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特異能力犯罪課捜査ファイル  作者: 楓
第一章 出会いの春

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File.19 牧師の正体<1>

 少年から話を聞いた三人は、緊急のミーティングを行う為に事務所へと戻ることにした。爆破火災事件から始まり、子供の失踪、そして緊急事案。バラバラの出来事がつながっていく。事件の全体像が見えてくるのはいいが、確実に事件の犯人によって手がかりが絶たれている。


 「あの子はあのままホームに置いておいて大丈夫ですかね?」


 「結界の分析チームがそのまま監視チームでもあるから、大丈夫よ。他のホームも同様の結界が張られていたらしいから同じように監視対象になるわ」


 「それに私達が教会やホームの周辺を捜査しているのはさすがにばれているでしょうし、そんな状況で更に何か事を起こすことはしない」


 冷静に判断を下す二人に流石だなと大祐は思った。


 「幻覚に関しては、あの子の証言で裏が取れた。鹿山牧師を前の牧師と誤認識させる為のもの。外では鹿山牧師なのにホーム内で彼の事を話そうとすると自分の意思に反して前の牧師の事として話ている。そりゃあ、子供達も気味悪がって警戒する」


 「でも、ホームの外で会う分には通常通り認識するわけですよね? あまり意味がないような?」


 「あの子が自分の違和感に気づいたのは音に敏感だから。あの子の耳は相当いい。だからその違和感から無意識に幻覚を解いてしまった。さっき一緒にいた他の子も同じ。他のホームの職員や子供達の大分部は自然とホーム内では前の牧師、外では鹿山牧師として違和感なく認識している。もしかしたらだけど鹿山牧師は敵ではなくむしろこちら側なのかも」


 「こちら側ですか?」


 沙紀の説明で幻覚については、理解出来たが鹿山がこちら側という説明に大祐の頭が追い付かない。ただ、皐月は何かの可能性に気づいて沙紀の言葉に頷いた。


 「彼がもしさっちゃんの考えている通りだったら、彼のことは一旦置いておいても大丈夫かも。子供達の安全面は保証されるでしょうし」


 「大熊は知らないだろうから説明すると、文部科学省の中には能力者の子供達の教育環境に問題がないか監察する部署があるの。まだまだ、立場が不安定な能力者の特に子供達の為のね」


 「大人は自分達でどうにかなるだろうけど、子供達はどうしようも出来ない。だから、優先的に発足された部署よ」


 「あゆみちゃんの兄が本来なら受けられるはずだった奨学金。あれを運営している財団は、財源は篤志家達からの寄付。ただ、実質運営しているのはほとんどが文部科学省の元職員達。まぁ、所謂天下り先ね。だから、その分国からの監察は定期的に入るようになっている。もしかしたら、その線からホームへの監察命令が出ているのかも」


 「協力してもらえないと思うけど、課長からちょっと確認取ってもらいましょう。メール送っておくわね」


 大祐は発見された遺体が彰久でないといいと心から思った。もし、彼が生きているなら新たな道へ進める未来があるかもしれない。同じように沙紀も彼の無事を祈ってはいるが現実がそんなに甘くはないということをこの仕事を始めて嫌というほど見てきた。


 (せめて、あゆみちゃんだけでも保護しないと。本当に時間との勝負だわ)

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