スパルタ師匠ファフニール
前回のあらすじ:進化した。人化はできなかった。主人公の前世はちょっとやばいぐらいの天才ちゃんだった。空間について研究し、すごい成果を上げている高校生だった。空間魔法の研究をすることを心に決めた。レベリングのため森をでた。
ーー種族:ベビーブラックポイズンタラテクト(ランクD)
名前:なし 状態:通常 LV:41/50
HP :89/89 MP:82/82
ステータスは平均的、毒攻撃注意 ーー
黒いちっちゃな蜘蛛がいる。
蜘蛛に向かって上空から、土魔法で岩を落とす。
アロエも上空から火を吹いている。山火事になりそうだけど、今は気にしないでおこう。
上空から一方的に攻撃しているけど、全部避けられて逃げられてる。
動き速くない?この蜘蛛。
ゴキブリ並みに速いなー。
くそっ!あたらん!!!うっざ!!
地面に落とし穴をあけて落としても、壁が伝って一瞬で戻ってくる。
それどころかこいつ、上空にいる私達に向けて何か液体はなってきたよ!?毒かな!?
必死に避ける。
う、やばい。あたった。
うおお、なんか気持ち悪い。吐きそう……やばい。
身体が思う通りに動かない。身体が硬い……だるい……
うぅ……
【スキル《毒耐性(微)》を習得しました。】
ちょっと楽になったような気もしないでもないような気がする……
身体がうまく動かないせいで放たれている毒液を避けられない……
辛い身体に鞭打ってもっと高く飛んで、毒液の射程範囲から抜ける。
アロエは毒液をうまく避けて戦ってる。
《キュア》を使って解毒。解毒成功して良かった……
だるさが取れた。
今蜘蛛はアロエと戦っていてこっちを気にしていない。
その隙に蜘蛛に急降下。
近ずいて全力で土魔法の岩をぶつける。
蜘蛛は不意打ちに反応し、避けようとする。
でももう遅い。
蜘蛛は私の土魔法をくらった。
ぺちゃんこに潰れた。ぐろい。
勝った!!!
アロエとハイタッチ!!
翼どうしだけどねー
レベルもこれだけで7上がった。いえーい!!
あれ、そういえばアロエの新しい禁忌スキル使ってなくない?
そのことをアロエに伝えたら、
『えっ!?……あ。いや、あの、この蜘蛛Dランクで僕たちと同じだし、格上相手にためしたいなって…』
絶対忘れてたね。
え?自分も忘れてたって?なんのことかな?
まぁあれだね。アロエの言う通り格上相手に使ったほうがいいよね。たぶん。そんな気がするよ。
さぁ、レベル低そうな楽そうな格上さがそ。
あんま強くないのいないかなー。
と、そこへファフニールがこちらに走ってきた。
『ちょっと来てくれ!』
『ん?ファフニール。どーしたの?』
『我らの洞窟に魔物がきたんじゃ。そこまで強いやつらじゃないのだが、群れできたから数が多くて面倒なんじゃ。お主らの経験値稼ぎにもなるぞ?』
ほー。強くないけど数だけ多いやつらなら私達の得意な相手だ。
魔法広範囲にぶっぱなせば殲滅できるし。
あれ?ファフニール1人でも倒せそうだけどね。
私達の経験値のためにゆずってくれたのかな?
洞窟の奥の方に赤黒いネズミがいっぱいいた。
うじゃうじゃしてる。きもい。
群れおおきいなぁ……
ーー種族:ブラットマウス(ランクC)
名前:なし 状態:通常 LV:9/100
HP :125/125 MP:112/112
ステータスは速さ特化型だがそこまで高くない、集団で囲んでくるため非常に危険 、火に弱いーー
ふむ。なるほど。ここは私の天才的頭脳を生かして作戦を立てよう。
『アロエ!いい作戦思いついた!』
アロエに作戦を話す。
私はその辺から枯れ草をいっぱいあつめた。
それを洞窟の中に風魔法も利用してぶちまける。
ネズミがギーギー騒いでるがしらん。
ネズミがこっちに来る前に、私とアロエは火魔法を全力でぶっ放す。
そして、土魔法で、洞窟の入り口を厚い壁で塞ぐ。
ネズミがギーギーギャーギャー言ってる声が聞こえる。
今頃中は大火事のはず。
それか、そろそろ酸素がなくなってネズミが酸欠になってるかな?
