表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
263/380

第264話 ホムラ


 目が覚めると王城のあるホムラの都まで来ていた。

 

 なんだか馬車で眠っている割にはとっても快適だったと思い、街に入る少し手前で馬車の小窓を開ける。


 最初に私の目に飛び込んできたその光景は驚くべきものだった!!

 

 地面はコンクリートで道路のように舗装されていて馬車などの出入りが楽になっている。

 

 揺れなかったのは道路で荒れた道が舗装だったから比較的感じにくかったみたい。

 

 私達の世界の車程は安定していないけど、ルエリアやハーベストを移動するときと比べると遥かに移動が楽だったことに気づく。


 おそらくこの世界に慣れ過ぎているせいもあるんだろうけど、アマノの技術力の高さに驚いてしまう。


「首都に入りますが、皆さん目を覚ましていますね」

「はい!おかげさまですっごく快適でした!!」

「そうでしょう!アマノは国道を敷いているので乗ってしまえば馬車でもそうそう揺れません」

「……?よくわかんないけど凄いッ!!」

「ほっほっほ、元気な子じゃなぁ~!ショナと言ったな?タイヨウ様は文字通り太陽のようなお方。その笑顔で謁見してあげてくだされ」

「え!?堅苦しいの無しで良いの?やったぁ~!!」


 多分おじいちゃんの冗談みたいな感じなんだろうけど……ショナはそれに全く気づいていない。

 

 後で変に誤解を生まないようにさりげなくやめておくように伝えておこう。


 馬車はそのまま街の中へ入って行く、アマノの都は前の世界の近代社会になる少し前段階と言った所。


 何と車も通っていて、横断歩道まである。

 

 ただし、まだビルなどの背の高い建造物は無い。


 そこまでの技術はないみたいだけど、車まで作ってしまったのならその未来も近いはず。

 

 そんなことを考えていると、車を運転している人を見てあることに気づく、その運転手の魔力が少しずつ減っていた。


「まさか車の燃料は魔力ですか?」

「さすがルーク様」


 ガソリンを使わずにそこら中に存在する魔力で動くなんて相当便利だ。

 

 ただ、車を動かすには空気中の薄い魔力だけではダメで、魔導士が魔力に変換したものじゃないと動かないらしい。

 

 魔導士必須か……魔導騎士(エーテルナイト)の多いアマノならいいんだろうけど、他の国は魔導士か剣士かそのどれとでも無い普通の一般人に分けられる。


 聞いた話では世界中の魔導士の割合は1で剣士も同じ1割り。残りの8割は一般人だったはず。

 

 一割しか運転できない車なんて普及されることは永遠にないだろう。


 それこそ魔力を貯めておくものがないと動かせない。


「そういえばおじさんは車ではないんですね?」

「まだ完全に道路が舗装されていないのと魔導車は馬よりも遅く、まだ実用的はないんです街中で乗る分には便利なのですが」

「なるほど」


 車を知らない子達は不思議そうに動く鉄の塊を見つめていた。

 

 馬を使わない画期的な技術に驚いている。


 逆に車を見て、あまり驚いていない私をフーリア達は不思議そうに見ていた。

 

「ルークはあまり驚かないのね」

「車は前の世界にあったから」

「そういうこと……なんかムカつくわね」

「どうして!?」

「ふん……」


 別にこんなことで怒らなくてもいいのに……。

 

 フーリアとは打ち解け合ってきていたはずなんだけど、先はまだま遠そうだ。

 

 何か思うことがあったのなら伝えてくれればいいんだけど、それも言うつもりは無いみたい。

 

 仕方なくいつも通りスルーしていると突然近づいてくる。


「さぁ行くわよ」

「う、うん?近くないフーリア」

「何か問題があるの?前の世界では男だったんでしょ。なら女の子をエスコートしてよね」

「えぇ……」


 さっきまで怒っていたはずなのに今度は急にそんな可愛いことを言い出す。

 

 身体は女の子だけど、私はいつまで経っても女には成れない気がした。だってフーリアが何を考えているのか未だに理解できない。


 そんな中、街を歩いていると王城に辿り着く。

 

 その手前、まさに商店街を抜けようとしていた時だった。


「おっとぉ~ごめんよ~ボクは用事が出来たからここで失礼するよ」

「ルーフェ様……またですか」

「な、なんだよ。女遊びくらいいいだろ!」

「それは勝手にしていただいて良いのですが、またタイヨウ様に会われないので?」

「……い、いいだろ?ボクあの人苦手だし、また戻って来いとか言われたくないし」

「性格は合うと思いますが……」

「分かってないなぁ~とりあえずボクはやだよ。終わったら直ぐに娼家まで来て」

「子供をそんな店にいかせられないので、ギルドに待機していてください。それが嫌なら来ますか?」

「ギルドの女の子を愛でることにするよ」


 そう言ってルーフェはその場を去っていく。

 

 ルーフェとタイヨウには何かしら関係があるみたいだけどそこは教えてくれない。

 

 あのルーフェが苦手とする相手……もしかしてめちゃくちゃ怖い人なのかな?


 おじいちゃんがショナに言ったことは社交辞令のようなものだったか。

 

 私は早々に判断して失礼がないようにするよう心がける。


 ちなみに王城へはすぐに入れて、タイヨウも準備満タンということですぐに謁見させて貰えるという。

 

 どうやら事前に待っていたみたいだ。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