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特異能力犯罪課捜査ファイル  作者: 楓
第二章 嵐は突然に

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File.4 パトロール

 「さてパトロールに行くわよ。大熊、運転よろしく」


 「了解しました。今日は、Aブロックから回って時計回りのコースです」


 「学校が多く集まる地域だから、念入りに回りましょう。今のところ不審者情報はない。無線は絶えず入れておいて」


 「じゃあ、出発しますか。一応、マップに最近の事件現場の印を入れてあります」


 「ありがとう。手元で私が確認しておく。課長、行ってきます」


 「いってらっしゃい。二人とも気を付けてね」


 地下の駐車場から車に乗り込み、街中へと走り出す。今日は、一度も警報が鳴っていないせいか街もどこかのんびりとした空気が流れている気がする。無線から流れる内容も一般的な事件の発生を告げるものが多い。自分達は、特異能力が絡んだ事件しか対応はしないけれど他の警察官はそうではない。不満が出るのも多少は仕方ないのかもしれないと大祐は思った。


 「ここ最近の事件だけど発生地点にあまり共通点はないのね」


 「そうですね、犯人にも共通点はなしです。年代も職種もバラバラです。唯一あるとしたら事件の数日前から体調不良を起こしていたくらいです。ただ、症状がバラバラです」


 「そうね。彼等の能力に共通点があるのかとも思ったけどそれもなしか」


 「いくつか事件の詳細がないものがあるわね。容疑者死亡で事件化もしてない。もしかして」


 「はい、彼等が関わっている事件らしいです」


 あの一族が関わっている事件。もしかしたら、他の事件も本来は彼等の領分なのかもしれない。それに自分達が巻き込まれているだけなのだとしたら。


 「そもそもこのパトロールって彼等の仕事じゃないの?」


 沙紀の心底嫌そうな声に大祐は、慌てて言葉を返す。


 「…………地域の治安を守るのが警察官の本分です。我々の大事なお仕事です」


 沙紀の怒りを抑えようと大祐は必死になだめる。パトロールの準備をしている段階でこの事実に気づいた皐月と同じ反応をする沙紀を見て大分鬱憤が溜まっていることが推測される。


 「奴らの最悪なところは、自分達の事件ですと言って情報を遮断しておいて、いざ自分達と無関係と分かったら放り出すところよ。それも事件の証拠やら何やらご丁寧に消しておいてね」


 「情報提供もなしですか?」


 「ない。自分の一族の人間が関わった事実を一切残したくないのよ。それでも、時枝さんが関わった時だけは最低限の情報提供をしてくれるから解決出来てる。中途半端に投げ出すくらいなら、手を出さないで欲しいわ」


 沙紀の言葉にこの間の事件の最終的な報告書の内容を思い出した大祐はなるほどと思った。ある事を確認したかった大祐は、事件後に最終報告書を取り寄せて確認していた。その報告書の中で現場で少女が発生させた邪気と呼ばれるものについての記述が一切削除されていたのだ。事件は彼女の発火能力の暴走ということで結論づけられていた。


 (沙紀さんの守護霊の事とか省いて報告を上げたから問題がなかったかの確認だったけど、情報を残したくない彼等のおかげで誤魔化せたのか?)


 「まぁ、その内現場で会うことになるかもね」


 沙紀のその言葉の通り、早速この日の午後に彼等と会うことになるとは大祐も思ってもみなかった。




 

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