壁がドンドン叩かれている。
壊れそう。
土魔法でさらに壁を厚くする。
あ、MP足りないかも。
と困ってたらアロエも土魔法で壁を厚くしてくれた。
そういえばアロエも土魔法使えるんだったね。
そろそろかな。中から声がしなくなった。
アロエと一緒に壁を消す。
自分が出した土や魔力が少ない土は自由に操れるからね。逆に他の人が作った土は無理だけど。
洞窟の中はこんがりいい感じに焼けたネズミがいっぱい転がっていた。
地獄絵図。
生き残りはいなさそうだね。よし。
とりあえずネズミは壁際に寄せておいた。
あとで血を吸ったり食べたりしよ。
レベルもなんと23になった。いっぱいいたしCランクだからねー。経験値いっぱい。
ちなみにアロエはレベル27になったらしい。経験値配分ってどうなってるんだろう。
『お主ら、今のでレベル上がったじゃろ。そろそろ我が戦い方の特訓してやるのじゃ。』
『『お願いしますー』』
というわけで特訓することになった。
私は軽い気持ちでお願いしますと言ったことを激しく後悔することになった。
『まず洞窟内で3㎞ぐらいはしるのじゃ!だいたい壁に沿って300周かの?さあ!300周はしるのじゃ!もちろん飛ぶの禁止じゃぞ。』
えぇ、鳥はともかくコウモリに走れって無茶じゃ?
コウモリに3㎞走れは鬼畜すぎません?
走らされた。無理矢理。翼引きずって頑張った。誰か褒めて。
『アロエもリリーも魔法コントロールが下手なのじゃ!魔力操作が下手だからじゃ。魔力操作の練習をするのじゃ!これぐらいできるようになるのじゃ!』
そう言ってファフニールは光魔法で出した魔力を光らせて可視化する。
ファフニールから放出された魔力の光は綺麗に操られ、空中に絵を描いた。
ドラゴンの絵だ。細部まで綺麗に再現されている。高等技術だ。
幻想的で綺麗。すごい。
『これぐらいできるようになるまで練習するのじゃ!』
まじかぁー。無理でしょ。こんな高等技術、何日かければ習得できるのか……
スパルタなファフニールのせいで3時間ぐらいで習得させられた。
魔力操作は完璧になったよ……
その後も岩持って飛ばされたり、体幹鍛えるとかいって空中で宙返り100回やらされたりいろいろした。
あと魔法についてもいろいろ教えてもらい、特訓させられた。
私今日死ぬかも。
次の日。
いやー。ひどかった。あのあと日が暮れるまでずぅっとやらされたよー。
全身筋肉痛だわー。
気休めに回復魔法かけてるけどきかないわ。
うー……
まぁでも昨日のトレーニングでステータスの攻撃力が1上がった。
レベルアップ以外でも上がるんだねー。
さらに《魔力操作》が《魔力操作(極)》になった。魔力操作極めちゃったよ。
練習してスキルうまく使えるようになっていくとそれに合わせてスキルも進化するらしい。
あとは、私空間魔法と闇魔法が得意らしくて、《空間魔法(上)》と《闇魔法(中)》になった。
世界辞典によると、普通は何もなくて、うまくなると(下)が現れるそう。
魔法技術は世界レベルで下って意味で、まだまだ下だけど世界レベルにたどり着いた、ってことらしい。
下、中、上、極、超、神って上がってくそうだ。
ファフニールは魔力操作超らしい。伝説級だって。
まぁファフニールって伝説級の竜だもんね。
なんで地球の神話とかぶってるのか知らんけど。
闇魔法は今までちょっと暗いところを作る程度だったのが、ミニブラックホール作れるようになったり闇で攻撃できるようになったりした。闇攻撃の原理は知らん。
黒い球が発射されて、当たったとこがごっそりなくなる。怖い攻撃。
空間魔法もまあまあ使えるようになって、これはけっこういろんなことができる。
なにせ空間魔法を操れるからね。
亜空間に物を捨てたり収納したり。
収納空間は、時間が止まってる空間も流れてる空間もあるから用途に合わせて使い分ければ保存も熟成も可能。見える範囲なら集中すればワープもできる。
さらに、地球じゃないけど人が暮らせそうな個室のようになってる空間世界もいくつも発見。
そのうちいくつかに空気を送り込んで住めるようにする。
ちょっと広い世界は自分専用の箱庭に、部屋一個分ぐらいのところは自分の部屋と倉庫を作った。
どれもなぜか明るい。
空間の終わり、世界のはじっこは不思議な壁がある。見えないけど、通れなくて先も見えない。
よくわからない、認識できない壁。不思議。
いつか地球も見つけたい。
あとは、敵との戦い方を習った。
昨日はネズミ食べててレベル34になった。すごい量で、暴食のストックもいっぱいになったうえ、少し余った。自分と同じようなサイズのネズミいっぱいだからねー。
ファフニールが意外とよく食べてたなー。
で、吸血によるスキルは《統率》《集団行動》《ブラッドマウスの王》
ブラッドマウスの王は、ブラッドマウスっていうネズミを従えられるらしい。
というわけで、今日は実戦。早く強くなって魔の森を出て家のある小さな森に帰らないとね。
ーー種族:リトルワイバーン(ランクC)
名前:なし 状態:通常 LV:13/100
HP :235/235 MP:267/267
ステータスはバランス的、ワイバーンブレスの火を吹くため注意、空を飛んでいるが空中機動は苦手ーー
いたいた。低レベルのリトルワイバーン。
低レベルなうえリトルなら2人がかりで余裕じゃろ。狩ってこい。とか言われた。
うわリトルワイバーンでか。やばいなー。リトルじゃないワイバーンどんだけでかいんだ。人2人ぐらい余裕で乗せられそう。こんなちっちゃいコウモリと小鳥で倒せるのかね。
さっそく飛んでいるワイバーンにアロエが突撃!!
