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特異能力犯罪課捜査ファイル  作者: 楓
第二章 嵐は突然に

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File.7 連行

 現場から数十メートル離れた場所に車を止め、大祐は通信機を使って沙紀に連絡を取る。


 「沙紀さん。大丈夫ですか?」


 「今のところは、死人は出ていない。とりあえず、犯人は気絶させて特殊拘束具を使って護送したわ。ただ、正気ではないみたいだから、病院行きかしらね」


 「そうですか? これからどうしますか?」


 「他の人間に引き継いだら帰るから。先に本部へ戻って、聴取の準備をしてて」


 「了解です」


 通信を切り大祐はひとまず安心する。


 (さて、戻るか。そう言えばいやに後ろ静かだな? さっきまで声が聞こえてたのに)


 大祐は、不思議に思いながらも沙紀の指示を実行に移すことにする。


 「お待たせしました。皆さんをこれから本部へと連行させてもらいます。と言っても犯人はあの男ですから調書だけ取らせていただくということで夕方までには終わると思います」


 大祐は3人にそう告げると車を本部へ走らせる。道中、後ろの三人は一言もしゃべらず、大祐も特に声をかけることなく本部に到着した。車を駐車場に止め、三人を本部の正面へと案内する。すると、本部を目にした瞬間、少女から言葉がもれる。


 「ここが警察署なの?」


 そんな少女を見て大祐は苦笑しながら中へと促す。


 (そりゃそうだ、俺もそう思ったからな)


 「えぇ、ここが特異課の本部になります。さぁ、中へどうぞ」


 三人を中へ促し、ビルの中へ入る。しかし、玄関ホールに来てそのままいつもの様に上の本部に向かおうと思ったのだが大祐はあることに気付きその場に立ち止まってしまった。


 「どうしたんですか?」


 急に立ち止まった大祐に少年は声をかけてくる。


 「いや…………ちょっとね。…………この場合の聴取も地下なのか?」


 大祐は思わず呟く。


 (今回は、犯人への聴取でもなくあくまでその場に居合わせた一般人へ聴取だ。地下の取調室は、あくまで犯罪を犯した特異能力者の為の施設だ。いや、彼等も能力者だし人外の方もいるから……)


 眉間に皺を寄せて考え込む大祐に突き刺さる三人からの視線が痛い。本当にどうしようかと思った時、天から救いの手が差し伸べられた。


 「大祐。なにやってんだ?」


 「田丸さん!! あのですねぇ…………」


 振り返るとちょうど外から戻ってきた田丸がいた。玄関ホールで立ち止まる大祐を不審に思い声をかけてきた田丸にダッシュで近寄り耳打ちする。それを聞いた田丸は、手を叩きながら大きな声で笑い出す。


 「会議室だよ。地下は特殊だから、こういう場合は会議室を代用するんだよ」


 「助かりました。じゃあ、皆さんこちらへどうぞ」


 大祐は気を取り直し、三人を上へと案内する。そして会議室に通すと聴取の準備をするのでしばらく待つように伝える。少年達は若干緊張しているようだが大丈夫そうだ。大祐は、聴取の準備をする為に部屋を施錠をして本部へと向かう。本部に行くとちょうど沙紀が戻ってきたところだった。


 「ごくろうさま、タロ。そう言えば、取調室のこと言ってなかったけど大丈夫だった?」


 「田丸さんに教えてもらいました」


 そんな2人のやり取りを聞いていた田丸は、再び大きな声で笑った。


 「さっちゃん、聞いてくれよ。俺が帰ってきたら玄関ホールに途方にくれて体を丸めた大型犬がいてよ」


 「田丸さん!!」


 「何だよ!ほんとのことだろが」


 田丸が大祐をからかっていると沙紀がボソリと呟く。


 「しょぼくれたタロ。見たかったわ」


 「沙紀さーん」


 沙紀のあんまりな言葉に大祐は落ち込む。


 「冗談よ。さっさと調書とって終わりにしましょう。あ、タロは打ち込みをお願い」


 大祐は自分用のノートパソコンを持ち、心なしかすねた声で返事をする。


 「了解です」



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