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第24話 気高き女武者なのにエッチ奴隷

 悪い人ではないと思うのだが、思い込みが激しく直情的なライデンだ。俺達の説得に応じようとしなくて困ってしまう。


「このまま縛ったままというわけにもいかないよな。同じ転生者だから酷いことはしたくないし。俺達と敵対しないようにするだけで良いのだけど」


 俺の発言に、ミーニャが何か言いたそうにしている。


「どうしたんだミーニャ、何か策があるのか?」


「一つだけ……あるです」

 遠慮がちにミーニャが答える。


「えっ、あるの?」


「御主人の奴隷契約魔法です。ミーニャにした時のように、このライデンと奴隷契約すれば、二度と御主人を攻撃できなくなるです」


 さぁぁぁぁ――――

 奴隷契約という言葉で、強気だったライデンの表情が一変する。まるで薄い本の囚われの姫が触手攻撃でもされるかのように、顔を青ざめて震え出した。


「なるほど。ライデンを俺の奴隷に…………」


「ダメダメダメ、ダメです! そんなハレンチなの認めませんっ!」

「そうだそうだ! そんなに、その女を気に入ったのか!?」


 俺が話し終わる前に、ミウとララの猛反対をくらってしまう。


「ええっ、あの、ハレンチとか気に入ったんじゃなくて、敵対させないためにだな」


 おい、何でこの娘達は何でもエッチ方面に持って行こうとするんだ?


「だめぇ~っ! ライデンさんが大人っぽくて素敵だからするんですよね。ジェイドさんのエッチぃ!」

「そうだそうだ、奴隷にするなら我を先にするがよい!」


「「えっ?」」


 どさくさに紛れてララが問題発言して、俺とミウが一瞬固まってしまう。


「ふひっ、ひっ、そ、その……わ、わたしも、ミーニャと同じように……ジェイドと永遠の契りをだな……(ぼそぼそっ)」


 小声になたララが、ボソボソと何かつぶやいている。最後の方がよく聞き取れなかった。


「いや、ララは俺達を裏切ったりしないから必要ないだろ?」


「んぅ~っ、あ、あれぇ~っ、わ、我は裏切っちゃうかもしれないなー。タイヘンダー奴隷契約しておかないとー」


 ララの三文芝居さんもんしばいは、棒読みで下手すぎなのでスルーしておいた。



「にゃにゃっ、こうなると思って言いたくなかったです。でも、奴隷契約すれば確実に安全です」


 ぶつぶつ文句を言い続ける二人との間に、ミーニャが入ってくれた。


「そうだよな。ライデンには悪いけど、ここは奴隷契約しておいた方が……。もちろんエロいことをするためじゃないからな。そこはミウとララも分かってくれ」


「はい……分かってはいるのですが……」

「だから、先に我を奴隷に…………」


 分かっているのかいないのか、まだ二人がぶつぶつ言っている。


「そういう訳だ、ライデン。悪いが俺のエッチ奴隷になってくれ」


「ば、ばばば、ばかもんっ! 誰が貴様なんぞの奴隷にっ! 私は絶対に屈しないからな!」


 必死に強がるライデンだが、その顔は恐怖で引きつっている。奴隷契約という言葉に怯えているのだろう。


「じゃあ、敵対しないと約束してくれれば」

「それもできぬ! 私は絶対に屈しない!」


 相変わらずバカ正直なライデンだ。嘘でも敵対しないと述べておけば逃げられるかもしれないのに、あくまで嘘はつけない実直さは称賛に値するだろう。


「じゃあ、ライデンちゃんは俺のエッチ奴隷に決定しましたーっ!」


「やぁ~めぇ~ろぉ~っ――――」


 ライデンの抗議も空しく、俺達は奴隷契約の儀式へと突入した。


 ――――――――



 縛られて動けないライデンに対し、奴隷契約魔法をする俺と、なぜか羽箒はねぼうきを手にしたミウ達が取り囲む。


 奴隷契約魔法には奴隷商が使う呪いと違い、対象者と心を同調させるか、圧倒的な力の差がないと上手く行かないようなのだ。実際に奴隷になったミーニャが言うに、俺の奴隷契約魔法は凄い強制力があるようなのだが、ライデンの屈強な抵抗力では跳ねのけられるかもしれない。


