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特異能力犯罪課捜査ファイル  作者: 楓
第二章 嵐は突然に

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File.15 犯人の要求

 花をあとにした沙紀達は現場の捜査本部に戻ってくると何やら捜査員達の動きが慌ただしいように感じた。もしかすると何か動きがあったのかもしれないと思い、テントの奥へと急ぐ。そんな二人に気づいた鈴木警部から手招きをされた為、急いで合流する。


 「戻りました。何か動きはありましたか?」


 沙紀の問いかけに鈴木警部はニヤリと笑った。


 「あぁ、やっと奴らが要求をよこしてきたぞ」


 鈴木警部からタブレットを受け取った大祐は、画面を操作して共有された資料を展開する。その操作を横から覗き込んだ沙紀は眉をひそめる。資料には犯人側の要求の三項目が記されていた。


 一つ、『学園』で起きた事件を公表して全ての子供達を親元へ返し、相応の賠償責任を果たすこと。

 二つ、人質を解放して欲しければ現金3億円と逃走車両を準備すること。

 三つ、現金と逃走車両の鍵は特異課の九重刑事が一人で運んでくること。


 「何で沙紀さんが指名されているんですか?」


 「まぁ、学園のことを持ちだしてくる犯人だから指名されてもおかしくはないけど。何かちぐはぐな要求ね」


 「ちぐはぐですか?」


 「一つ目とギリギリ三つ目の私を指名することは分かる。でも二つ目のお金だけいやに私欲的というか、杉浦氏が出す要求とは思えない」


 「単純に考えて二つ目は一緒に事件を起こした奴らへの報酬だろう。立てこもりとなると荒事に慣れた裏社会の奴らに頼んだほうが簡単だ。いくつかの組織を潰したばかりで仕事に飢えている奴らがいるし、手駒として動かすには丁度いいんだろう」


 最近の多発する事件を思い出した沙紀達は溜息をつく。確かに裏とはいえ職にあぶれている連中にとっては金にありつける仕事だろう。リクルートする側も楽だったに違いない。


 「では、行内に侵入出来る機会は得られると。あとは他の人間も一緒に侵入出来るかですかね? そう言えば、皐月ちゃん達は?」


 テント内を見回した沙紀は、二人の姿がないことに気がつく。


 「二人なら侵入に備えて監視カメラの死角になっている付近の確認に行っている」


 「あぁ、考えることは同じか。警部、私が持っていくお金の準備は?」


 「今、銀行と協力して準備している。おそらくあと数時間で準備は出来る」


 「なら私達も侵入に備えて細かい打ち合わせをしないといけないか。まぁ、今回頑張るのは私ではなくどちらかというとあなただけど、楽しみねー」


 チラリと意味ありげに視線を大祐に向ける。それを見た大祐は、どっと冷や汗が出てき始めた。


 (まずい、まずい。この視線と口調。それにあの笑い…………)


 「あら? 随分と勘がいいじゃない。ふふっ、日頃の訓練の成果を見せてちょうだいね」


 青い顔をして沙紀の横から距離を取った大祐を見て鈴木警部はゲラゲラと笑い声を上げた。


 「新人、頑張れよ!」

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