白
外は、真っ白な世界が広がっていた。
「寒いなぁ」
私はポツリと呟いた。
いつもは学校に行っている時間なのだが、今日はそういう気分ではない。
今日はいつもより寒波が強い、というニュースが流れていた気がする。
「まぁ、そんなのどうでもいいけどね」
そんなことを考えながら歩いていると、近所の公園に着いた。
公園は静かで、人の気配もないようだ。
「ここにしよっかな」
公園の中を歩き回ってみる。
ブランコに座り足をブラブラと動かしたり、
滑り台に登り滑ってみたり、
いろんなことをした。
そして、寝転んだ。
「親に何か言っといたほうが良かったかなー」
そんなことを呟きながら、私は目を閉じる。
雪が私を覆っていく。
どれくらいの時間が経っただろうか、
もう肉体の感覚はなくなっている。
「次はもっと上手くやろう。今の記憶はないまま、知らない土地で、知らない人たちと仲良くできるように頑張ろう。」
そんなことを思いながら私は真っ白な世界に包まれていく。