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Ⅰ.1. 覚醒

“何千年も昔、エルフと名乗る一人の青年が立ち上がった。彼は人類を導き、暗黒の魔王とその軍勢を打ち倒すという偉業を成し遂げた。魔族の残党は辺境に追いやられ、魔王の命は絶たれた。そして、その英雄はエルフの王となり、世界は七つの国に分裂した。


エルフの王は、再び魔族が立ち上がる日を恐れ、各国に特別な武具を授けた。「これらは、魔族の秘術と我が知識の結合なり。無敵にして進化する力を持つ。唯一、これに匹敵するものは、これら自身のみ」と彼は語った。


エルフの王は秘密裏に、その土地に魔王の邪悪を封じ込めた。エルフの国は「永世無争国」と呼ばれ、平和を求めて静かに暮らすことを誓った。


だが、力を持つ者たちは、信念や名声、領土、富、宗教といった理由で争いを始めた。魔王が消えて数千年経った今、その世界は、かつてエルフの青年が望んだ平和とは裏腹に、血煙に包まれていく


エルフの国でさえ、その例外ではなかった──。”



「起きろ!!」


 銀髪の頭に鞭のような痛みが走り、夢の世界から引き戻されたアレンは、反射的に顔を机から引き剥がす。


 その拍子に、口の端から涎が垂れ、腕にぺたりと落ちた。頭の自重で圧迫されていたため、目はかすんでいた。まだぼんやりとした視界の中で、彼の目には先生の顔が映っている。


 端正な顔だと思っている先生のその顔は、今や鬼のように歪んでいた。


「うわ、あのドアホ」

「またカスレンかよ」

「ふぇ…ユイ先生の授業で寝るなんて勇敢というか無謀。ですぅ…」

「寝る子は育つの通り、背が高えよな。俺も授業中寝よ」

「えこひいき王子」


 教室中の目が、アレンに集まっていた。その中には、嘲りや憐憫、好奇心が入り混じった視線が混ざっていた。アレンは顔を真っ赤にして、恥ずかしさを必死に隠そうとするが、それを許さないのが目の前の鬼のような先生だった。


 鬼面は腰を折って、顔の前までやってきた。怒りで燃えたような臭いが、鼻腔をかすめていく。

 

「テメェ随分(うな)されていたなァ?連日の文化祭の準備だろぉ?午後の最後の一コマだろ? ……窓からは心地よい風と西陽。クラスの美少女たちを差し置いて女型のヒロインに抜擢されるほどの美少年が寝るには、うってつけだわな」


 ユイ先生は手を広げ、まるで舞台俳優のように大袈裟な身振りで続けた。クスクスとどこかから笑いが漏れ、それが少し先生の怒りを和らげたようだ。再びアレンの耳元に近づき、低く、ねっとりと囁く。


「王太子殿下。忙しいのは分かるが、だからと言って最前列で寝るなんてなあ……」


アレンの耳にその声が突き刺さる。ユイ先生の声が、怒りを込めつつも不思議な魅力を持っているせいか、アレンの心はなかなか落ち着かない。


「私の授業はそんなに退屈か? アレン!」


 ユイ先生は、手に持った愛杖を床に軽く叩きつけ、その反動で背筋を正す。その仕草がまた堂々として美しい。胸元にたわわに揺れる二房と、ブロンドのハーフアップの髪型が微かに乱れるのを見て、アレンはつい目を奪われてしまう。


 ──いやいや、いま目を奪われる場合じゃない。


 先生は、妖艶な雰囲気を漂わせながらも、教務用の白いブラウスと黒いパンツスカートにきっちりと身を包んでいる。怒りの気配を湛えているはずなのに、声も姿も目を見張るほどの美しさだった。


「全く……授業の準備がどれだけ大変か、分かっているのか? カリキュラムや、進行調整するのは、骨が折れるんだぞ! ましてやお前は、いずれこの国を背負う王だろう? そんな調子で良いはずがない!」


 ユイ先生の声が高まる。内容そのものは手厳しい叱責であるはずなのに、寝起きのアレンにはうまく頭に入ってこない。むしろその艶やかな声にぼんやりと意識を引っ張られてしまう。


 何とか言い返そうと口を開けた瞬間、不意に窓から吹き込んだ熱風が、細かい砂を伴ってアレンの口内に飛び込んできた。


「──ごふっ!」


 苦い飴を砕いたようなザラつきが舌に広がり、さらに寝起きの口内の粘つきが重なって、不快感が一気に押し寄せる。アレンは慌ててちり紙にそれを吐き出し、涎の通った顎先をなんとか拭い取った。


 クラス中の視線が一斉に自分へと注がれているのを感じた。教室に漂う微妙な空気──王太子である自分のこの失態、さてどう収めるべきか。アレンは深く息を吸い、何とか平静を装って口を開いた。


「ズッ……いばせ……エンッ! ……ダァッくっカッ……ッピイイイ」


何とか体勢を立て直したつもりだったが、緊張からか言葉がどもり、さらに砂の一粒が喉に残っていたせいで咳き込んでしまう。


 ──笑うなよ、誰も笑うな……!


