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特異能力犯罪課捜査ファイル  作者: 楓
第二章 嵐は突然に

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File.13 事件発生<2>

 事件に巻き込まれた人々の聴取は順調に進んだ。事件の加害者を知る人間はいなかった為、それぞれ近くのシェルターや自宅へ帰された。最初の紙以外犯人からの要求は出ないため近くの空きオフィスを捜査本部へするべく人員の移動をかけた。ただ、沙紀達はすぐに動けるように駐車場のテントで待機となった。


 「戻ったぞ」


 しばらくすると周囲の探索に出ていた田丸と大祐がテントへと戻ってきた。テント内に置かれた長机とパイプ椅子で即席の会議室を作るとそれぞれの報告を始める。田丸と大祐は銀行の周囲や周辺の廃ビルなど共犯者がいそうな箇所を調べたが特に異常はなかった為、銀行の張られた結界を見て帰ってきたと報告した。


 「なら立てこもっている犯人達以外は、関係者はいなそうね。結界の解析班からの報告では外部に向けて遮断、内部に向けて幻覚系の術式が見られると報告が上がっているわ。多分、銀行の内部がかなり変異している可能性が高い。もちろん、防犯カメラ類も完全に犯人達に掌握されているでしょうね」


 「結界を超えることが出来たとして、俺の力でカメラの死角から内部へ跳躍しても内部が異空間になっている可能性が高いと。面倒だな」


 「皐月ちゃん、犯人にばれずに結界に干渉できそう?」


 「うーん、難しいでしょうね。犯人との交渉で結界が開いた瞬間に目くらましの結界をかけて内部へ侵入くらいかしら」


 現状遂行可能な作戦を考え始める沙紀達の代わりに警察関係から上がってくる情報を整理していた大祐は、画像解析班から上がってきた写真を見て思わず声を上げる。


 「えぇ!? この人」


 突然上がった大祐の声に三人は顔を見合わせると彼の手元にあった写真を取り上げる。そこには警備員を外へ出す男達の姿が写っていた。体格の良い男達は背を向けていて顔は見えないが指示を出しているリーダーの男の顔は鮮明に写っている。


 「おーおー、堂々と顔出して。大祐、この男知ってんのか?」


 「船での事件で会いました。娘さんを連れて新しく家族になる息子さんと来ていると」


 「おかしいわね。あの養子縁組は現在子供がいないことが条件のはずだったけど。さっちゃん、どうしたの?」


 写真の男の顔を凝視したまま固まっている沙紀を見て皐月は声をかける。


 「さっちゃんもこの男を知っているのか? 大祐と同じで船で会ったか?」


 田丸の言葉に首を振ると沙紀は椅子から立ち上がる。


 「大熊、悪いけど車を出してくれる? 確かめに行かないと」


 「了解です。すぐに車回します」


 沙紀のただならぬ様子に大祐は、車へと一直線に走って行った。


 「この人、私がよく行くお店のマスター。この前始めてお店の前で会ったの」


 「さっちゃんがよく行くお店ってあそこね。分かった、素性を調べてすぐにデータを送るわ」


 「俺も行くか?」


 「ううん、あの人達はあの場所で何かしようとはしないはず。亡くなった娘さんを待ち続けた大事な場所だから」


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