配かけて。」


「おにーちゃんが死んだって言われてショックだった…」


「そりゃそうだな…俺だってお前になにかあれば心配する。」


「でも、おにーちゃんに会えたから…嬉しい…」


にへら~と笑みを浮かべているだろうと想像する


「まあ…明日は二日酔いだろうから…明日は寝とけよ?」


「らいじょうぶだよ~わらしはそこまでヤワじゃな~い」


「はいはい…」


そんな会話をしながら城へ帰り琴音を部屋の寝台に寝かせる


「おにーちゃん…ありがと~…」


「おう。」


「おやすみぃ~」


「おやすみ。」


そうして自室に戻り…1人で飲み直す…


「琴音は俺が死んで相当ショックだったろうな…悪いことをしたもんだ…」


グイっとグラスを傾け一気に中身を飲み干す


「これからは可愛い妹のために一層の努力をしますかねー…」


タバコを咥えながら夜空を見上げる…神様の気まぐれだとしても…家族に会わせてくれてありがとよ…

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