 祈るような思いだったが、その静けさを破るかのように、教室のあちこちでくすくすと笑い声が漏れ始めた。それは次第に膨らみ、とうとうクラス中に広がる笑いの渦となった。


 アレンは顔が熱くなるのを感じながら、ぎゅっと拳を握りしめた。笑い声の中には、明らかに嘲笑の色も混じっている。王宮での育ちを指摘されることは少なくなかったが、今の自分はただの失態を晒した生徒に過ぎない。


 胸の中のぐるぐるとしたヘドロのような感情をなんとか収めようとした時だった。


「ユイせんせ。俺ら、王立学院の選ばれし秀才っすよ。高等部三年にもなって、歯の授業とか正直、退屈でしゃあないっすわ。もっと派手なの、やりましょうよ」


 ハーフエルフでありながら、クラスのリーダー格を務めるラッツの声が、静まり返った教室に大きく響いた。短く切り揃えられた銀髪を指でかき上げながら、彼は翡翠色の目を細め、悪戯っぽくアレンに目配せをする。


「ほう。ラッツ君は、歯学が地味だと言うのかね」


 ユイ先生が杖を地面に軽く突き立てると、かすかな音が響く。その仕草は次なる「獲物」を見つけた狩人のようだ。杖を握り直してラッツに近づく彼女の姿を見て、アレンは脳裏に蘇る記憶を抑えきれなかった。あの杖が振り下ろされる予備動作だと、ラッツ自身から教わったことを。


 ユイ先生──この国どころか、世界でも指折りの治癒術師と名高い彼女は、重傷を負った兵士をも救い出す奇跡の術式を操ると噂されている。だが、そんな彼女が好んで振るうのは物理攻撃だった。その杖は、筋骨隆々の男の右腕と左腕を無理やり接着剤で貼り付けたような異様なデザインをしている。しかも、独りでに動くという不気味な噂まである。


 ユイ先生の注目がラッツに移ったおかげで、アレンはようやく胸をなでおろした。額やうなじに浮かんだ汗をそっと拭いながら、彼はほっと息をつく。つい笑みを浮かべてしまったが、隣の席の女子と目が合い、慌てて真顔に戻そうとした。しかし、それも一瞬遅かったようだ。


 隣の女子は、アレンの表情を見て軽く白い目を向けると、何かつぶやいてから再びラッツの方に視線を戻した。物理的には手を伸ばせば届く距離だが、そのわずかな空間がとても遠く感じられる。それでも、アレンはラッツを心の中で応援しつつ椅子に腰を落ち着けた。どうやら、ユイ先生がラッツの机にたどり着いたようだ。


「だって、ちまちましてるやないですか」


 ラッツは頭の後ろで手を組み、体を大きく反らせて見せる。その瞬間、ユイ先生の杖に取り付けられた「右腕」が襲いかかったが、ラッツはそれを紙一重でかわし、余裕の笑みを浮かべてみせた。


 教室内の誰もがその光景を息を呑んで見守る中、アレンは内心で思う。「さすが、我がパーティのタンクだな」と。回避技術を身につけたラッツの姿に、いつか回避型タンクとして成長してほしいという勝手な将来設計まで描いてしまう。


 机の下で足を組み、椅子の後脚だけで器用にバランスを取るラッツ。その誇らしげな姿を、ユイ先生の鋭い視線がじっと捉えていた。


 ユイ先生は、薄く笑みを浮かべたまま、杖の勢いを緩めることなく、手首を滑らかに返した。その動きは水面を流れる魚のように滑らかで、杖の反対側に取り付けられた「左手」がラッツの顔面を正確に捉えようと襲いかかった。


「解剖を学び、記憶すること──それは、治癒術師としての極みに至るための第一歩だ」


「……なんすか、それ?」


 急に飛んできた攻撃と意識外の言葉に、ラッツはぽかんと口を開けたまま、まるで豆鉄砲を食らった鳩のような顔をする。


 その瞬間、杖の左手が正確に彼の頬を打ち抜き、ラッツの体は椅子ごと後ろに大きく揺れた。後ろの机に後頭部をぶつけた彼は、そのままぐらりと仰け反り、後ろの女子生徒に「アヘ顔」とも言える表情を見せつける羽目になった。後ろの席の女子はわずかに眉をひそめつつも、椅子の背をしっかりと支え、足で座面を固定してラッツを支えた。その見事な対応に、アレンは心の中で感謝の意を送る。