 そこで考え出されたのが、羽箒はねぼうきでライデンのワキや首や足をコチョコチョくすぐり、緩んだ心の隙を突く作戦だ。


「これぞ、コチョコチョくすぐりエッチ奴隷大作戦!」


「やめろぉ~っ、私は絶対に屈しないからなぁ~っ!」

 まだライデンが文句を言っている。


「大丈夫だ、安心しろ。ライデンの首に奴隷紋が出ちゃうのは可哀想な気がするだろ。だから、俺の魔法を調節して奴隷紋を抑えつつ、エッチな淫紋効果を200%になるよう調節してみるよ」


「そっちの方が嫌だぁぁ~っ! 鬼ぃ~悪魔ぁ~っ」


 最初の誇り高いプライドはどこに行ったのか、今では普通の女の子のようになってジタバタしている。


「「「ジィィィィーッ」」」

 若干、パーティーメンバーがジト目で見ている気がするが、これは争いを避けるための平和的解決だから仕方ないのだ。



「ゆくぞっ、作戦開始!」

「「「ラジャー」」」


 俺の合図で、皆が羽箒はねぼうきでライデンをくすぐり始める。


 こちょこちょこちょ――

 こちょこちょこちょ――

 こちょこちょこちょ――


「ひゃあぁぁぁぁ~ん! やめてぇ~っ、ダメぇぇぇぇ~っ!」


 ライデンの体に、いたるところに羽箒はねぼうきが触れる。エッチなワキに、首筋や耳に、足の裏に。ライデンは体をクネクネさせて陥落寸前だ。


「よし、やるぞ!」


 俺はライデンのお腹に手を置く。

 縄がライデンのムチムチした体に食い込んでエッチ過ぎる光景だが、今はジロジロ見るわけにはいかない。


なんじ、魂に血の盟約を結び、永遠に絶対服従の隷属れいぞくとなれ。奴隷契約! ついでに契約はエッチ全開で!」


 ファァァァーッ――

 偶然なのか俺の魔法コントロールが優秀なのか、本当に首の奴隷紋が浮かばず、下腹の淫紋だけが浮かんできた。しかもスペシャルっぽい虹色のエッチな淫紋だ。


「ああああ~ん♡ ダメぇぇぇぇ~っ♡ あひぅいぃぃぃぃ~っ♡♡♡」


 何かライデンの叫び声がエッチな気がするがスルーしておこう。



 契約が終わり、七星神超越者ベガ&俺のエッチ奴隷ライデンの完成だ。ステイタス画面の職 業(ジョブ)欄にも、エッチ奴隷と出ている。俺は超強力な奴隷を手に入れた。まさにウルトラレア(UR)だ。


「良かった。奴隷紋も出てないし、下腹部の淫紋もギリギリパンツで隠れそうだ。これで一件落着だな」


「全然良くなぁぁぁぁーい!」


「はいはい、縄を解いてやるから機嫌なおしてよ。ほら、武器も返すからさ」


 叫んでいるライデンを自由にしてあげる。もう敵対できないはずだ。


 ズサッ!

「よくもっ! 私を自由にしたこと後悔するが良い! 雷切の刀の錆にしてくれるっ!」


 さっそく刀を構えるライデン。

 だが――――


 きゅぅ~ん

「はあぁぁぁぁ~ん♡」


 俺に敵対しようとしたため、下腹部の淫紋の呪いで強制催淫するライデン。変な声を上げてへたり込んでしまった。


「おい、大丈夫か?」

「ぐっ、何のこれしき。私は屈しないっ!」


 きゅぅ~ん

「あぁん、はうっ、おほっ♡」

 再び催淫され、さっきより際どい声を上げる。


「おい、何やってんだよ……」

「まだまだぁ! 貴様を倒すっ……あんっ♡」


 きゅんきゅぅ~ん

「おほぉぉぉぉ~っ♡」


 何度も懲りずに催淫されまくるライデンが面白い。実はお茶目な性格なのだろうか?


 部屋の中は、催淫されまくって変な声をあげるライデンと、俺をジト目で見る仲間で、まるで地獄絵図のようになってしまった。



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