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時給戦隊シフトレンジャー  作者: 二毛作


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3/3

第3話

「ただいま」


 おごっていただいた飲み物を飲み干して、そのままお店を出て我が家に帰宅する。ちょうど夕飯を作っているところだったのか夕飯の匂いがした。台所の方から母上の「お帰り」との声がした。


 そのまま自室に戻るというのもなんだか気が引けたというか、早めに報告したほうがいいだろうと思ったので、そのままダイニングのほうに向かった。


「母さん、これバイトの面接のときにこれ保護者に書いてほしいって言われたんだけど」


「ああん?今飯作ってるのが見えてねぇのかい?そいつぁバイトで苦労するに違いないねぇ」


「バイトを勧めたのあなたでは?」


 そんなことを言っているが、霧の良いところで手を止めてダイニングテーブルのほうにやってきた母、その前にファイルに入れた用紙を見せる。


 そこで書類を手にしたあたりで我がマザ上がフリーズする。


「え?あんたいつの間に?え?さっきの人が面接え?」


 そうだよね、びっくりするよね、俺もなんか意味が分からなかったもん。しょうがないよ。東京大阪間15分だもん、戦闘機かな?


「ちょっと、ごめん、理解する機内から現実逃避できてからでもいい?」


「うんオヤジが返ってきてからでもいいし」


「そうね、そうよね、そっちの方が効率的よね、今は何でもコスパ、タイパの時代、無駄なことをするのは時代に逆らっているから無駄にエネルギーを食うわね、時代のなあれに逆らうんだから時代の流れ抵抗がスピードに比例して大きくなるわよね」


 そんなこんなで我が母上がおバグり遊ばせられたので俺はいったん自室に戻ることにした。途中で妹と会談ですれ違い、そのままダイニングに入っていったが、妹の「お母さん!??お母さん!??」といった悲鳴が聞こえたのできっとまだおバグり遊ばせられている。


――――


「バイトすんのマ?」


 オヤジが帰宅し、晩御飯を食べている最中に母さんの方からその話題を切り出した。すると口にコメが入っているにも関わらずオヤジは驚いた様子で聞いてくる。


「まぁ、母さんから進められて、今日応募したら今日面接になって、とりあえず1か月だけでも体験でどうかって話になって」


 そこで母さんが立ち上がり、先ほど渡したファイルをオヤジに渡す。すでに他のみんなは食べ終わっており、オヤジだけが飯を食っている状態。ちなみに隣の妹は怪しんだ目でこちらを見ている。なぜだ。


「時給たっか!?大丈夫か?お前騙されてないか?闇バイトとかじゃないだろうな!?」


 そういって驚くオヤジ、その隙にその書類を見る母も何やら驚いたようにこちらをみた。


「あんた、これあたしのパートよりも高いじゃない、あたしもこれにしようかしら」


「親子で同じ職場でバイトとか地獄か何か?」


「家族経営の会社とか、農家馬鹿にしてる?」


 うーんオヤジのほうが強かった、これは俺の負け。でも職場に母親いるの絶対嫌なんだけど、それだけでやめる自信がある。


「いや、待てこれ本当に大丈夫な企業なのか!?」


 オヤジは飯食ってる場合じゃねぇ!!とでも言いたげにポケットからスマホを取り出して調べ始めた。顔がマジである。普段ふざけた中年オヤジだと思うが、子を思う心はきちんとあるようで安心した。


「とりあえずいいが、いいか!?何かおかしいと思ったらすぐに俺か母さんにいうんだぞ?」


 流石にオヤジのめがマジだった。そりゃこんな破格の時給怖いもんね、どこぞの高学歴の家庭教師くらいのレベルの時給だもんね。


 そんなこんなで、一応両親からの許可はもらったわけで、そのことを後で連絡すればいいというわけだな。


「兄、私は化粧品とかじゃなくてロレックスがいい」


「お前、中学生のくせして化粧品を兄にねだるな、そしてロレックスをねだるような女になるな、殺すぞ」


「チッ!じゃあ、ポケモンカードのBOX」


「お前のそれ多分だけど資産としての発言だよね?」


「でも大丈夫!ちゃんと1箱は開封してもうひと箱は保存用に取っておくから、最高でも2箱、子供の夢はつぶさない!!」


「うわー、なんて子供に優しいんだ、とはならないからね?」


 わが妹ながらなんでこんな思考してるんだ。もうちょっとプリキュアとか欲しがってくれよ。さすがに幼すぎか?


「じゃあそういう事なんで、多分最速で明日からバイトすることになると思う」


「いやいやそれは流石に……母さん?」


 そう言いかけたオヤジの方に手を載せた母上、そして静かに目をつむりながら首を横に振る。きっとオヤジには分からないだろうけど、あの恐怖は俺と母さんにしかわからない。というか伝えたところで、実際にその場所を目撃しないと信じてもらえないという気がする。


「んじゃ、ご馳走様」


 そういって食器を流しに持っていった後で、自分の部屋へ向かう。そのままPCで貰った名詞に書かれているメアド宛に、両親の許可をもらった旨を伝えた。おそらくこの時間には代謝と化していると思うので、返事が来るのは明日だろう。


 というかなんか相手がブラック企業のせいっていうのがあるから、自社をブラック企業にするわけにはいけないって言ってたし。


 そんなわけであとは明日の宿題をやりながら傍らソシャゲの日課をこなしておけばGG、今日も一日お疲れ様というわけだ。

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