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特異能力犯罪課捜査ファイル  作者: 楓
第二章 嵐は突然に

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File.6 人外の青年

 「タロ、あなたは車を回して来て。…………大丈夫。あれは人に害をなす存在ではないから」


 大祐の心を読んだかのように沙紀は、ささやく。そして、大祐の緊張をとくかのようにその背を軽く叩いてくれた。彼がどういう存在なのかは分からないが今のところ危険な存在ではないらしい。


 「了解です」


 大祐は、車を取りに全速で走りながらちらりと後ろを振り返ると沙紀が三人に近づきこれからについて指示を出しているようだった。少女と少年を背後にかばいながら人外の存在は、沙紀の説明を大人しく聞いている。


 「よし、急ぐか」


 更にスピードを速めて、車を取りに戻ると本部に連絡をいれておく。


 「藤田さん、お疲れ様です。事件は例の一族の介入により終了。これから事情聴取をする為に事務所に戻ります。まぁ、聴取を取ったところで何も残りませんけど」


 「了解。面倒だけど、手順は踏まないとね。気をつけて帰ってらっしゃい」


 「はい」


 通信を切りキーをまわしエンジンを入れて走りだす。そして近くの大通りに車を止めて沙紀達が来るのを待つ。するとすぐに沙紀達が現れた。


 「沙紀さん!!」


 大祐が声を上げると気付いた沙紀が先ほどの三人を連れてくる。大祐が車を降りて沙紀を迎える。すると沙紀は、一緒に連れてきた三人を指さして指示を告げた。


 「タロ、この三人を連れて本部に戻るわよ」


 「この子達もですか? どう見ても2人はまだ子供じゃないですか。聴取対象はそちらの男性では?」


 沙紀に連れられてきた少年と少女はとてもよく似た顔つきをしている。もしかしたら兄妹なのかもしれないが、その顔は近くで見るとさらに幼く見えた。未成年者に対して警戒を完全にといている大祐を見て、沙紀は溜息をつく。


 「子供だろうと特異能力者よ。それに人外の聴取を取っても仕方ないでしょう。その主である彼等に話を聞く必要があるの。現場検証は一般の警察官にまかせるわ。犯人はとりあえず…………」


 ドーン!


 沙紀の言葉に被さるように現場から爆音と爆風が吹き荒れた。大祐はとっさに沙紀に覆い被さる。隣を見ると青年が子供達を庇っている。


 (悪い存在ではないのか?)


 爆風が止むと先ほどの行き止まりから叫び声と中の無事を確かめようとする警察官達の怒号が響く。


 「タロ!! この三人を連れて後方に待機! 私は現場へ行く」


 そう叫ぶと沙紀は、大祐の体を押しのけて現場へと走って行く。現場に向かいながら都度他の警官へと指示を出しながら。その姿に自分もしっかりせねばと大祐は気合を入れる。


 「皆さん、車に乗ってください」


 大祐は、青年達を車へと押し込むとダッシュで運転席へ回り急いで発車させる。


 「いいのか?あのお嬢さんは?」


 大祐はミラーで現場を見ながら、真面目な顔で断言する。


 「大丈夫です。沙紀さんは特異課で一番の能力者です。沙紀さんが駄目なら他の誰も事件を解決することは不可能です」


 大祐の言葉を聞いて少年は驚き目を見張り、一瞬後ろを振り返ったようだった。



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