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特異能力犯罪課捜査ファイル  作者: 楓
第二章 嵐は突然に

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File.1 日々訓練

 「大祐君。準備はいいかしら?」


 「はい」


 スピーカーから流れる皐月の声に大きく頷くと大祐は、目の前にある二つの箱に意識を集中させた。この箱のどちらかに当たりと書かれた紙が入っており、もう一つの箱には小規模の爆発を起こす札が入っている。爆発といっても着火までには、数十秒のタイムラグがありシールドを張れば問題はない。


 (右か左か。いや、感じるんだ。どちらが危険なのかを…………)


 「皐月ちゃん、お疲れ様。どう?」


 「今、必死に考えているみたい。考えすぎちゃ駄目なんだけど」


 「うん、考えすぎると駄目。本能で危険を嗅ぎ取ってもらわないと」


 沙紀の嗅ぎ取るという表現に皐月は、クスリと笑う。どうやら沙紀の中で大祐は完全に犬とみなされているらしい。


 「まぁ、こっちの訓練はおまけだけどね。何かあった時の為に自分の命を守る程度で勘が働けばいい」


 「えぇ、シールドに関してはギリギリ実践に出せる程度には成長したもの。あとは、札とか補助道具でどうにかなるでしょう。元々、彼は警察学校の訓練も受けているから物理的な攻撃に対する対処能力は私達以上にあるもの」


 大祐は、普通の警察官としての能力は高いのだ。なので、鈴木警部からはかなり不満の声が上がっている。優秀な警官を本来の現場から遠ざけるなと。ただ、大祐は能力者として認められてしまったからには、こちら側で働くしかないのだ。何より、手が足りない。


 「まぁ、調子に乗るといけないから。皐月ちゃんもあんまり褒めちゃ駄目だよ」


 「はいはい。さぁ、開ける箱が決まったみたいよ」


 モニターに映し出された机の右側の箱に大祐の手が伸びる。恐る恐る箱の蓋を開けるとそこにあったのは、大きくはずれと書かれた札だった。次の瞬間、箱から距離を取った大祐は自分の前方にシールドを作り上げる。その直後、札が赤い光を放ち爆発した。


 「あーあ、はずれ。大祐君、大丈夫?」


 「…………何とか」


 「ふーん、シールドの強度は上がってるからいいんじゃない?」


 「あれ、沙紀さん? お疲れ様です。現場に行かれてたのでは?」


 「私と田丸が出たのよ。十分もかからない。ただ、最近物騒になった気がするけど」


 「今回は、立てこもりだったわね。確かに事件が増えた気がするわ」


 「ということで、今日の訓練は終了。パトロール強化の為に見回りのコースと人員配置を決めるから、集合してだって」


 「課長が戻ってきたのね。大祐君、後片付けは後にするから上に戻ってちょうだい」


 「了解です」


 前回の事件で大きな組織を潰したことによって、大なり小なり影響が出るだろうと予測はされてはいたが悪い方向に影響を与えていると警視庁は考えている。そのせいか最近、特異課への風当たりが強い。それを緩和する為に課長と鈴木警部で根回しをしているらしい。多分、このパトロールを自分達も引き受けることで普通の警官からの反発を和らげるのが目的なのかもしれない。


 「面倒なことにならなきゃいいけど…………」


 沙紀は自分の勘が当たらない事を願った。

 


 


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