■荷支度
翌日、アリシア、リノア、ミラに王都へ行くことを告げると
「……自分で追放しておいて、今さら頭を下げるってわけ。
ディメストリアが脅威であり、同時に無視できないほどの可能性を持ってる証拠ね。」
あのクソ王の事だ、そもそも、頭を下げるかすら分からん。
「行くんでしょ?行くしかないよね?
せっかくだし王都で美味い酒仕入れようよ!」
ミラは新しいお酒が手に入る良い機会だと上機嫌だ。
誠は嘆息し、苦笑した。
「私は王都には行ったことが無いので、是非行ってみたいです!
私の知らない技術とかにも興味があります!」
リノアは目を輝かせているが、、、
すいません、ディメストリアの方が近代都市です・・・。
皆からのリクエストを全て詰め込んだ
我らの拠点は王城より全然やばいです。。。
システムキッチン、水洗トイレ・お風呂、ジャグジー、サウナ、バーカウンター、図書室、地下訓練場(対防御結界)、リノア研究施設直結、地下栽培施設、遊技場、etc
自家発電システムで更に防衛機能も増えて要塞みたいになってきてます・・・
「まあ、王都には嫌な思い出しかないが、観光する余裕なんて全く無かったし皆で行きますか。」
「「「賛成!!」」」
満場一致で王都へ行くことが決まった。
「リノアとアリシアは移動用の馬車を作るのを手伝ってくれるか?」
「ミラは移動用の食料などの準備、手配を頼む!」
「わかったわ!」「わかりました。」
「いいわよ!お酒をたっぷり買い込むわ♪」
「いやいや、酒じゃなくて食料な!」
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3人が数日かけて組み上げたのは、
かつての木造荷車とは比べ物にならない多機能馬車だった。
外観は堅牢な魔鉄の車体。
車輪には魔力伝導の衝撃吸収符。
屋根には小さな魔力結晶ランプが散りばめられ、夜道を柔らかく照らす。
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「でも一番の目玉は――」
リノアは誇らしげに馬車の扉を叩く。
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「ふふん♪」
「誠さんの空間再構築で中を“拡張”しました♪」
手をかざすと、馬車の中の扉が静かに開く。
外観は四人が座るのがやっとの大きさだが、
中に足を踏み入れた瞬間、そこはまるで“移動する屋敷”だった。
奥には柔らかなソファと長いテーブル。
壁沿いにはリノアの簡易作業台と書棚。
奥には小さなベッドスペースが仕切られ、
天井には魔石の明かりが星空のように灯る。
「これなら道中で寝泊まりもできるわ。」
アリシアが胸を張る。
ミラはすでにバーコーナーの椅子に座り、酒瓶を眺めてにやけている。
「おい……まさか、、、バーを作ったのは誰だ……?」
「あれ?誠から許可が出たとミラが言ってたんだけど・・・」
とアリシアはミラの方に目をやるが、
目を合わせようとしない。
「却下、没収な」
【スキル〈空間収納〉を発動】
バーカウンターを収納します。
「よし、綺麗になった」
「ああああ!!!私の秘蔵のお酒まで!!!」
「せめて、せめて私のお酒だけは返してください!」
ミラは誠の足にしがみつき放そうとしない。
「ちょっとは反省しなさい」
誠はミラを引きはがそうとするが離れないので
【スキル発動 空間再構築】
「対象、ミラ」
「やめてー!!」
馬車の外に転移させた。
やっと静かになった。




