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拠点紹介

東条日本世界の住人である―くんが持つ隠れ家のうち、特殊な場所にあるものがいくつかある。特に、迷家と呼称される場所は生活感がある中棟、広間だらけの表棟、変なとこからつながる奥棟に分かれている。中陳は、10mほどの廊下を中心として、廊下の短辺側の片方はガラス戸がありその先には最新式のシステムキッチンがある16畳ほどのダイニングキッチン(置かれている机は作った料理を一時的に置くために使っているため、実際にはただのだだっ広いキッチン。)になっており、勝手口の正面は斜面となっており、いずこかの山中と感じられる。

キッチンから見て右手側にはいくつかの扉が並ぶ。一番手前の引き戸は、水回りへの入り口となっており、その隣はお手洗い。

階段は廊下に垂直につながるように上がり、7段上がり、右に曲がっている。

お手洗いと、階段の間にはエレベーターの扉。

そして階段の先にある扉。これが隠れ家ネットワークと呼ばれる、―くんが素っ頓狂集団から押しつけられまくるたくさんの隠れ家を結んだネットワークへの出入り口である。

キッチンから見て突き当たりにあるガラス戸を開けると脱衣所がある。脱衣所に入り右手にあるガラスの引き戸を開けるとなぜか畳敷き、木の壁で覆われたシャワーブースがある。

公衆浴場の洗い場のようなシャワーブースが4つ並んでいるが、ここは、日用消耗品置き場としての用途が主になっている様子。この空間のシャワーブース側の壁を抜けると5段ほどの階段を上がった先は右手に折れ曲がった通路になっている。入って左手側の突き当たりにあるガラス戸をくぐると、外に出て、石階段を下った先に露天風呂がもうけられている。

先ほどの折れ曲がった通路は障子窓、畳敷きの通路となっており突き当たりにはふすまが閉まっている。

右手に障子窓。左手にふすまをみて、通路を右手に曲がり5mほど。8畳ほどの空間があり大きなタンスが2つと、カラーボックスが一つ。そのカラーボックスの上には32インチの液晶テレビ。天井にはLEDタイプの和風デザインなペンダントライト。

その空間を抜け10mほどで行き止まり。その間左手側はずっとふすまである。ふすまを開けると、16畳ほどの部屋がふすまに仕切られて並んでいる。

中陳の廊下に戻り隠れ家ネットワークへの出入り口の正面にある壁。実はすり抜けができる。すり抜けた先は縁側になっており。5mほどの高さがある畳敷き40畳ほどの広間が3つ並んでいる。その縁側の突き当たりを曲がり、広間を横目に廊下を歩くと昼間は薄暗い廊下の十字路に当たる。右手は玄関につながり、左手に曲がると両側に同じ間取りの広間が連なる廊下があり、その先には階段がある。階段の上は広間の上の空間を使った物置(なぜか畳敷き)がある。そして正面はお手洗いにつながっている。玄関を出ると、山間部を走る幹線道路がある。それなりの交通量があるが、ここは東条日本世界ではない。


皆さんは寝ているときどんな夢を見るだろうか。おいしいものを食べている夢や、もう少しで、欲しいものが手に入るというところで目が覚めてしまった経験なんていうことも。

よく覚えていないけど、とっても怖い夢だったことだけは覚えているということもあるだろう。夢は、とある世界へ意識だけがお邪魔してそこで起きたいろいろを体験しておきる。

ここはそのいわゆる夢の世界。素っ頓狂集団曰く「次元境界面間空間特定一般物理学適用化接続領域」略して「接続領域」という。

これから始まる物語はこの接続領域での出来事の内筆者が体験した事柄を記したもの。

ちなみに、大抵は―くんの意識をお借りしてみさせていただくので、基本的にこれから始まる物語の主人公は東条日本日常譚の―くんとなる。

またいくつかのお話ごとにまとめたシリーズとさせていただくので、楽しんでいただければうれしい。


まあ、さいしょはこの迷家から始まるわけなのですが、

[管理人さーん、またお姉さんが表の縁側で溶けてるよー。]

「はいー。今回収しますー。」

表棟の二階にある物置に置いてある、ルーターの調子が悪いということでやってきた―くん。

結果として、壊れていた。幸い、ネット接続は接続情報が必要な方式ではなかったため、同じ型番の同じ機種に置き換えるだけで対応は完了し、中陳に戻ろうとしていたときに縁側でデローンと溶ける女性を見つけたというわけ。

声をかけてまもなくパタパタと中陳と表棟を隔てる壁を抜けてざ・獣人というか頭には日本犬の耳。お尻には日本犬の尻尾。桜の花がちりばめられた模様で桃色の着物に、真っ白な割烹着を着けた身長150cm程度の女性がやってくる。

