まとめへん
異なる走り方を二つ紹介した。
僕の体型からいって重たいギアを力で踏み込むようなトルク重視の走行よりも、ペダルの回転を速くするケイデンス型の方が合っているような気がする。昔から短距離は全然速くはなかったが、中長距離ではそれなりに、調子が良い時には運動系の部活の連中にも勝るくらいのタイムを出していた。学業を卒業して幾年も過ぎ去ってしまったから肺活の運動機能がかなり低下し、運動強度を上げてしまうとすぐに息切れしてしまうような体たらくに陥ってしまったが、そこは日ごろの鍛錬で強化していき、ハイケイデンスでペダルを回せるように改善を。
と、いようなことにはならなかった。
というのも、以前にも書いたことがあるがKOGAさんはパワーがある人向けの車体。インナーギアを高速で回転させても進むには進むが、それは彼女の特性ではない。
そしてもう一つ、僕自身が定まっていなかったから。
これが一番の要因であった。
ペダルを速く回す。言葉に、文字にすれば至極簡単なことなのだが、実際には行うにはそれなりの技術が必要であり、それなりに難しい。ロードバイクのケイデンスの目安とされる90回転。これは一分間にペダルを回す数。自転車の走行が一分程度で終わるわけがない、走るともっと長い時間、それに伴いペダルを回す回数も当然増える訳である。一回や二回綺麗なペダリングでは駄目で、それを継続して行わければいけないわけであり、闇雲の速く回そうとすると変な、余計な力が入ってしまい、ギクシャクとした、全然スムーズではない回転になってしまう。
あの時は上手く回せたが、後日ケイデンス重視でKOGAさんを走らせた時、全くもって酷い有様に。
高回転で回しているつもりなのに、気持ちとは裏腹にKOGAさんの速度は上がらないことも。
そしてその反対に重たいギアが苦もなく踏めるような、といってもアウタートップは回せないが、日も。
つまり僕のペダリングスキルが過分に不足しているせいで、走り方が全然定まっていない。
あっちが良いと思ったら、翌日は反転しているという有様。
そしてこれはKOGAさんに乗ってもう数年も経過している今でもまだ定まってない。
常に試行錯誤の日であり、そしてまたそれがまあ面白いのである。




