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特異能力犯罪課捜査ファイル  作者: 楓
第二章 嵐は突然に

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File.8 事情聴取2

 「やはり九重刑事は、お優しい方ですね」


 「はい。彼のことは気になっていたみたいですから」


 会議室の扉の前で大祐は入室をためらい待機していた。そのためらいの理由は、沙紀が少年に対して忠告をしている声がよく聞こえたのと、特異課への新たな訪問者を案内してきた為だった。少年達の言葉は何故か聞こえなかったが沙紀の声はよく聞こえた為、その言葉を聞いた彼女は嬉しそうに頬を緩ませている。いつもの作られた笑顔ではなく素の笑顔で。


 「九重刑事の言葉で少しは成長してもらえると助かるのですが」


 「でも彼等は貴方方の一族の仕事にはついたばかりの子供達でしょう? もう少しサポートが必要なのでは?」


 「もちろん、それはよく分かっています。それでも仕方ないのです。東京は他の一族からすれば見捨てられた地なので。そのせいか他の一族内で持て余された人材が送られる場所と認識されているせいでやる気がない。そんな世話役を側に置いたところで役に立ちません。だからこその彼等なのです。それぞれの一族の跡取りを配置することでこの地が守るべき場所なのだと認識させる為の」


 「自分なんかにそんな話をしてもいいんですか?」


 「えぇ、別に聞かれたところで問題はありません。ただあなたには知っていただいていたほうがよろしいので。さぁ、話は終わったようなので室内へ入りましょう。これ以上放置すると若君が不憫ですから」


 彼女に促された大祐は、扉をノックすると「失礼します。彼等のお迎えがいらっしゃいました」と声をかけて扉を開き彼女を中へと案内した。


 「あら? わざわざ貴方がお迎えに?」


 「はい。若君達のお世話も私の仕事ですので。もう連れ帰ってもよろしいですか?」


 「問題ないわ。一応、東京で暮らす上でのアドバイスをさせてもらったけど余計なお世話だった?」


 「いいえ、ありがとうございます。第三者からの警告の方が身にしみるでしょう。現場からは今回の二次災害で死者は出なかったとありました。ただ、重軽傷者が複数おりましたのでこちらで治療費などは引き受けさせていただきます」


 「当然ね。どうせ、この事件もいつも通り黒塗り案件でしょ? さぁ、あなた達。お迎えが来たから帰っていいわよ」


 沙紀が促すと雪は起立をして一礼すると疾風の手を取り退室を促す。疾風は促されるままフラフラした足取りで部屋から出て行った。その後ろ姿を見て沙紀は溜息をつく。


 「おい、お前はもしかして…………」


 「触らないで!」


 気配を消して沙紀の側まで近づいていた薫は、沙紀の髪に飾られた組紐に手をかける。その気配を直前に察した沙紀は青い火球を作りだし薫を威嚇する。


 「青い火球? …………では違うのか?」


 「あのねぇ、この間から頻繁に私を私の知らない誰かと誤認する人達がいるけどいい加減にしてくれる? 迷惑よ!」


 「申し訳ありません。薫様、彼女はあの方ではありません。それでは失礼いたします」


 椿は慌てて薫の腕を取ると部屋の外へ消えて行った。


 「沙紀さん、大丈夫ですか?」


 「大丈夫。本当に困っちゃうわ。さぁ、私達も仕事に戻りましょう」


 「はい」


 

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