もう一人の天の御遣い?
えっとココはどこなんだろう…私は確か自分の部屋で寝てて…気づいたら真っ暗な空間に居る…声も出ないし…見えるのは遠くに光の粒…だけどソレがドンドン近づいて来て…
『やあ…お嬢さん。我は神だ。』
あ、はい…神様…?
『そうだ。その神で合っている。』
なんで神様が私に…?
『そうだな…キミのスペックに惚れたと言おうか…キミには特別な【能力】を渡して、とある世界に行ってもらいたいのだ。』
とある世界…?それってもしかして異世界…?
『そうだね…キミからすれば異世界になるな…さて、どうだろう?』
異世界…どんな世界なんですか?ファンタジーだったり…SFだったり…
『そうだね…過去の世界かな…それも古代、三国志の時代だ。』
三国志…じゃあ…もしかして…曹操とか劉備とかに会えるってことですか?
『そうなるね。どうだろう?行ってもらえるかな?』
はい!行きます!でも【能力】って何ですか?
『そうだな…一方通行だがスマホを自由に使える能力とかどうだい?もちろんネットも使える。』
それだけですか…?もっとこうチートみたいな…
『キミも同じことを言うんだね…全く…そういうところはそっくりだね…』
なんの話しですか?
『いや、こちらの話しだ。そうだな…この【能力】が嫌なら…他にもあるが…』
どんな?
『そうだな…あちらの世界の武将と同じくらいの身体能力の付与とかになるね』
武将と同じくらいの能力ですか!?それは魅力的だなあ…でも身体能力が上がるってどのくらい上がるんですか?
『そうだね…数値化は出来ないけど…今の5~10倍くらいだろうか…』
そんなに!じゃあ私ソレが良いです!
『分かったではそうしよう。オマケでスマホも使える様にしておくから自由に使ってくれたまえ。』
やった。神様太っ腹ですねー
『キミは物怖じしないね…では…召喚するよ。』
はい!
そうして…
キラっ!
「ん?流星…?」
「玄助!見た?流星よ!」
「ああ、そうだな…しかし昼間から流れ星なんて…」
「もしかして…玄助!行くわよ!」
「ええ?行くってどこに…」
「あの流星の落ちた場所よ!」
「いや…ただの流れ星だし…」
「この感覚…玄助を初めて見つけた時と似てるのよ。」
「ってことは…天の御使い…!」
「そう!その可能性は高いわ!」
「しかし…天の御遣いが2人なんて噂は…」
「でも、玄助は来たし、もう1人くらい来てもおかしくないわよ?」
「そりゃそうか…」
確かに…この世界は恋姫の世界とは言え…外史の1つ…何があるか分かったモンじゃない…
「ほら、玄助。行きましょう!」
「お、おう…」
そうして馬に乗り流星の落ちたであろう場所を目指して馬を走らせる
「雪蓮!少し休憩しよう。このままじゃ馬が潰れちまう。」
「確かにそうね…では少し馬を休ませましょ?」
「おう。」
そうして、川辺に行き馬を休ませる。
「俺も一服するか…」
「私にも1本頂戴。」
「ほい。」
「ありがと。」
雪蓮と自分のタバコに火をつけ紫煙を肺に入れる
「ふー…しかし…これで天の御遣いじゃなかったらどうする?」
「その時は残念でした。って感じねー」
「俺ですらもう1人の御使いの話しは聞いたことないぞ?」
「でも、私、城下で占い師から星の廻りが良いから良い出会いがあるって言われたわよ?」
「良い出会いが天の御遣い?」
「私的にはこれは命運だと思うのよねー…私の勘もそう言ってるし…」
「ふむ…しかし…もう1人の御使いってどんなヤツなんだろうな…」
「玄助と同じ場所から来てたりして。」
「まさかー…」
ってそうだ…もしかしたら本来の恋姫の主人公『北郷一刀』の可能性もあるか…
「どうしたの?」
「いや…雪蓮の言ってることは合ってるかも知れんなと…」
「玄助も私の勘を信じるようになった?」
「雪蓮の勘は恐ろしいくらい当たるからな…侮れん…」
「あは。冥琳は信じてくれないのよー?酷くない?」
「冥琳は軍師だからな。勘よりも状況から把握して裏打ちされた情報で策を練るからな。それが軍師ってモンだ。軍師が勘で動いてちゃダメだろ…」
「確かにその通りねー。でもたまには私の勘を信じてくれても良いと思わない?」
「んー…まあ、当たると言っても10割全部当たるワケじゃないだろ?」
「そうだけど…」
「だったら、今までの経験、今の状況から最善手を打つのが妥当だろ?」
「うう…その通りね…特に軍師なら…」
「そういうこと。さて、そろそろ行こうか。」
「ええ、早くいきましょう。」
そうして俺と雪蓮はまた馬を飛ばすのであった。
新しい御使いの登場です。さてこの子はどんな子なんですかね?