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ンな…お前が天の御遣い!?

「あー…空が青いなあ…」


今、視覚から入る情報と背中の感覚から私は地面に横になっていることが分かる…


「よいしょ…ここが三国志の時代…?でも…何もない…」


キョロキョロと辺りを見渡しても荒野だ…


「こういう時、お兄ちゃんならどうしてるかなあ…多分水の確保だよね…」


お兄ちゃんならきっとそうする…でも遭難したらその場から動かないっていうのが定石で…


「私、どうしたら良いのー!」


荒野で1人叫んでみるが状況が変わるはずもなく…


「うう…お腹すいた…ノド乾いた…」


その場に蹲り、とりあえずチョコンと座ってみる…


「はあ…誰か見つけてくれないかなあ…」


そう呟くと遠くから何か音が聞こえる。


「ん?なんの音?」


目を凝らして地平線を見るとこちらに向かってくる影が見える


「なんだろう…三国志の時代って言ってたから車とかバイクじゃないだろうし…もしかして…馬?」


だんだんと近づいてくるその影は馬だった。まだ人の顔は見えないが人も2人居る


「助かったかも…あ、でも危険な人だったらどうしよう…」


アワアワとして居る私



「おい雪蓮。あそこに人影」


「ええ。多分あの子がそうね…」


「あの子って顔まで見えるのか?」


「薄っすらとね。女の子よ。」


「女の子ぉ?」


天の御遣いだからてっきり本来の恋姫の主人公だと思っていたが、女の子だとは…


「こっちに気づいたみたい。手を振ってるわ。」


「よし、行くか。」


「ええ。」



「おーい…こっちだよぉー…」


手を振ってみるけど…気づいてくれるかな…


「あ、こっちに来る…これで助かったのかなあ…でも街まで行ければ…大丈夫だよね…?」



「お、ようやく俺でも見える距離に…ってンな!?」


「どうしたの?玄助…?」


「アイツ…まさか…」


そう言って玄助が馬を飛ばして女の子に近づくと


「お兄ちゃん!?」


「やっぱり…お前だったか…」


「え?お兄ちゃんって死んだはずじゃ…まさか幽霊!?」


「ンなワケあるか!俺は行きてるわ!」


「玄助ー待ちなさいよー…。その子玄助の知り合い?」


「うわぁ…綺麗な人ー…」


「あら、ありがと。それで…玄助?」


「あ、ああ…雪蓮…コイツは俺の妹だ。」


「玄助の妹ぉ?」


「あ、自己紹介がまだでしたね…私、三船 琴音と申します。」


ペコリと頭を下げる


「琴音ね。私は孫策。字を伯符よ」


「ええ!?こんな美人な人が孫策!?」


「あー…琴音…お前どうせ神に会っただろ?」


「え?なんでお兄ちゃんが知ってるの?」


「俺も会ったからな。んでこの世界に召喚された。」


「お兄ちゃんも私と同じだったんだ…」


「んで…神からなんて言われてこの世界に来たんだ?」


「えーっと…私のスペックに惚れたから三国志の世界に行ってくれって…」


「はあ…全く…あの神は何を考えてるんだ…」


「お兄ちゃん…ここ、ホントに三国志の世界なの?」


「まあ…お前の知ってる三国志とは違うが登場人物は三国志のキャラクターだな…」


「んん?よく分からない…」


「えーと…そうだな…この世界は三国志をモチーフに出来たゲームの世界で三国志の英傑はみんな女性なんだ。」


「ええ!?みんな女性なの!?」


「おう、あーあと…真名ってのがあるから気をつけろ?」


「真名?」


「そう。俺が孫策のことを雪蓮って呼んでたろ?」


「あー…うん。」


「孫策って名前の他にもう一つみんな真名って名前を持っててな?その真名を本人の許可無く呼んだら首を跳ね飛ばされても文句は言えないくらい大事な名前なんだ。」


「なるほどー…でもお兄ちゃん詳しいね。」


「そりゃな…こっちに来てだいぶ経つし…元々知ってたからな…」


「そうなんだ。」


「玄助。そろそろ私も混ぜてよ…」


「あ、すまん。」


「それで…琴音?貴女が天の御遣いってことで良いのかしら?」


「天の御遣い?」


「えーっと天からやってきてこの大陸を平和にするとか…そんな感じの…」


「確かに私は神様に会ったけど…天の御遣いなんて話しは出てこなかったよ?」


「あの神様は説明不足なんだよ…お前がこの世界に召喚された理由も謎だし…」


「でも、神に会ったってことは玄助みたいな特殊な力を持ってたり…」


「えっと…私が神様からもらった力はこちらの世界の武将と同じくらいの身体能力です…あとスマホが使えるくらいで…」


「ん?スマホが使えるのか?」


「うん。一応ネットにも繋がるみたいだけど…」


「マジか!?」


「うん。」


「うーん…まあとりあえず琴音はウチで保護しましょう。玄助もそれで良いわね?」


「おう。」


「それじゃ帰りましょ。」


「帰るってどこに?」


「俺達の住んでる孫呉の本拠地。建業の城。」


「え、お城?」


「おう。そうだぞ。」


「じゃあ…もしかして…私もお城暮らし…?」


「まあ…そうなるな…」


「やった。お城暮らしだ。」


「おいおい…はしゃぐな…ほら帰るから馬に乗れ。」


馬上から腕を伸ばす


「はーい。よいしょ…っと…うわ高い…」


「そうか…お前も馬は初めてだったな…しっかり捕まっとけよ。」


「それじゃ、行きましょうか。」


「おう。」


そうして妹の琴音を保護し、城へ帰るのであった。

まさかの玄助の妹が登場!これからどうなっていくのでしょう…

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