表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
花魁カースト   作者: 澤姫 彩
2/2

第1幕 大国主命ってどんな神様よ。


「おい・・・起きろ・・・」


ダレ・・・?あたしを呼んでるのは・・・。

まだ、もう少し寝てたいんだけど・・・。

もしかしてラスト、仕事入ったのかな?

それとも店終わったのかな・・・


「起きるのだっっっ!!!!オンナッッッ!!!」


『ひゃいっっ!!!』


あまりの大声に飛び起きてしまった。


当たりを見回す・・・。なんもない。

真っ暗・・・。ってゆーか地面ない!宙に浮いてる!?


『なに!?ここ!?夢!?』


「落ち着くのだ、オンナ。」


ってか、この声しか聞こえない人はだれ!?

声からして男っていうのは分かるけど・・・



『あの、そんな事言われても真っ暗で周りも、その・・・アナタも見えない状況で落ち着けって言われても説得力ないんですけど・・・』


「お!すまぬすまぬ!我だけはそなたが見えていたのでな。では明るくするとしよう。」


するとあたりは電気というよりかはカーテンを開けた朝日の光の様に明るくなった。



でも・・・その・・・目の前に立ってる人・・・(人だよね?)

誰ですかーーーっ!!!



「我は大国主命(おおくにぬしのみこと)だ。」


『オオクニヌシノミコト・・・さん・・・?』



何その変な名前。

髪も格好も弥生時代みたいな身なりの人だし。

え。新手のお笑い芸人とか?



「変な名前ではない!我は国津神(くにつかみ)なるぞ!れっきとした日本の神だ!ワハハハ!」



は?神様?何その冗談。

そんなネタじゃR1だって初戦敗退だよ。

神様ネタはみんな飽きてるよ。

「神々の遊び」で腹一杯だよ。



「たわけ!こんな時まで嘘などつくものか!」


『いやいや!てゆーか!あたしの心の声聞こえてんですか!?』


あたし、さっき名前聞いた後から言葉発してなかったんですけど!!


「そりゃそうなるな。なにせ我とそなたは繋がってしもうたのだからな。我には神通力なるものがあるし。」



『これ、夢でしょ。ありえないし。』


定番だけど、ほっぺをむにーっと摘んでみた。


『い・・・痛い・・・。』


「夢ではないからの。」


『いや!ちょっと待って!理解が追いつかない!』


「話を順序だてて言えば、気を悪くするな。そなたは数日前、あの世界では死んだ。」




は????




「原因は不整脈による突然死だ。」


『ちょっとアンタ何言ってんの?』


あたしまだ35歳だし!大きな病気とかしてないし!

流石に腹たって来てタメ口になった上にあんた呼ばわり。


「突然死は心のストレスも原因のひとつだと言われているしな。実に短い生涯・・・残念だった。」


『アンタ!さっきから淡々と言ってくれちゃってるけど!理解出来ないし!あたし今喋れてるんだよ?!ほっぺただって痛かったし!あたしは生きてんじゃん!』


「それはここが我とそなたを繋ぐ・・・そうだな、精神世界とでも言おうか。だから意思も持てるし痛みもある。あと、我はアンタではない!大国主命という名前が・・・」


『神様なら生き返らせてよっっ!!!!』


言葉を最後まで聞かずに叫んでいた。


「それは無理だ。もう火葬されている。」



訳も分からず、理解も出来ずへなへなと腰砕けてしまった。



『な・・・なんだったの・・・。あたしの人生・・・』



売れなくなって最期はずっと待機してたベッドでひとりぼっちで死ぬんだ。


情けないというか虚し過ぎて涙が溢れて止まらないのに笑えてきた。



「だが、そなた安心するがよい。我には転生させる神通力がある。」



は???



『転生?ってまさかよくあるライトノベルの・・・?』


「ライトノベルは分からんが異世界にそなたを転生させてやる事が出来る。そこで人生のやり直しをやってみんか?」




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