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特異能力犯罪課捜査ファイル  作者: 楓
第二章 嵐は突然に

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File.22 裏切り

 ドサッ。沙紀は完全に意識を失いその場に崩れ落ちた。そんな沙紀に涼と呼ばれた少年は手を伸ばす。そして体に触れようとした瞬間、沙紀を守るように炎が円を描き出す。炎の壁が築かれる寸前で、涼は沙紀から離れる。

 

「何するんだよ、おっさん」


「その方に気安く触れるな」


 そう言って炎の前に立ちふさがったのは、杉浦だった。涼と千夏は距離を取りながら、杉浦に対していつでも攻撃が出来るように態勢を整える。


 「困るんだよね、こういうことされると。僕達にだって任務ってもんがあるんだ、それにマスターから言われただろ? 僕達の邪魔はせずにしたがっていろって」


 「ふん、悪いが私の主はあの男ではない。今回は、彼女を誘き出し事の真偽をする。それが互いの共通の目的でありそれを成すまでの契約だ」


 杉浦の目的は一つ。亡き娘が伝えてきた事実の真偽を確認する為に奴らの誘いに乗ったに過ぎない。そして春の事件が起きた船上で一瞬感じ取った力を確かめる為の今回の事件だ。


 「じゃあ、あんたは彼女が本物だって認めるんだ?」


 「半分はな」


 小姫様の名を伝えた時の彼女の反応は、純粋に知らない名を聞いた反応だった。しかし、彼女自身が気づかない程度に彼女と繋がる何かが反応した。気づいたのは自分だけ。おそらく、あの方達からの警告。これ以上触れてはならないと。


 「どういう意味だよ?」


 「お前達に教える筋合いはないさ」


 「何だって!!」


 涼は、杉浦に向かって風を放つ。が、杉浦はそれを薙ぎ払った。涼の放った風は、一瞬で霧散し代わりに杉浦が作りだした炎が彼等を襲う。


 「くそっ!! 千夏!」


 「涼、下がって。行きなさい」


 千夏は杉浦に向かい、何かを投げつけた。杉浦は動じることなく持っていた銃でそれを打ち落とす。だが打ち落としたものからは、水が流れ落ちてくる。その水はまるで意志を持つかのように杉浦へと向かっていく。


 「ちっ! 風と水の組み合わせか!」


 杉浦は、襲ってくる水を避けようとはせず、自らの前に炎壁を作る。


 「マスターがあなたを信用するとでも?」


 「…………………だろうな。こちらもはなから信用されているとは思ってなかったさ!」


 杉浦は、自らの周りに火球を作りだし、それらに涼と千夏を襲わせる。それを合図に三人の戦いは始まり、意識がそちらに集中したせいか、三人は同じフロアに現れた人間達に気付くことはなかった。



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