 もしラッツが崩れ落ちてしまったら、事の発端の自分も無事では済まないだろう。


「今、思いついた言葉だがな」


 ユイ先生は杖の回転をふっと止め、音もなく床に下ろした。そして鋭い目を教室全体に向けると、淡々と続けた。


「解剖学を覚えなければ、いくら術式で身体を再構築したところで、出来損ないが生まれる可能性がある。それこそ、前歯の代わりに奥歯が並ぶような事態がな」


 その言葉を聞いて、アレンは思わず背筋を伸ばした。ラッツはというと、椅子ごと後ろの席から押し戻されると、痛みを感じるそぶりを見せながら左頬をさすった。あの一撃を受けた後も平然としているのは、さすが「タンク」を自称するだけある。


「先生、歯が何本か抜けた気がするんですけど」


 痛みに耐えかねたのか、ラッツは情けない声を漏らしながら口を半開きにする。その仕草に、教室中の視線が集まった。


「気のせいだ。それより聞こう、ラッツ君」


 ユイ先生は杖をゆっくりと構え直し、ラッツの顔を覗き込むようにした。


「顔面を魔族に吹き飛ばされた後、前歯の代わりに奥歯が生えたらどうする?」


「……今まさに、魔族にやられた気分なんやけど……」


「どうした?」


 杖が再び構えられるや否や、ラッツは椅子に座ったまま背筋をぴんと伸ばした。その姿は、背中に鉄板を仕込んだかのように硬直している。


「いや……それは、嫌っす。正直、キショいっすわ……てか、先生って一応ヒーラーっすよね?」


 ラッツの言葉に、ユイ先生は無言で答えた。杖を握り直し、ゆっくりとそれを抱きかかえるようにすると、教壇へと体を向け直した。その間も彼女の視線は、ラッツの頬にわずかに残されている。


 すると、ラッツの頬が淡い緑色に光り始めた。


「ほら、緑に光っただろう? もし失敗して、前歯に奥歯が生えていたら、赤色に光る仕組みになっている。ということは、ラッツ君の歯並びは正常というわけだ。よかったな」


 そう言うと、ユイ先生は教室全体を見渡し、朗々と宣言する。


「さて、授業を続けるぞ。アレン、後で職員室な」


 ユイ先生はラッツに当たった杖を丁寧に撫でながら、まるで悪戯を企む子どものような笑顔でアレンを見た。その仕草が何を意味するかは火を見るより明らかで、アレンはわずかに顔を歪めた。


 気配を消していたはずなのに、どうして見つかるんだ……。

 思いもよらぬ矛先の変更に、アレンは小さくため息をついた。


「ん? 何か不満か? ならこうしよう。問題に答えられたら、職員室行きはナシだ。どうだ、挑戦するか?」


 振り返りもせず歩きながら、ユイ先生は片手を軽くひらひらと振ってみせる。その無防備な背中には、どこか罠を仕掛けた猟師のような余裕が漂っていた。


「……拒否権は?」


 アレンは自分でも驚くほど小さな声で尋ねる。意を決して聞いたつもりだったが、返ってきたのはあっさりとした答えだった。


「そんなもん、あるわけないだろ」


「じゃあ……なんで聞いたんですか」


 つい口を滑らせてしまった自分に驚きながら、アレンは顔をしかめた。普段なら心の中だけで呟く悪態が、どうしてか声になってしまう。焦る彼に構う様子もなく、ユイ先生は肩をすくめた。


「お前、遊び心って知ってるか?教育には大事なスパイスなんだよ」


 その言葉に、アレンはぐっと口を噤んだ。遊び心どころか、ただの加虐心じゃないか──そう心の中で毒づきながら。


 ユイ先生は教壇の端に到着すると、両手を軽くついて身体を支えた。そして目だけをアレンに向けると、ふと満足そうな笑みを浮かべる。


「では、問題だ。ドラゴンよりでかい口を持つって言われてる、かつての大魔王。その歯の中で、特に特徴的だったのは?」


 アレンは思わず心の中で小さくガッツポーズをした。昨日読んだ本の内容が鮮明に思い浮かぶ。これなら自信を持って答えられる。


「上の二本の糸切り歯、いわゆる上顎両側犬歯です。その見た目があまりに恐ろしくて、笑顔を見ただけで人が気絶した、って言われています」


 少し得意げに胸を張ってみせるアレン。しかし、教室全体の空気は冷ややかだった。黒板にはその答えが書かれており、どうやら既に授業で話された内容だったらしい。アレンはそのことに気づき、ドヤ顔を引っ込めた。