そして私はワイバーンの上に回り込む。ちょうどワイバーンの死角だ。
アロエに向かってワイバーンの爪が振り下ろされるが、アロエはそれを避ける。
そして空振りで体勢を崩すワイバーンの顔面に放火!
そして同時に私も体勢を崩すワイバーンに死角から闇魔法を放った。
今の攻撃で、顔面は痛そうだし翼は少し欠けた。
2人そろってワイバーンから全力で逃げる。
ワイバーンは怒ってこっちにまっすぐ突っ込んでくる。
突っ込む直前、私達はパッと少し下に避ける。
空中機動が苦手なワイバーンは急に止まれず私達の上を通り過ぎる。
私達は下からワイバーンやドラゴンの弱点である首もと、逆鱗を猛攻撃。
完璧にカウンターが決まった。
GUOOOOOOOOOOOOO!!
すごい声を上げて森に、足掻きながらゆっくり落ちていくワイバーン。
やば。そんな大声上げて、こんな巨体が落ちたら目立って強いのがよってくるよ!
ワイバーンが落ちないよう風魔法で浮かせる。
幸いまだワイバーンは飛ぼうと羽ばたいているため、少し支えるだけで済む。
そこに近づき、動きが鈍ったワイバーンを風魔法で洞窟の近くに誘導しながら猛攻。
ついでに血を吸っておく。生きたまま1ℓ吸えば血変わりでワイバーンに変身できるからね。
【《吸血》によりスキルスキル《竜鱗》《ワイバーンブレス》《浮遊術》を習得しました。】
【《血変わり》でワイバーンに変身可能になりました。】
しばらく攻撃したら、ワイバーンは息絶えた。
うまいこと洞窟の近くに落とせた。そんなに目立たずに済んだ。
洞窟の近くはファフニールが他の魔物避けの何かをしてるからわりと安全だ。たまに入ってくるのはいるけど。
倒せた!!
アロエと翼でハイタッチする。
いえーい!!
その後、ワイバーンは空間収納に入れた。
これでちょくちょくワイバーンの肉を食べられる。
ちなみにだけど、空間魔法では自分以外の生き物は別空間に入れられないらしい。
アロエと一緒に箱庭に行くとかはできないね……
練習して超級レベルになれば、がんばれば入れられないこともないらしい。がんばろ。
ファフニールは、珍しく
『よくやったのじゃ。この調子じゃ。』
と褒めてくれた。ラッキー。
あと、ワイバーン倒してレベルは34から36に上がった。
昨日ネズミ食べ過ぎたからワイバーンはまだ食べない。
ふー。ワイバーン倒すの、頑張ったなぁ。
とアロエと一息つこうとすると……
『ワイバーン倒したから少しは休憩してもいいが、少し休憩したら特訓じゃぞー。』
『えっ今日もやるの?』
『当たり前じゃ。1日だけで戦い方が身につくわけなかろう。最低でも一週間は教えてやる。』
『えええええええええ!?』
まじかぁ……やだなぁ……
『何が嫌なんじゃ?』
ファフニールが凄んできた。声に出ていたようだ。怖。
『な、なんでもないです』
『よし。なら特訓頑張るのじゃ!!
というわけで今日も地獄の特訓をやることになりそうだ。
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改善点、誤字脱字、あったら教えてくださいm(-_-)m
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