■王妃救出作戦開始
深夜までみんなで考えた作戦概要はこうだ。
おとり囮部隊:暁斗・沙耶
→ 魔族の目を欺き、王宮内を攪乱する。
魔族は片っ端から聖女のスキルで浄化
実働救出部隊:アリシア&ミラ(誠の指揮)
→ 謁見室の奥、隠された隔離牢にいる本物の王妃を救出。
支援役:誠&リノア
→ 状態異常(王妃の呪縛)を“再配置”し、王妃人形(リノア作)に上書きする。
リノアが作り上げたのは、信じられないほど精巧な“王妃そっくりの人形”。
リノア「髪質も肌の質感も、声帯まで再現済みよ……ふふっ、魔族の目が節穴なら、これで充分ね」
人形に王妃特有の“体調不良(精神干渉)”や“衰弱”の状態がなければ、すぐにバレる――
そこで誠が再配置スキルを起動して本当の王妃のステータス画面から〈再配置〉する。
これなら魔族をごまかせるかもしれない。
「「「作戦開始!!」」」
「いくぜー!!」
「雷鳴轟裂——!!」
――バリバリバリバリッ!!
ズガァァァァァァンッッ!!
ゴロゴロゴロゴロ……ッ!!
場内を這うように雷光が奔り、空間がビリビリと震える。
**ガガガッ!**と石床が砕け、天井から火花が降り注ぐ。
**ズシャァァァン!!**と雷撃が柱をえぐり、白い閃光が視界を埋め尽くす!
「ぐっ……!動けなっ……身体が痺れて……!」
――バチバチバチバチッッ!!!
雷帝の咆哮と共に、電撃が蛇のようにのたうち回る。
「バリィィィィィィィィン!!」という破裂音が響いた瞬間、
重厚な扉が内側から吹き飛んだ
城内は暁斗が突然暴れ回ってくれているので
魔族は統率が取れていないようだ。
「勇者様!お気を確かに!!」
「勇者が暴れ回っているぞ!」
さらに沙耶が別の場所では聖女のスキルをフルで解放
「今まで使えなかったんだから思い切りいくわよ!」
沙耶が祈りを捧げた。
沙耶の周囲から円状に光が広がっていく。
周りに聖域がどんどん広がっていく。
「ぎゃあああああ!」「うわぁ!!!!」「ぐっ!!!!」
「逃げろー!!」
魔族の干渉を受けていたものがどんどん浄化されていく。
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一方の同時刻:王妃救出班
アリシアとミラは、隠された牢の奥で、衰弱しながらも気丈に佇む本物の王妃を発見。
「王妃様、ご無事ですか?」
「あら、あなた達はだれ?」
虚ろな目をした王妃が弱り切った細い声で応える。
アリシア「急いで。時間がないわ」
ミラ「魔族の気配が強まってる……。暁斗達が暴れてるうちに!」
〈空間収納〉発動 人形を取り出した。
◆誠の再配置スキル発動
誠「よし……“封印された王妃”の状態異常データを、人形側にスライドさせる。
精神干渉、衰弱、魔力抑制――全部、こっちに移す」
【再配置対象:状態異常】
精神干渉 → 転送先:模造人形(リノア製)
肉体衰弱 → 転送先:模造人形
魔力封鎖 → 転送先:模造人形
→ 転送完了。
人形の肌が一瞬、青白く濁る。
リノア「……すごい。本当に“本物”と見分けがつかなくなった……!」
「王妃様、これで動けるはずです。さあこちらへ早く!」
王妃救出作戦は大成功を収めた。
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「王妃に掛けた呪縛の鎖に違和感を感じる。……識別も封印状態も合致している……だが、死んでもいない――!?眠っているのか?だが王妃が全く動かないぞ。どういうことだ!?」
国王(魔族)は混乱している。
「魔王様に伝えなくては。」
それを幻影魔法で隠れて見ていたミラは誠に報告した。
「ようやく気づいたか。“この世界のスキル”ってのは、思ってるよりずっと浅い。
俺の“再配置”は、その上にある“管理者アクセス”なんだよ!わっはっは!」
今、誠は悪い顔をしてそうだな。
良かった。誠が捻くれた管理者じゃなくて。
ミラは一人でこくこく頷いていた。