「うんうん、まあこれは寝てても答えられるだろうな。じゃ、次だ。その歯って、何層構造になってる?」


「えっと……三層構造です。我々エルフや人間と同じで、外側からエナメル質、象牙質、歯髄ですね。最外層のエナメル質は、その生物の中で一番硬い部分で……魔王の場合、その硬さは伝説の魔石『オルハレイコン』でも敵わなかったとか」


 黒板には書かれていない情報だったため、教室は一瞬でざわついた。さっきまでの冷めた反応が一転、クラスメイトの視線がアレンに集まる。その中には、少なからず尊敬の色が混じっていた。


「へえ、なかなかやるじゃねえか。お前、本当に十四歳か? 顔も態度も達者すぎてムカつくわ」


 ユイ先生はそう言って笑ったが、その声に少し感心の響きが混ざっていた。そして、すかさず次の問いを投げる。


「じゃ、その歯をお前ならどうやって砕く?」


「えっ……それは、さすがに思いつきません」


 アレンは即座に首を振り、困ったように口をつぐんだ。


「だよな!」

 ユイ先生は得意げに胸を張った。


「これは私の持論だが、あの時代の技術は現代以上に発展してたって話だろ?そんだけ進んでりゃ、魔王だって歯科治療くらい受けてたんじゃないかと思うんだ。例えば──」



「そろそろ、そのへんにしといてやらんか、ユイくん」


 その声に振り向くと、目に飛び込んできたのは、レースのツインテカフスと桃色のツインリングヘア。そして、その真ん中に挟まれた小さな顔がこちらを覗き込んでいる。声の主は、肩から足首まであるくすんだ緑色のローブをまとい、教室の扉にもたれかかっていた。


「ちょうどこれからがいいとこなんですから、邪魔しないでくださいよ──って、ええっ!? アロポス相公様!!」


「堅い堅い。呼び捨てでええ言うとるじゃろ。みんなもな、ワシのことは適当に呼びゃええ。敬語なんぞ、タイパ悪いだけじゃからのう」


 教室がざわつき出す。「アロポス様!」「相公様!」と生徒たちが口々に叫び始めた。その様子はまるで学園のアイドルの登場だ。実際、彼女はアイドルそのものと言ってもいい。端正な顔立ちに、どこか独特な喋り方──そのギャップが生徒たちを虜にしている。


「申し訳ございません、アロポス様。でも、最長老の政を司るお方で──しかもご自身でも何歳か分からないと仰るほどのご長寿じゃないですか。エルフ族の習わしとしても、敬意を──」


 先生が平身低頭で言い訳をしている間に、桃色のツインリングが音もなく動いて先生の横へと滑り込み、明るい声で笑い出した。


「はっはっは! まだ堅いのう。外様だの、内様だの、そんなの関係ないわ!ほれ、近年の改革で外の種族もこの学園に来とるじゃろ。それに、ユイくんがエリオンにもたらした功績、ワシも見とるぞ。立派なもんじゃ!」


 笑いに合わせてツインリングがふわりと揺れる。その様子に生徒たちはますます盛り上がった。


「ま、確かにな。年かぁ──千年は軽く超えとるじゃろうよ。数えるのが面倒くさいてのもあるがな。それより、ユイくん」


 アロポスはひょいと手招きをすると、ユイを軽く屈ませて耳打ちする。ひそひそと囁かれたユイは、ちらりとこちらを見た。


「──というわけじゃ、ユイくん」


 アロポスは咳払いを一つすると、生徒たちに向き直った。


「ほれ、エルフ族の子らも、これから皆そうなる。長命じゃからな。ワシに言わせれば、みんなまだ卵よ、卵。可愛いもんじゃ。ま、そこのは別じゃがな」


 そう言いながら、アレンの方へウィンクを飛ばす。


「おかえりロポおばあちゃん! 帰ってきてたんだ? 何かあったの?」


 アレンが興奮気味に声をかける。彼にとってアロポスは最高の師であり、気心の知れた友だ。その存在が教室にいるだけで、居心地の悪さが霧散する感覚があった。


「ほれ、この通りじゃ。あだ名までつけてくれた。って、誰がババアじゃ! しばくぞこら。──ま、用件はここでは話せん。ユイくん、ちと借りるぞ」


 またか、と教室から不満の声が漏れる。「なんでアレンばっかり」「ズルい」──そんなひそひそ話がちらほら聞こえたが、アロポスは気にも留めない。すでにアレンの席の横に移動して彼の腕をつかむと、二人まとめて窓の外へと転移してしまった。


「ちょっ、アロポス様! 授業の進行が──それに、文化祭のクラス演劇のヒロインまで連れていかれたら、練習にならないんですけど!!」


「あー、補講はワシがやっとく! 任せろ! それに、演劇の代役くらいユイくんで十分じゃろ。じゃあの!」


 教室の中の抗議もどこ吹く風。転移を繰り返しながら、アロポスはアレンを連れ去った。




 

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