彼女が、この迷家全体を管理する管理人さん。

栗色のボブカットヘアー、切れ長ではあるが、どことなく愛嬌のある目。

目鼻立ちは整っているが、少し幼さを感じる顔。細身ではあるが、痩せているのではなく、引き締まっているという感じを受けるのは首筋やチラチラと見える腕や足首が筋肉質だからだろうか。そしてそこそこスタイルも整っている様子。

「お姉ちゃん、霊力切れ?」

「……。」

反応がない床にデローンと溶けて突っ伏している女性は管理人さんの実のお姉さん。

管理人さんと同じく日本犬の耳と尻尾を持っており、こちらは豊かなこれまた栗色のストレートヘアを腰まで伸ばしている。身長は妹より高く165cmほどだろうか。着物ではなくパンツスーツを着ている

そして、妹と同じく筋肉質ではあるがワイシャツを押し破らんばかりにパンパンに張り詰めた胸元が体全体を押し上げ、デローンと突っ伏している状態でも呼吸できる状態を作っていた。

[さっきはいなかったんよ。戻ってきたら溶けてた。]

「とりあえず、奥の棟に運びますね。多分、神子様か遥夢様あたりにノニジュースか青汁あたりを飲まされて倒れたんだと思います。回廊屋敷に巡回開けですから、時間的には。」回廊屋敷は、接続領域にある無限空間の一つで―くんの隠れ家としても登録されている。説明は後ほど。

迷家は隠れ家ネットワークのサーバー的役割を担っており…サーバーじゃねえなハブだハブ。ハブ的役割を担っており、東条日本世界上の隠れ家から接続領域上への隠れ家へ行くときは必ずこの迷家を経由する。

そんな迷家の玄関を出て幹線道路を5kmほど登る形で進むとお土産屋さんがある。このお土産屋さん、かなり邪魔な立地。これのせいで幹線道路が大きく迂回する形となっている。まあ、この迂回する場所は完全な平地となっているため運転時の一時的な気を緩められる場所となっている。この幹線道路かなり交通量が多く、このお土産屋さんもそこそこ繁盛している。

山の中腹にあるそこそこの平地にたつ一つの大きな建物。そのうち崖側はお土産屋さんや飲食店が。屋根は続いているが、いったん屋外に出て山側には、何やら通路が。

その通路を進むと、市場の飲食店街のように通路に面してカウンターがある形の料理屋が一軒。そのまま進むとその料理店のプライベート空間へ入ってしまうため、右へ曲がる。

突き当たりにはいくつものドアに囲まれた半径5mほどのコンクリートで固められた空間がある。真正面にある二段ほどの段を上り小さな磨りガラスのはまった木のドアを開けると板敷きの廊下が延びている。

入ってみれば、中庭を囲む口の字方の構造をしている。

廊下はガラス戸を隔てて何本かの木が植わる中庭。反対側には10畳ほどの和室が3つ並んでいる。いずれの和室も廊下とは障子で隔てられ、それぞれの和室もふすまで仕切られている。

突き当たりは正面が階段右手には入ってきたところと同じようなドアがあり、開けると4畳ほどの玄関がある。玄関は磨りガラスのはまった金属製の引き戸と、木製の下駄箱がある。玄関の土間から見て右手側。来た側から見たら左手側にも木のドアがあるがとりあえず置いておいて、中庭に沿って歩くと、こちらは8畳ほどの和室が2つ。突き当たりは右手のドアはこちらも階段。正面のドアは浴室がある。

左に曲がれば右手には中庭を挟んだ向かい側と同じく10畳ほどの和室が三つ。突き当たりはお手洗い。

こちらの和室は奥のふすまを開けるとこちらも10畳ほどの和室。その奥にある障子を開ければあら不思議、その先にはさっきと同じような中庭を囲む縁側。

こちらはあの入り口だった場所は壁となり、玄関へのドアは浴室への入り口反対側はキッチンの入り口となっている。

さっきの8畳ほどの和室も奥のふすまを開ければ同じく中庭を囲む部屋部屋へ出る。この構造が延々と無限に繰り返されるこの場所は回廊屋敷と呼ばれる。この繰り返し構造は大体10回ごとに10畳6つの空間が60畳ぶち抜きのフローリング空間になる。

このフローリング空間は階段側はただのフローリング空間でしかないが、反対側にはビーズソファが置かれガラス製のローテーブルに、120インチサイズの特大壁掛けテレビがある。

普段はこの回廊屋敷、薄暗いが、一年に一度年始の時だけはこの10畳6つの空間を何十と使用して、大宴会が行われる。

まあ、この回廊屋敷と迷家からつながる世界を今後巡っていこうというのがこのお話の趣旨であるのでお付き合いいただきたいと思う。

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